【開催報告】ワークショップ: 第3カーブ時代の価値創造型NPO ーNPOにとっての価値(value)とは?ー(日本財団CANPAN・NPOフォーラム)2016年2月29日(月)午後・東京 [2016年02月29日(Mon)]
今度のセミナーは、NPOにとっての価値をあらためて考える場を企画しました。
「ミッション・ビジョン・バリュー(価値)」や「価値提供」、「価値創造」など、NPOの活動や組織のことを伝える時に『価値』という言葉をわりと使う機会が多いと思います。 でも、「価値」という言葉に含まれている意味や、「価値」の本質について、じっくり調べたり考えたりする機会はそれほど多くないと思います。 ![]() NPOだからこそ、あらためて「価値」を考えることがとても大事で、そこに自分たちの団体の魅力を再確認し、新しい事業を考えるヒントがあるはずです。 今回は、設樂剛事務所の松原朋子さんを講師にお迎えして、ワークショップ形式で「価値」について考える場を開催いたしました。松原さんは、「一日限りのサマースクール」の講師としてもお馴染みの方です。これからの時代にNPOにも重要な考え方である「ビジネス・パラダイムの転換」や「第3カーブ・ビジネス」にも触れていただきました。 CANPAN山田からはソーシャル・セクターでキーワード的に語られる「価値創造型NPO」という考え方もご紹介させていただきました。 「価値創造」という言葉は、NPOのこれからにとって本当に大切です。あらためて、団体の存在意義や活動の意義を「価値」というキーワードで考え、捉え直す機会となりました。 日本財団CANPAN・NPOフォーラム ワークショップ: 第3カーブ時代の価値創造型NPO ーNPOにとっての価値(value)とは?ー 日時:2016年2月29日(月)13:00〜16:00(開場12:45) 場所:日本財団ビル8階セミナールーム 対象:「価値創造」についてあらためて考えたいNPO関係者ならどなたでも ※ビジネス・行政セクターの方のご参加も可能 参加者:16名 主催:日本財団CANPANプロジェクト 協力:設樂剛事務所 <実施内容> レクチャー&ワークショップを織り交ぜながら進行 ファシリテイター&プレゼンター: 松原朋子さん(設樂剛事務所)、山田泰久(CANPAN) 1.オープニング・トーク ・"価値創造型NPO"とは? ![]() 2.あなたの団体の価値とは? 「価値創造」の3つのモード(考え方)についてご紹介いただきました。その上で、まずは個人で団体の価値について考え、その後グループで共有しディスカッションをしました。松原さんからのお話を踏まえて、CANPAN山田より、NPOの価値についてお話しました。 ![]() ★★★講座資料★★★ NPOの価値 from Yasuhisa Yamada 3.ビジネス・パラダイムの転換 ビジネスの創造的状態を示す「第3カーブ」の概念の紹介がありました。この先ビジネスの発展・変化を志向するならば、自社や組織の中に「 第3カーブ 」原理を意識的に組み込むことが望ましいとのこと。いろんな場でワーク等を実施されている松原さんからは、企業陣の回答、NPO業界陣の回答の場合などの紹介をしていただきました。 4.価値創造の進化 団体の価値を5段階で表し、いま、自分の団体はどこにいるのかを当てはめて、社会にとって顧客にとって“かけがえのないもの”になるにはと思考を巡らせました。「お金になじまないもの、一方でお金になじむもの両方を兼ね備えなければ、自己満足になってしまう。」「NPOも企業も物差しの違いが相互の発展をさまたげているのでは」などと声がありました。 5.価値創造へのアプローチ ー「最終価値」を考えるー 最終価値と手段的価値。解決すべき課題から事業をつくるのではなく、団体の最終価値(望ましいあり方)から事業をつくる方法。このアプローチに、まったく新しい事業と価値観を創造する可能性がある。参加者の方の活動を踏まえて意見交換ができ、改めて「団体に求められるものはなんだろう。」そう、考えるきっかけをいただいた時間でした。 6.クロージング ・クロストーク&質疑応答 ・気づきのシート記入など < 講師プロフィール > 松原朋子さん( 設樂剛事務所 インターミディエイター ) ![]() 2006年以降、社長直下の部門にて、日本マイクロソフトの企業市民活動(CSR・CSV)およびCSRコミュニケーションを統括。その間、地方自治体との協働で、地域の新たな担い手を養成する「地域活性化協働プログラム」を新規開発し、10以上の自治体と締結・推進(第3回 日経ソーシャル・イニシアチブ大賞 ファイナリスト受賞)。総務省委員(人材力活性化研究会)を経て、同省 全国地域づくり人財塾 東日本支部事務局。 現在は設樂剛事務所にて、次の時代を支える新しい「物語」を提示しながら、革新型経営者たちや様々な領域のクライアントとともに、この先の「未来構想」創出に取り組む。現職の「インターミディエイター」とは、一握りの強いリーダーと、その他大勢のフォロワーという垂直的な構図を打ち破って、多様なアクターの「あいだ」に立ちながら両側を変え、新たな需要と未来を創り出す存在。組織、地域、社会のいたるところが切れ切れの今、インターミディエイターとして新たな結び目を回復・創出しながら、数々のイノベーション促進型プロジェクトに携わっている。「未来構想プログラム」事務局。慶應義塾大学SFC 総合政策学部卒。 Facebook: http://www.bit.ly/N3Program Web: http://www.archipelagos.jp/intermediator.html ★★★気づきの共有シート★★★ 講師の松原さん、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!! |