【開催報告】第2弾「新しい価値観」をつくる〜 価値創造の新しいパラダイム 〜(日本財団CANPAN・NPOフォーラム)2017年6月8日 (木) 午後・東京 [2017年06月08日(Thu)]
NPO活動の中で、その活動を可視化して知ってもらうこと、生み出しているものを価値化して理解してもらうことはとても重要なことです。情報発信や広報の視点から、どのNPOも活動の可視化には積極的に取り組んでいます。しかしながら、活動そのものや、活動の成果から生み出されている「価値」については、いかがでしょうか?
![]() これは、NPOが活動から価値を生みだしていないという訳ではないと思います。 もし、活動や団体の価値を言語化ができない、もし、その価値は従来のモノサシでは測れな、という仮説が成り立つならば、今のNPOに不足しているもの、足らないものが見えてきます。 そこで、3つのセミナーを企画しました。 第1弾は、5月16日(火)ビジネス、マーケティングの視点で第3カーブ・マーケティングについてお話しいただきます。詳細はこちら(https://blog.canpan.info/cpforum/archive/867) そして第2弾は、NPOを取り巻く状況による課題感を考えてみました。 やっている活動と生み出している価値のギャップです。 ・活動は説明できるが、価値は説明しきれていない。 ・活動は進化し、今まで以上の価値を生みだしているが、言語化できていない。 ・社会が多様化し、誰にでも通じる「共通言語」「共通価値」が失われつつある中で、生み出している価値を相手にイメージしてもらうことが難しくなっている。 価値視点で考えた時に、そもそも価値を説明するための考え方や表現を教えてもらったり、学んだことが、残念ながらほとんどありません。そして、そういった視点があれば、活動と価値のセットで、これまでにないものを生み出すことができそうです。 そこで、CANPANのセミナーではお馴染みの、設樂剛事務所の松原朋子さんを講師にお迎えして、セミナーを開催しました。 【松原さんからのアンサー】 ---------------------------------- 【00076】 「価値」概念の再考 「価値」ということばは、人びとの生活のなかで大事なモノやコト、貴重な事柄、うれしく幸せなひととき、について語られたものです。もともと貨幣額で評価するものではなかったはずですし、ましてやメーカーなどの供給サイドが勝手につくるものでもありませんでした。 http://www.archipelagos.jp/archipelagos/00076.html ---------------------------------- 価値、価値創造、付加価値。そんな言葉を、活動の中でもよく使われていることと思います。でも、具体的に価値ってなんでしょう?何をすれば価値創造?付加価値って?CANPANがあげられた課題を見ても、価値を言語化できなかったり、価値を説明し切れていなかったりする傾向があるようですね。 それならば、6月の講座では「価値」にフォーカスして、徹底的に「価値」を考えてみませんか。5月の講座では、ビジネス・パラダイム(ビジネスの見方、考え方)が、時代と共に変化しているというお話をいたします。つづく6月には、時代と共に変化している「価値」の考え方をご案内しました。 そのうえで、皆さんの団体の価値はどういうものか。日頃の活動を通じて、どんな価値を創造できているのか。未来にかけてどのような新しい価値観をつくっていきたいのか。そのためには、いかなる事業の可能性があるのか。こうした話題を、対話を通じて皆さんとご一緒に考えていきました。 日本財団CANPAN・NPOフォーラム 「新しい価値観」をつくる 〜 価値創造の新しいパラダイム 〜 日 時:2017年6月8日 (木) 14:00〜16:00(受付:13:45) 場 所:日本財団ビル 会議室 参加者:18名 主 催:日本財団CANPANプロジェクト <実施内容> レクチャー&ワークショップを織り交ぜながら進めていきました。 ファシリテイター&プレゼンター:松原朋子さん(設樂剛事務所)、山田泰久(日本財団CANPANプロジェクト) 1.オープニング・トーク "価値創造型NPO"とは? (CANPAN 山田泰久) ![]() ★★★公開用資料★★★ Npoの価値 from Yasuhisa Yamada 2.あなたの団体の価値とは? 3.ビジネス・パラダイムの転換 4.価値創造の進化 5.価値創造へのアプローチ ー「最終価値」を考えるー ![]() よく価値を生み出すために”マーケティング”という言葉を使うことがあると思いますが、それは、「一方的に相手を説得したり、売り込んだりする技術ではない。」ということを強調して、参加者と共有されました。ワークでは、自由が丘にあるカフェの事例を取り入れて、そのお店の価値を考えてみました。これが”非顧客層”の意見が、そのお店の印象などについて、少なからずも影響にもなった時間ですね。その場所が開かれた対話と想像の場であるのか、行く場所で考えてみると気づきがあるかもしれません。改めて、自団体に例えるとどうなのかを考える大事な機会でした。参加者の中にも、組織について考えている途中で、タイムリーなテーマでしたという方々も多々ありました。後方の気づきの共有シートをぜひ、ご覧ください。 6.クロージング ・気づきのシート記入 ・ダイアログ:気づきのシェアと価値創造へのアクション ・次回7月予告編 「物語」 +++ ご参加いただいた公益財団法人小平市文化振興財団の神山さんが 講座の内容をブログに掲載いただきましたので、ぜひご覧ください。 http://petite-country-kodaira.blogspot.jp/2017/06/blog-post_9.html> +++ < 講師プロフィール > 松原朋子さん( 設樂剛事務所 共同代表 | インターミディエイター ) 2006年以降、社長直下の部門にて、日本マイクロソフトの企業市民活動(CSR・CSV)およびCSRコミュニケーションを統括。その間、地方自治体との協働で、地域の新たな担い手を養成する「地域活性化協働プログラム」を新規開発し、10以上の自治体と締結・推進(第3回 日経ソーシャル・イニシアチブ大賞 ファイナリスト受賞)。総務省委員(人材力活性化研究会)を経て、同省 全国地域づくり人財塾 東日本支部事務局。 現在は設樂剛事務所にて、次の時代を支える新しい「物語」を提示しながら、革新型経営者たちや様々な領域のクライアントとともに、この先の「未来構想」創出に取り組む。現職の「インターミディエイター」とは、一握りの強いリーダーと、その他大勢のフォロワーという垂直的な構図を打ち破って、多様なアクターの「あいだ」に立ちながら両側を変え、新たな需要と未来を創り出す存在。組織、地域、社会のいたるところが切れ切れの今、インターミディエイターとして新たな結び目を回復・創出しながら、数々のイノベーション促進型プロジェクトに携わっている。「未来構想プログラム」事務局。慶應義塾大学SFC 総合政策学部卒。 Facebook: http://www.bit.ly/N3Program Web: http://www.archipelagos.jp/intermediator.html ★★★気づきの共有シート★★★ 【次回の開催】 日本財団CANPAN・NPOフォーラム 第3弾「物語」をつくる 〜第3カーブ時代の新たな思考法〜 2017年7月11日 (火) 13:30〜16:30(受付:13:15) https://blog.canpan.info/cpforum/archive/913 講師の松原さん、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました! |