【NPOの信頼】期待値としての信頼、関係としての信頼 No.10 [2021年12月09日(Thu)]
期待値としての信頼、関係としての信頼
ところで、寄付者や支援者から考えると、寄付というお金やボランティアという時間を託す先としてNPOが信頼できるかどうかが気になります。信頼は、お金や時間を託す側からの期待値です。支援者は、お金を正しく管理し使用してくれることや、イメージ通りに活動を行って成果を出してくれることを期待しています。調べたNPOの活動や収集した信頼情報の内容に対して、支援者側の期待値との相違がない状態、あるいは期待値を超える状態が信頼している状態となります。 支援の前にNPOの信頼性を調べることも大事ですが、支援を開始した後の信頼性もしっかり考えていきましょう。つまり、支援を行った団体との信頼関係を構築していくことです。信頼を基点に支援が始まり、信頼関係を構築することで継続的な支援になれば、その後、信頼を確認する手間やコストを大幅に省くことができます。これは両者にとってもwin-winの関係になります。 さらに、その支援実績が団体にとっては信頼情報の蓄積となり、信頼の可視化となります。外部の第三者から見た時には客観的な信頼情報として活用されるわけです。あなたの支援情報が、第三者に対する信頼情報の提供になります。それによって、新しい支援が始まれば、その団体の成長・発展に貢献することにもなります。 NPOセクターでも、以前より信頼に対する取り組みを行ってきました。2003年に民間NPO支援センター・将来を展望する会/日本NPOセンターによって「信頼されるNPOの7つの条件」が公表されました。各地のNPO支援を行っているNPO支援センターの現場の責任者の有志によって作成されたものです。7つの条件として、ミッションと事業展開、財政面の自立、意思決定の自律性、情報公開、市民参加、事務局体制、社会に対するメッセージなどの観点からまとめられています。ぜひ、本文を確認してください。 内容はNPO向けのものとなっていますが、裏返せば信頼できるNPO像をあらわすものです。支援したいNPOを理解したり、信頼度を測る軸として活用できます。NPOの見方として押さえておきたい情報です。 信頼されるNPOの7つの条件 https://www.jnpoc.ne.jp/?page_id=9878 |