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【暫定版!】寄付の系譜〜ファンドレイジングスーパースター列伝より〜 [2019年12月14日(Sat)]

この文章は、キフカッション(寄付についてディスカッションするイベント)のために、ファンドレイジングスーパースター列伝の事例をもとに、日本の寄付の潮流についてまとめたものです。


【暫定版!】寄付の系譜
〜ファンドレイジングスーパースター列伝より〜


1.勧進と寄進(奈良時代〜)
2.徳の文化(中世〜)
3.互助時代(江戸時代〜)
4.慈善と社会事業(明治時代〜)
5.国家財政の補完(大正時代〜)
6、戦後の転換(昭和時代〜)


勧進と寄進.png

1.勧進と寄進(奈良時代から江戸時代)

勧進は寺社・仏像の建立(こんりゅう)・修繕などのために寄付を募ること。
寄進は寺院や神社などに土地や金銭、財物を自ら進んで寄付することである。
勧進は広く人々から集め、寄進は権力者や有力者など個人でするもの。
勧進によって造られたものは、寺社や仏像以外に橋や灌漑施設など、地域の公共工事的なものもあった。

勧進の金字塔「東大寺の大仏」
奈良時代の752年に東大寺盧舎那仏として完成。勧進によって造られる。鎌倉時代、江戸時代に火災や落雷で焼失した際も勧進によって再建された。

超訳:聖武天皇の「大仏造立の詔」
ミッション:仏法で国を安泰にし、命あるものすべてが栄えるようにします
ビジョン:菩薩の衆生救済の誓願を立て、大仏を造ります
コアバリュー:同じ志をもって仲間になってくれた人は一緒に悟りの境地へ
クレド:
@天下の富や権勢をもつ天皇だから自力で造れますが、人々がみんなを救う大仏を造るという志を持って参加することに意義があると考えています。
Aたとえ1本の草、ひとにぎりの土でも協力したいという人がいらっしゃれば大歓迎します。
B役人には、このために人民から無理やり取り立てたりしてはならないと厳命します。
Wikipedia:大仏造立の詔

伝説のファンドレイザー「行基」
奈良時代の東大寺の大仏造立の責任者である行基は、全国各地で仏法の教えを説き勧進を行い、各地で寺院建設や、橋・溜池などの公共工事を行ってきた。建設や工事に関わったものは約100カ所、行基縁起の寺院は約600カ所といわれている。
【ファンドレイジングスーパースター列伝】No.49  行基(奈良時代)
https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1200

★関連する列伝【ファンドレイジングスーパースター列伝】
Voi.21 高田好胤/薬師寺・写経勧進(1967年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1153
Vol.37 一遍/念仏勧進(1270年代)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1180
Vol.40 重源/大仏再建(鎌倉時代)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1184
Vol.51 能「安宅」/勧進帳(1465年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1201
Vol.282 相撲/勧進相撲(江戸時代)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1594
Vol.457 願阿弥/室町時代の勧進聖(1461年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/2029


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2.徳の文化(中世から江戸時代)

古来より仏教の教えによる「徳」としては「善行を行うこと」がある。一方、江戸時代に広まった儒教の朱子学や陽明学の教えによる「徳」は、仁・義・礼・智・信からなる良き徳性のこと。特に人を思いやる「仁」は最高の徳である。日本には。これらの「徳」を大事にする文化がある。江戸時代には「陰徳陽報」(人に分からぬよう陰で徳を積むと、必ず陽に報いられる)という教えも広まった。
地域の有力者(豪商や庄屋など)が私財を投げ打って、公共工事(橋や灌漑施設、新田開発など)や飢饉の際の民衆救済などを行ってきたものも、この徳の文化である。

★関連する列伝【ファンドレイジングスーパースター列伝】
Vol.366 陰徳の美(1980年代)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1750


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3.互助時代(江戸時代)

江戸時代は、農村地帯における五人組制度や、都市としての江戸の長屋制度など、小さな地域コミュニティでお互いに助け合う「互助」の仕組みが生まれた。その他、江戸市中では町会費の一部を積み立てて困窮救済などの費用に充てた七分積立金などの制度が生まれる。この他に、囲米という米などの穀物を緊急時のために備蓄する制度もあった。
幕府による制度以外にも、仲間内でお金を融通し合う頼母子講(無尽講)も盛んになってきた。明治初期には、全国でこれらの講は約5万あったといわれている。
まずは地域コミュニティで助け合うという文化が生まれている。

★関連する列伝【ファンドレイジングスーパースター列伝】
Vol.14 江戸時代の大阪の町人/浪華の八百八橋(江戸時代)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1143
Vol.34 那波祐生/感恩講(1828年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1176
Vol.59 河相周兵衛/一般財団法人義倉(1800年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1210
Vol.85 懐徳堂/現在の大阪大学(1724年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1259


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4.慈善と社会事業(明治時代〜)

明治になり、都市部への人口流入、都市化・工業化、大規模災害などによる貧富の差が大きくなり、民間の慈善活動が活発になる。明治後期には事業として貧者救済の活動を行う社会事業家も出現してきた。
明治時代は、キリスト教の博愛主義、文明開化による慈善文化の模倣、天皇家や皇族による下賜金(かしきん)など、寄付の文化が本格化する。産業の発展に伴う財閥や実業家の慈善活動やフィランソロピー活動も活発になる。
一方で、1888年の磐梯山の大噴火、1889年の濃尾地震などの大規模災害が発生し、全国的な義援金が行われた。

★関連する列伝【ファンドレイジングスーパースター列伝】
Vol.15 石井十次/岡山孤児院(1900年代)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1144
Vol.32 山室軍平/救世軍(1895年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1171
Vol.50 渋沢栄一/関東大震災(1920年代)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1196
Vol.52 毎日新聞/本山彦一/大阪毎日新聞慈善団(1910年代)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1202
Vol.61 香淳皇后/結核予防会(1939年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1215
Vol.71 山口玄洞/関西の寄付王(1901年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1225
Vol.89 大山捨松/鹿鳴館貴婦人慈善會(1884年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1263
Vol.100 小林富次郎/ライオンの歯磨き粉「慈善券」(1900年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1278
Vol.211 歳末同情募金/募金(1910年代)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1462
Vol.213 1888年の磐梯山噴火/義援金(1888年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1471


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5.国家財政の補完(明治時代〜)

明治政府は基本的に財政の余裕がなかったため、たとえば小学校の設置やその運営については、地域の有力者の寄付に頼っていた。また、1918年の米騒動の際には、国が財閥や地域の有力者に米価引き下げのための拠出金の依頼などを行った。
日露戦争や太平洋戦争の際は軍費のために広く寄付を求める国防献金が実施された。

★関連する列伝【ファンドレイジングスーパースター列伝】
Vol.41 京都の町衆/番組小学校/竈金(1869年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1185
Vol.102 米騒動(1918年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1284
Vol.309 明治時代の小学校/学制/小学校令(1886年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1638


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6.戦後の転換(昭和〜)

これまで社会事業と呼ばれていた福祉事業などは、憲法第八十九条の「公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない」という内容により、政府からの運営費などの支出が禁止された。この問題を解決するために設定されたのが赤い羽根の共同募金(1947年)である。
戦後復興期には、アメリカからの官民による援助が役立てられた。その後、高度経済成長期には福祉六法などによる国の制度が充実し、福祉事業に対する国の支出が実施されるようにった。これまで民間の寄付で賄われていた福祉事業も国の事業となっている。民間では、引き続き、慈善活動に対する寄付などもあったが、知り合い同士で助け合う「カンパ」の文化も流行した。

★関連する列伝【ファンドレイジングスーパースター列伝】
Vol.38 一万田尚登/キリスト教関係者/国際基督教大学(1950年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1182
Vol.60 共同募金運動/赤い羽根(1946年)
 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1214
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