No.203【ファンドレイジングスーパースター列伝】善意銀行(日本) [2018年07月22日(Sun)]
善意銀行
寄付・募金の歴史でよく見かける「善意銀行」について、調べてみました。 Wikipediaによれば「善意銀行は技術、労力、金品の預託を受け、助けを必要とする人とボランティアとの間をとりもつ制度である。預託されるのは金品が中心だった。」とのことです。 Wikipediaには、以下のような歴史が記載されています。 -------------- 歴史 社会福祉協議会の発案により、ボランティア活動を推進する動きとして1962年から徳島県や大分県で始まった。1963年9月までに日本国内の450か所に善意銀行が存在した。1965年から年ごとに「全国善意銀行代表者連絡会議」が開催された。1973年に厚生省が社会福祉協議会に「社会奉仕活動センター」の設置をうながし、各地の善意銀行が次々に「ボランティアセンター」に置き換えられた。 ------------------- 熊本県には、公益社団法人熊本善意銀行という団体がまだ残っています。 この財団のサイトを読むと、以下のように説明されています。 「私たちは、みなさんの尊い善意に基づいて提供される金銭、物品、ボランティア活動などを取りまとめ、児童・母子家庭・高齢者・身体障がい者など社会福祉のために払い出しています。 払い出しに際しては、みなさんの善意を有効に生かし、かつ公平性を保つために、運営委員会を置き、審議し、払い出し先などを決定しています」 善意の委託として、次の3つが紹介されていました。 -------------------- 【金銭の預託】 1.寄付金 2.香典返し 3.募金箱 4.結婚・誕生・就職記念預託 5.クラス会費の残り 6.チャリティーイベント収益金 など 【物品の預託】 1.使用済み切手 2.入場券各種 3.玩具・ぬいぐるみ(新しいもの) 4.花・球根類 5.食品 など 【ボランティア奉仕】 1.理・美容 2.民舞 3.演劇 4.マジック・手品 など ------------------- http://kumamoto-zengin.com/zengintte.htm 続いては、徳島県社会福祉協議会のWebサイトからです。 社協の歴史のページに「1962年 善意銀行開設」ということで紹介されています。 http://fukushi-tokushima.or.jp/torikumi/ayumi/ こんなことで困っている人たちがいる。 そうだ!適任者がいた。彼らにお願いしよう。 昭和30年代に入り、ボランティア活動が盛り上がりを見せ初めていました。しかし善意をどうやって必要な人に提供するか、その方法が確立されていませんでした。 そこで県社協はボランティア活動の窓口を設けることになります。それが徳島で生まれた「善意銀行」です。 県社協が本店となり、市町村社協には支店が置かれ、善意を必要としている人や団体に適切なボランティア活動を提供する「善意の受給調整」が行われました。 善意銀行のシステムは徳島から全国へと広がり、昭和40年代後半には約1,250カ所の善意銀行がボランティア活動を支えました。 現在、善意銀行の業務は「徳島ボランティア推進センター」に受け継がれています。 -------------------- 東京には、東京都社会福祉協議会の中に「東京都善意銀行」が設置されています。 https://www.tcsw.tvac.or.jp/zengin/index.html 日本ファンドレイジング協会代表理事の鵜尾雅隆さんのブログ「ファンドレイジング道場」でも紹介されていました。 「善意銀行」って知ってます? http://dojo.livedoor.biz/archives/51069105.html |