No.193【ファンドレイジングスーパースター列伝】ユニセフ(国連) [2018年07月12日(Thu)]
国連児童基金
United Nations Children's Fund(UNICEF=ユニセフ) なぜ、国連は寄付を集めているのでしょうか? そんな疑問から、国連の寄付について調べはじめました。 まずは、寄付で有名な国連機関と言えばということで、ユニセフについて、調べみました。 国際連合広報センターのWebサイトの紹介文です。 http://www.unic.or.jp/info/un/unsystem/other_bodies/unicef/ ----------------------------- 国連児童基金は、第二次世界大戦によって荒廃した国々の子供たちに緊急の食料を与え、健康管理を行う目的で1946年に設立された。ユニセフは開発途上国の子供や母親に長期の人道援助や開発援助を行う。ユニセフは緊急援助基金から開発機関へと発展した。今ではすべての子どもが持つ生存、保護、発展への権利を保護することを任務とする。ユニセフは政府、市民社会、その他の国際機関との協力の下に、子どもたちが予防接種を受け、十分な栄養を取り、安全な飲料水と適切な衛生設備にアクセスし、HIV/エイズから保護されるようにする。また、すべての少女や少年が質の高い初等教育を受けられるようにする。また、とくに緊急事態には子供を保護する環境を作り、かつ暴力や搾取、虐待から子どもを守る。ユニセフは193カ国が批准した「子供の権利に関する条約」を指針にしている。 ユニセフの管理は36カ国の代表で構成される執行理事会が行う。現在、1万人以上の職員が世界の150カ国以上の国や地域で働いている。ユニセフの活動はすべて任意の拠出金によって賄われ、2011年の事業活動支出総額は、38億ドルであった。収入総額は37億ドルで、そのほとんどが政府からの拠出である(2011年は60パーセント)。また、相当額の援助を民間部門とNGOから受け、その額は10億9000万ドルに達した。それには、36カ国のユニセフ国内委員会や国内委員会を通して常連の支援者が寄付した280万ドルも含まれる。ユニセフの重要な刊行物は、毎年発行される「世界の子供白書」である。 ----------------------------- 「国連児童基金」という名前があらわすように、お金を集める『基金』という成り立ちがあるんですね。 その経緯がコトバンクに掲載されていました。 『第二次世界大戦後の混乱したヨーロッパと中国における児童の食糧、医薬、衣服の緊急の必要を満たすために、1946年12月11日、国連総会によって設立された国連国際児童緊急基金United Nations International Children's Emergency Fundが母体である。同機関はその頭文字をとってユニセフとよばれる暫定機関であったが、1953年に国連総会はこれを常設機関とすることを決議し、ユニセフの略称はそのままで、名称から「国際」と「緊急」を外し、国連児童基金と改称した。』 日本ユニセフ協会のHPにも、その歴史が掲載されていました。 https://www.unicef.or.jp/about_unicef/historical_details.html ーーーーーーーーーーーー ユニセフ協会(国内委員会)の設立 1946年、国連総会の総意で設立されたユニセフ。総会は、ユニセフがUNRRA(ユニセフの前身となった組織で、戦争終了と共にその活動を終了した)からの資産を受け継ぐと同時に、政府からの任意の拠出金に加え、当時の国連機関としては例外的に、個人や団体などからの募金を受け取ることを認めました。それは逆に、そうした募金をしていただくために、個人の方々や団体などに「世界の子どものニーズ」を訴える必要性が出てきたということでもあります。 国連は、ユニセフの活動を支えるため、1948年「子どものための募金」キャンペーンを行いました。このキャンペーンには、当時の金額で1,070万ドルもの資金が寄せられましたが、このキャンペーンを支えていたのが、現在のユニセフ協会(国内委員会)の前身にあたるヨーロッパの幾つかの組織でした。 ーーーーーーーーーーーーー これを読むと、もともと国連機関は民間の寄付を受け付けておらず、ユニセフが民間からの寄付を受け入れた第1号機関なんですね。ちなみに、ネットでいろんな情報を見る限り、国連本体そのものは、国からの拠出金のみのようです。各国連機関は独自に民間からの寄付を受け入れています。 ユニセフの2016年度のアニュアルレポート(日本語版)に、財源などの詳しいことが掲載されています。こちらから、どうぞ。 https://www.unicef.or.jp/library/pdf/2016/nenji16_03.pdf また、Wikipediaの日本ユニセフ協会のページを見ると、お金の流れが詳しく掲載されており、勉強になります。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%82%BB%E3%83%95%E5%8D%94%E4%BC%9A |