【開催報告】IIHOE&日本財団CANPAN・NPOフォーラム NPOを対象とした助成プログラムの助成決定事業一覧(通称:ホワイトリスト)活用についての報告&共有会 2017年10月2日(月)午後・東京 [2017年10月02日(Mon)]
今度のCANPAN・NPOフォーラムでは、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]と協働で、NPOを対象とした助成プログラムの助成決定事業一覧(通称:ホワイトリスト)に関する報告会を開催しました。
![]() 2017年7月に、日本財団CANPANプロジェクト、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]が協働して、NPOを対象とした助成プログラムの助成決定事業一覧(通称:ホワイトリスト)のパイロット版を作成しました。 これは、NPOを対象とし、全国規模で申請募集を行っている主要な助成プログラムのうち、助成を決定した事業の一覧をWebサイトで公開している助成プログラムをピックアップし、その助成決定事業を助成プログラム横断で一つのデータにまとめたものです。 この「ホワイトリスト」の利活用について、モニターを広く募集し、この7,8月に実際に試していただき、あるいはアイデアを考えていただきました。8月下旬に、モニターを対象にアンケート調査を実施しました。 今回のセミナーでは、「ホワイトリスト」を作成した意図・ねらいの説明や、モニターの活用調査の報告などを行いました。後半では、ホワイトリストの今後の活用について、参加者のみなさんと一緒に議論やワークを行いました。 助成機関やコミュニティ財団、企業の社会貢献担当の方、現場のNPOの方など、幅広い層にご参加いただきました。 IIHOE&日本財団CANPAN・NPOフォーラム NPOを対象とした助成プログラムの助成決定事業一覧(通称:ホワイトリスト)活用についての報告&共有会 日 時:2017年10月2日(月)13:30〜16:30 場 所:日本財団ビル2階会議室1-4 対 象:ホワイトリスト活用のモニター、コミュニティ財団関係者、 今後ホワイトリストを活用しようと考える助成機関関係者など、 興味関心のある方ならセクターを問わず、どなたでも 参加者:32名 主 催:日本財団CANPANプロジェクト IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所] 協 力:(一財)非営利組織評価センター(JCNE) <内容> 13:30 オープニング ・本日の趣旨や全体スケジュール ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 13:35 プレゼンテーション 1)「成果を最適化するための助成プログラムのコミュニケーション調査」についての概要説明 発表者:星野美佳(IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所]) ![]() IIHOEでは2017年2〜3月にかけて「成果を最適化するための助成プログラムのコミュニケーション調査」を実施、その調査結果の報告とIIHOEからの提案を「ソシオ・マネジメント」第4号に掲載しています。 助成プログラムの「募集」から「成果の発信」までの各段階で、助成する側と申請する側のコミュニケーションがどのように行われているのか。 「何をどう聞く」と、より良い成果・効果を導くようコミュニケーションが改善されるのか。 事業の成果や工夫をどう発信・報告しているのか、どう行うべきか。 そして各機関の書式・手続きを、プラットフォームや成果の共有へとどう進めていくか。 36の助成機関を対象とした2つの調査 【調査1】「申請書と報告書の書式調査」 【調査2】「申請受付から報告開示までのコミュニケーション調査」 をもとに、傾向と改善への提案をまとめています。 この調査結果、およびIIHOEからの提案を、助成機関と被助成者・申請者とのコミュニケーションの向上のためにぜひお役立てください。 https://blog.canpan.info/iihoe/archive/361 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2)「ホワイトリスト」の意図・ねらいについて 発表者:川北秀人(IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所]) ◎ホワイトリストとは (団体情報開示という、重要だが地味な取り組みに「市民社会の日の出を待つ夜空に星を灯そう!」と★を付けたのと同様に)団体への評価・判断に、合理的な根拠を提供するために、(不祥事や不備というネガティブな実績によるブラックリストではなく)助成というポジティブな実績によるホワイトリストを作成し、公開すべき、というねらい。 ◎2010年から試行。が、継続・拡充は、かなり大変。。 https://blog.canpan.info/best-grant/ ◎「ホワイトリスト」の最小限項目 @助成機関名(協働の場合は+部署名) A助成プログラム名(協働の場合は事業名) B年度(助成機関側設定) C被助成団体名 D被採択事業名 E被助成額(E’個別額非公開の場合は平均額) ◎地域版のホワイトリストの作成は、地域の中間支援組織にとっては必須の作業 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3)「ホワイトリスト」のモニターの活用調査結果 4)2017年度ホワイトリストの作成及びデータ公開方法 発表者:山田泰久(日本財団CANPANプロジェクト) 「ホワイトリスト」のモニターの活用調査結果 アンケート期間 2017年8月23日〜9月6日 モニター数:40名 アンケート回答者:28名 回答者の所属の種別: NPO14名 中間支援12名(うちいわゆる助成財団は2名) 行政2名 【アンケート項目】 1.ダウンロードしてからこの期間でどのように活用することができましたか?(複数選択可) [集計]1)活用した:18名 2)編集加工して活用した:4名 3)活用していない:8名 1)どのように参考にしていただけましたか? 2)どの項目をどう編集して活用されましたか? 3)活用していない方: 活用されていない理由をお教えください。 2.今後、ご自身の仕事上、および活動の中でこのホワイトリストを活用できそうですか? [集計]1)活用できそう:17名 2)活用するのは難しい:1名 3)わからない:10名 1)−1 どのようなご活用をご検討でしょうか? 1)−2 さらにご活用いただくために、改善すべき点をお教えください。 2)−1 活用するのは難しいと感じた理由をお教えください。 2)−2 活用するのは難しいと感じた場合、どのように変更・改善すれば活用しやすくなるか、お教えください。 3.(自団体は別にして)どのような人・組織が活用するとよいと思いますか?どのような活用が想定できるか、アイディアをお聞かせください。 1)そのような活用を促すために、求められる改善点をお聞かせください。 4.ホワイトリストの対象について、追加したほうがよい助成プログラムがあれば、教えてください。 5.ホワイトリストの項目や情報で、わかりにくかった点がありましたら、その理由とあわせて教えてください。 6.ホワイトリストの項目について、追加した方がよい項目があれば、その理由とあわせて教えてください。 7.データ形式に関して、何かご要望があれば具体的に教えてください。 8.その他、ご意見やご要望などございましたら、お書きください。 【アンケートの回答からの気づき】 1.見えてきたニーズ @ある程度の情報が掲載された助成プログラムの一覧がほしい A地域版ホワイトリストとの統合 B助成機関による助成実績に関する情報開示の改善要望 助成金額、採択率、所在地(※) (※)所在地に対する要望 ・団体の所在都道府県か、活動場所の都道府県か ・市町村までの情報がほしい(団体、活動実施場所) 2.助成機関は、ホワイトリストを分析することで、自団体の助成プログラムの改善につなげいく。 3.ベンチマークする団体から逆引きしていくことで、適切な助成プログラムを探すことができる。 4.助成事業の件名から、参考事例や参考となる団体を探し、自団体の活動の参考にする。 ★詳細なアンケート結果のまとはめは、こちらからダウンロードしてください。 ホワイトリスト(通称)モニターアンケートのまとめ.pdf ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 5)ホワイトリストの可能性と在り方について 発表者:川北秀人(IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所]) 計10分 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ソシオ・マネジメントの購入もクレジットカード決済が可能となりました。 ![]() ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 14:50 ワークショップ ファシリテーター:川北秀人(IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所]) ・個人ワークやグループワーク、ディスカッションなど →まず個人で「気付いたこと・学んだこと」 「所属の団体や活動として、ホワイトリストをどう生かすか」 「『こんな使い方も』『こんな項目も』というヒント・提案・質問」 について5分でお書きいただき、助成機関や個人・団体など所属の分野別で3・4人ずつで共有していただきます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 15:50 全体まとめ 各班から「意見交換の要点3項目」と「質問」を2分で発表、残り時間でご質問への回答を。 @自組織での活用: ・ポジショニング/セグメント(3) ・一次選考・書式の簡素化(2) ・芸術文化も介護も地域版も必要(2) ・申請できる助成機関を知る(2) ・助成・団体・課題の傾向理解(2) ・有力団体の把握 ・ベンチマーク先から助成機関逆引き ・協調助成の可能性模索 ・運営業務負荷軽減 ・部分最適から全体採択へ A活用・項目の提案: ・領域、トレンドの理解 ・基準 ・継続助成(2) ・共同(協働)事業主体(2) ・助成先における成果最大化 ・サービス助成(現物寄付)マッチング ・公益目的事業の一覧 B質問 ・全国・地域の違い ・地域・分野版:誰がメンテナンスする? ・地方版と統合される時期? ・連携? ・行政への働きかけ? 山田からの回答 ・エクセルだと重くて。。 ・インターンに担っていただく ・時期などの設定に個性・クセも 川北からの回答 ・ポジショニング:消極的でなく積極的に →今年度の重複を避けることより、設立趣旨に鑑みて中期的な方針を ・社会課題:起きないよう予防するより、 起きてから救う方が資金調達は「楽」 →だからこそ助成機関は予防に投資を ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 16:20 助成金に関連する話題提供 1)助成プログラムに関連するCANPANサイトの活用 2)非営利組織評価センターが提供する第三者組織評価助成機関との連携 https://jcne.or.jp/catalog/ 16:30 終了 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★★★気づきの共有シート★★★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★「助成決定事業一覧(通称:ホワイトリスト)」のデータ公開・入手方法については、こちらをご覧ください。 https://blog.canpan.info/cpforum/archive/1048 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <助成決定事業一覧(通称:ホワイトリスト)の概要> NPO等を対象とし、全国規模で募集されている主な助成プログラムのうち、助成先事業の一覧をWebサイトで公開されている助成プログラムについて、その助成先事業を、横断的に一つの表計算ファイルにまとめたものです。 「どの助成機関がどの団体のどんな事業にいくら助成したか」だけでなく、「どの団体が各助成機関から、合わせていくら助成を受けたか」という、逆引きの検索もできるように設定してあります。 【ご参考:一覧に掲載している助成機関(29機関)】 JKA/環境再生保全機構(地球環境基金)/日本郵便(年賀寄附金)/清水基金/セブン-イレブン記念財団/国土緑化推進機構/トヨタ財団/日本万国博覧会記念機構 万博基金/丸紅基金/イオン環境財団/三井物産/三菱財団/地球産業文化研究所/ヤマト福祉財団/日本たばこ産業/キリン福祉財団/全日本社会貢献団体機構/サントリー世界愛鳥基金/福武財団/KDDI財団/大和証券福祉財団/モバイル・コミュニケーション・ファンド/Panasonic(NPOサポートファンド)/JR西日本あんしん社会財団/みずほ福祉助成財団/ジャパン・プラットフォーム/エネルギア文化・スポーツ財団/トヨタ自動車/日本財団 (順不同) ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。 |