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CSR最前線 〜富士通・ヤマトHDの事例から〜 [2013年07月24日(Wed)]
2011年3月に発生した東日本大震災は大変不幸な出来事でしたが、一方で今後の日本社会のあり方を考える上での明るい材料を得ることができた側面がありました。

それは、今回の大震災において企業の中で働く一人一人の社員の気づきや判断が、被災地における課題解決につながっていったケースが多かったことです。

現場レベルの気づきが、その後の企業の事業活動にも良い形で影響を与えることになった2事例(2社)についてご紹介したいと思います。これらはいわば、現場レベルでの「内発的動機」が企業内イノベーションを促していった事例であり大変参考になるものです。

【富士通グループのクラウドサービスを活用した被災者支援】

東日本大震災では、宮城県だけでも発災から約3日間で32万人が避難、約1,200ヵ所の避難所が設置されました。混乱を極める避難所を円滑にマネジメントすることは、阪神大震災の時にも課題となっていましたが、今回の大震災でも、被災者のニーズをいかに迅速、かつ正確に拾い上げて支援につなげていくかの仕組みが必要とされていました。

この問題に対応するため、「被災者をNPOとつないで支える合同プロジェクト」、通称「つなプロ」というプロジェクトが、阪神大震災の時に活動していたNPO団体を中心として立ち上がりました。

富士通グループは、本プロジェクトと早い段階から連携することで、自社の持っていたクラウドシステムを被災者支援の仕組みとして提供、結果的に大きな成果に結びつきました。

同社ではここで培われたノウハウを基に、今は現地における医療サービスの向上のための情報インフラの整備を自治体とも連携して進めています。
このプロジェクトは被災者支援から日本の課題解決プロジェクトへと変貌を遂げたソーシャルイノベーション事業としての性格を持っており、注目に値します。

そして、この事業の特徴は、現場の担当者が「つなプロ」の会議に参加し実際に被災地にも足を運ぶ中で何が問題であるのかを自身で見極め、それを社内リソースと結びつけて実行したというボトムアップ型による成果という点で、私たちに多くの気づきを与えてくれます。

※これらは後日、「在宅医療から石巻の復興に挑んだ731日間 (日経メディカルブックス)」として一冊の本となって発行されました。
ご興味のある方はぜひご一読ください。(私も一部で出させていただいています(笑))


【ヤマトホールディングスの「まごころ宅急便」プロジェクト】
 ※本活動はCSR大賞の記事でも触れています。

ヤマトホールディングス鰍フ復興支援の取り組みは、震災直後の比較的早いタイミングで発表された「宅配便1箱につき10円寄付」という取り組みが有名です。

こうした大胆な経営判断もさることながら、現場レベルでの判断とそれを支える社員一人一人の思いが、それ以上にこの会社としての価値となっています。

その一例として、震災前から温められてきたアイディアが、今回被災地の中で実践され、その後、本業の方にもつながった事例があります。

ヤマト運輸盛岡駅前センターでは、日本全国に集配ネットワークを持つ同社だからこそ地域で高齢者の方々を見守れる仕組みを作れるのではないか、という思いから始まった「高齢者見守りサービス」の企画が立ち上がっていました。

特に高齢化率の高い東北では、お年寄りが買い物をする際に重い荷物を持って帰らなければならないということや、誰にも看取られずに亡くなられるという孤独死が大きな問題となっていました。

現在、この現場レベルでのこうした気づきを基に、東北地方を中心に「宅配サービス」と「高齢者の見守り」、「買物代行サービス」を組み合わせた仕組みを構築し運用を始めています。

2011年時点で65歳以上の人口割合が全体の23%を超える超高齢化社会の日本において、同社のような仕組みを提供する会社の必要性はさらに高まると同時に、そのソリューションを提供する同社の価値はさらに上がっていくに違いありません。
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