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2011年05月14日

久志さんのミツバチ講座〜その2


▲桜の花とミツバチ


前回少しだけ「ネオニコチノイド系農薬」の名前を出しました。

実はこの農薬がすごく問題です。

「耐性」ってご存知でしょうか?
簡単に言うと使っているうちに慣れて効かなくることです。
よく耳にするのは「抗生物質」です。
「耐性」がつくと病原菌が効かなくなります。


同じことが農薬でもあります。
農薬も大きく分けて病気のための「殺菌剤」と虫を殺したり、寄せ付けないための「殺虫剤」に分かれます。

日本は高温多湿の環境ゆえ、世界的に見ても多量に農薬を使う国です。
これまでも行政やJAの指導のもとたくさんの農薬を栽培過程で使ってきました。

その結果農薬が効かなくなってきました。

そんな中で開発されたのが「ネオニコチノイド系農薬」です。
「ネオ」は新しい。「ニコチノイド」はタバコ由来の昆虫の忌避成分ですが、「ネオ」というくらいでこの農薬については化学合成薬品です。

それまでの有機リン系の農薬に代わって登場しました。



前回のブログでも紹介したように、久志さんが養蜂するニホンミツバチ110群が全滅しました。

一番疑わしいのがこの「ネオニコチノイド系農薬」でした。

今回の講座でも説明がありましたが、いま農村地域では昆虫が激減しています。
通常だったら照明を点けている自動販売機に夜間は虫が群がるのに、そういった光景がなくなり、スズメ、ハト、ツバメが姿を消しているという報告に、そういえば確かに…と思えることがたくさんありました。

この「ネオニコチノイド系農薬」が人間に及ぼす影響についてはまた後日お話ししますが、この話は遠く離れた農村だけの話ではなく、都会に暮らす私たちにとっても無縁ではないのです。

「農薬使ってないもん!」という人もいるでしょうが、例えばガーデニング用の殺虫剤やペットのノミとり、家の建材にまで使われいます。

ヨーロッパではすでにこの農薬に規制がかかっていますが、日本においては完全に無視です。

大変に由々しき事態であり、みなさんのご意見やご感想を聞きながら、次の報告につなげたいと思います。