初めに、「コミュニティカフェって何だろう?〜地域で愛されるカフェを目指せ〜」と題して講演した柳田好史さん(としまNPO推進協議会代表理事、みんなのえんがわ池袋)は、喫茶店と対比させて、「コミュニティカフェは地域課題解決に役立ち、赤ちゃんからお年寄りまでの全世代がコミュニケーションを図り、つながる場だ」と力説し、池袋でのサロンやフリーマーケットなどの活動について話しました。
柳田好史さん
次に、昨年度の東京都新しい公共支援事業の中野受講生による成果・体験発表に移りました。
1期生の大村敏さんは「講座で知り合った有志9人が専門資格や特技を生かして、クラフト教室や中国語講座、コーラス、体操などを、時間を分けて行う『時間割カフェ』を商店街事務所で始めた」と話しました。
大村敏さん
2期生の桑田厚子さんは「来春の夫の定年退職を機に、自宅の一部や庭を開放し、高齢者や母子を対象に始めます。植栽や調度、絵本など既にあるものを生かし、ボランティアで身の丈に合った運営にします」と構想を話してくださいました。
桑田厚子さん
3期生の有竹智子さんは「自らが子育てをしながらも、資金面や時間的拘束で無理のない形で開けないかと考えていた。また、子連れで気兼ねなく行けて、かつおいしいものを提供してくれる場所がなかったので、ないなら、自分でつくってみようと思った」と語り、受講して良かったことについては、「コミュニティとは何かを学べた。相手のことを関心をもって理解することで、相手も“居場所”を見つけて、居心地がよくなると気づいた」と話しました。今は、日替わりカフェで同じ曜日に入るリフレクソロジストの人にホールを手伝ってもらったり、セット料金で提供したりしているそうです。
有竹智子さん
最後に、講師陣が担当する回の内容を説明し、参加者からの質問に答え、閉会しました。
参加者のアンケート回答を見ると、「コミュニティカフェと喫茶店の違いを聞いて、自分がやりたいことはコミュニティカフェだと再認識できた」「受講意欲がさらにわいた」「地域の課題と資源が何かをしっかり結びつけて、コミュニティビジネスとして実現していくことが大事だと感じた」などの感想が寄せられました。参加者の4分の3が「ぜひ受講したい」または「時間が合ったら受講したい」と答え、説明会の目的を達成できたと思っています。
右から、講師の小泉圭司さん、柳田さん、金順玉さん