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2020年11月28日

若者少ないぞ問題


「地域活動に携わる若者少なすぎるぞ問題」について。

少ないですよね。本当に。
ギリギリ平成生まれの私。令和が始まって、30代になり、「えー!平成生まれ?!」と言われることはほとんどなくなりましたが、地域の集まりへ行くと未だにこのセリフをよく言われます。どこに行ってもだいたい最年少です。

地域サロンへの参加をはじめ地域活動へ携わる若者はなぜこんなにも少ないのでしょう?
まず、既存の地域活動は高齢者を対象としたものが多く、そもそも若者が参加するという発想がないこと。
「だっておじいちゃんおばあちゃんが行くもんでしょ」
次に、なんとなく大変そう、面倒そうだという思い込み。
「なんか面倒くさそうじゃん」
大きな理由はこのふたつなのではないでしょうか。

それなら、自分たちも楽しめて、且つ無理なく運営できる活動を、若者がどんどん作って、若者をどんどん巻き込んでいけばいいじゃないか、というのが私の考えです。

そんなことを言われても別に地域活動に興味がないし、自分の暮らしに必要とも思わない、という人がきっとほとんどですよね。
確かに地域活動は生活に不可欠なものではありません。
しかしあれば暮らしの質がぐっと上がるものだと私は思っています。

多くの人と出会い、様々な考えを吸収し、多様な体験を積むことは、人を成長させその後の人生を豊かにします。子どもたちや20〜30代の若い人にこそ経験してほしいこの「成長の場」に、地域活動はぴったりなのです。

更に、若い世代にとって「仕事」と「私生活」の中間に位置するであろう地域活動は、自分磨きとリフレッシュの場にもなるはずです。

地域活動に定形型はありません。地域活動は活動内容や開催頻度など自由に設定でき、資金もあまり必要としない(必要な場合は助成を受けられる場合が多い)ので、それほど敷居の高いものではありません。もちろん、意欲だったり目標だったりビジョンだったり…そういったものは求められますが、あまり深く考えず気軽にやってみればいいんじゃないかな、と個人的には考えています。

ただひとつ気をつけなければならないのは「仲間内でわちゃわちゃ」の会にならないようにすること。仲間と盛り上がるだけなら地域活動として行う意味がなくなってしまうので。「仲間内」の空気感を出すことによって「出会いの機会」を失わないよう注意しなければなりません。

副業・複業、リモートワーク、田舎移住、ミニマリスト、丁寧な暮らし…
自分の生き方を見直し、洗練していこうとする人が増えています。
その暮らし向上の手段として、地域活動も選択肢に入れませんか?
同世代の人々に対してはそんな形での提案もしていきたいですし、
まずは自分が先駆者となれるよう、あれやこれや多世代が楽しめる取り組みを考えていこうと思っています。
posted by 中川 at 00:52| Comment(0) | 副店長日記

地域サロン交流会を終えて

こんにちは。副店長の中川です。

先日「地域サロン交流会」なるものに参加してきました。
この交流会は社会福祉協議会の主催で、市内に多々ある地域サロンの代表者が集い、意見交換やワークショップを通して交流を深めるためのものです。

「ココのいえ」は社会福祉協議会に登録していないので、今回の参加は「ココのいえ」の活動と直接の関係はありません。
私が住む地域には、私がコミュニティカフェ を始めるずっと前から地域サロンが存在しており、今回はそちらのサロンの代表として参加しました。(なぜ既存の地域サロンがあるのに新しく地域活動を始めたのかについては説明すると長くなるので割愛しますが、私は「ココのいえ」とは別にこちらの地域サロンでも活動のお手伝いをしています)。
今日はこの交流会を終えての感想を少し。

今年の交流会、主題はやはり「コロナ禍での活動について」でした。
完全にコロナのリスクを回避するには活動を休止する他ないでしょう。
しかし各地域のサロン参加者には、ひとり暮らしのお年寄りや、高齢や病気、子育てなど様々な事情から普段家に篭りがちな人も多くいます。
地域サロンの活動はそういった人々の身体と心の健康を確かめ、守るための場でもあるのです。形を変えてでも活動を存続してほしいと願う人は少なくないでしょう。
では、コロナのリスクを最大限回避しつつ地域の人々との繋がりを保つにはどういった手段があるのでしょうか。

正直なところ、私は打てる手立てはそれほど多くないと感じていました。
しかし交流会の資料を見ると、数ページにわたって提示された実例と提案の数々。三密を避ける環境づくりは前提の上、楽器演奏や詩吟などの観賞、脳トレや知恵の輪など会話を必要としない作業、紅葉ウォーキングなど……各サロンが工夫を凝らして地域の人々に元気を与えていることに感銘を受けました。
また、ココのいえでも取り組めそうな活動も多くあり、私個人としても学ぶことが多かったです。

更に交流会で得ることができたのは、各サロン代表者の方々との繋がり。狭い範囲で物事を考えていてもなかなか前に進みません。関わる人を増やし、視野を広げること。そうすることで活路が開けるだけでなく、気持ちも前向きになることを実感しました。
私はこの日おそらく参加者の中で最年少だったので、「若いのに偉いね」とたくさん褒めていただいたことも光栄でした。

しかしこの「若いのに偉い」は地域活動に携わる若者が少ないことも意味しています。
この「若者少ない問題」に関しては思うことが色々とあるので次の記事にでもまとめます。

初めて参加した交流会でしたが、想像以上に得るものが多く、楽しい時間を過ごすことができました。
あとはこれをどう生かすか。勉強でも経験でもそうですね。「どう生かすか」です。
この日の資料とメモは大切にとっておきゆっくり実用化していきたいと思います。
posted by 中川 at 00:44| Comment(0) | 副店長日記

2020年11月10日

「つながり」について思うこと


ココのいえのビジョンは
「人と人とがつながる多世代交流の拠点をつくる」

様々な技術が目まぐるしく進歩するこの時代。
スマホを開いて数秒後には、地球の裏側の人とだってつながることができます。
一方で、自宅から数歩の場所に住む人と、一切の会話なく生きていくこともできます。

画面を通したつながりは、言うまでもなくとても便利で、魅力的です。
いつでもどこでもつながれる。この利便性が私たちに与えた恩恵は計り知れません。

しかしそれだけでは心は満たさせないということを、私たちはコロナウイルスによって思い知らされました。

スマホやパソコン1台あればいつでも顔を見て話すことができるのに、それだけでは寂しい。会って話したい。
ウイルスそのものに対する恐怖に加え、引きこもって暮らすことのストレスに心を病む人が増え「コロナうつ」という言葉まで生まれました。
高齢者を中心に「画面越し」の術を持たない人々の不安や孤独は、更に計り知れないものだったでしょう。

世界中の人々が「直接会うことによる安心感」を求め生きてきたのです。

しかし、この安心感を多くの人が求めているにも関わらず、現代において私たちが身近な人々との間に持つつながりは年々小さく、狭く、希薄になっていっているように感じられます。
サザエさんやちびまるこちゃん、映画「ALWAYS三丁目の夕日」などに見られる、町中に家族がいるかのような光景は、なかなか見られなくなってきました。

利便性の向上や生活スタイルの変化によって「人と人とがつながる機会が減ったこと」が大きな原因のひとつだと思います。
そしてそれは非常に勿体なく、残念なことだな、と感じます。

色々な知恵や経験を持つおじいちゃんおばあちゃん。
平成を駆け抜け、令和をつくっていく若者。
元気と好奇心に溢れた子どもたち。

一緒に過ごす機会さえあれば、そんな機会を気軽に持てる場所さえあれば、
それだけで生まれる喜びや安心感があるのではないか。
互いが持つものを与え合い、日々の楽しみや生き甲斐をつくり出すことができるのではないか。
そんなつながりが、人々の暮らしを少し豊かにするのではないか。

コロナウイルスとの共存を経験した今、ほとんど確信に近い気持ちで、こういった機会・場所の必要性を感じています。

人と喋るのが好きな人が、家でひとり孤独を感じる。
親友になれたかもしれない人と、同じ町にいながら言葉を交わすこともなく生きる。
そんな寂しいことが起こらないように

誰もが立ち寄れて、小さなつながりを紡ぎ続ける、
そんな拠点をつくりたい。

コミュニティカフェの意義について考える中で、コロナ禍にいるからこそ強く抱いたこの思いは、きっと今後ココのいえを作り上げていく中で忘れてはならないものだから

未来の自分に向けてここに書き留めます。

posted by 中川 at 02:07| Comment(0) | 副店長日記