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和歌山で「キンティン・ラメ」が上映されます [2011年11月14日(Mon)]

南米のナサ民族と一緒に、シネミンガが約半年かけて制作した
「キンティン・ラメ - その智慧のルーツ -」が和歌山県のイベントで上映されます。(*イベントの詳細は下記)
和歌山近辺の方、宜しければ足を運んで下さい。

私達は、残念ながら出席出来ないのですが、私からのアピール文を朗読して頂く事になりました。
TシャツやDVDの販売も含め、募金箱なども設置して頂きます。ご協力ありがとうございます。
売り上げは全て、南米で暮らす先住民の人たちがビデオ制作を継続する為の
テープや機材の購入などに使わせて頂きます。
中古機材は、修理が必要になって来ています。ご協力をお願いします。

この「平和と人権の集い」は、2008年に私がインドで撮影し制作した「ぶらく新世代シリーズ・グローカルに生きる」で、出会った人たちが主催しています。
2008年のイベントでは、私も和歌山に行って来ました。

最後に・・・コロンビアで知り合った柴田大輔さんの写真展も開催されます。20枚位、展示するそうです。柴田さんは、エクアドルに住むコロンビア難民をはじめ、コロンビアを取り続けておられます。
ブログはこちら

***

「2011平和と人権の集い 〜伝えたいこの想い〜」
日時 2011年12月10日&11日
場所 和歌山市立西和佐小学校体育館
住所:〒640−8305 和歌山市来栖84−1
    阪和自動車道の和歌山ICを東に約1キロメートル

主催 エンパワー西和佐
共催 和歌山市教育委員会
後援 ヒューマンライツわかやま 
    (財)和歌山県人権啓発センター
    (社)和歌山人権研究所
内容 10日    午後4時〜6時
    「キンティン・ラメ − その智慧のルーツ - 」ドキュメンタリー上映
    11日    午前10時〜午後5時
    「クロがいた夏」アニメ映画上映
    フリートーク・人権バンド演奏・夜間学校設立に向けて・フリーマーケット・中学生発表・小学生発表・春駒・識字学級から(順不同)※昼食時には炊き出しもあります。
恵比寿映像祭レポート [2011年07月31日(Sun)]

2011年2月18日〜2月27日に行われた恵比寿映像祭での経験を書きたいと思います。
「少年の夢」と「キンティン・ラメ−その智慧のルーツ」の日本語版は、2回ずつ上映されました。
観客は、それぞれ約30人ー40人ぐらいだったと記憶しています。
足を運んで下さった皆さん、ありがとうございました。

2回目の上映の前にレクチャーをする機会を得ました。
2時間ほど、シネミンガの活動と映画の制作過程について話をしました。
ここでは、来場者との質疑応答の機会があり、私達としてもコミュニケーションが出来て
良かったです。
この会場はオープンなスペースで、別な作品を見に来た人にも立ち止まってもらえるし
私達の事が気になったら、その後、映画を見てもらえるの可能性もあるので、
話す側としても、良かったです。

シネミンガが制作するビデオは、映像作家が個人で発表する作品と違って
結果よりもプロセスが重要であり、面白い所でもあると、私は思っています。
そして、市民メディアは、既存の映画やテレビとは違った目的があります。
今回、色々な方々と話をして、
「では、作品の責任は誰にあるのか?」「撮影や編集の責任の所在は?」
という質問が出ました。
シネミンガのエンディングクレジットは、ディレクターが誰でカメラが誰で・・・といった
ものではなく、Cineminga として全員の名前をアルファベット順に並べています。
それも、責任の所在論の時に議論になりました。

実際、カメラは交代でやっているし、編集でも、私がカットを決める時と
先住民の人が決める時といろいろです。
例えば、編集の訓練をしたプロの私が選ぶカット点を
彼らは、プロの目ということで、信用してくれています。
逆に、私達には見えない(気にならない)所が
当事者である彼らに大きな意味があり、映像を選ぶ時に重要となります。
一緒に編集作業をする事で、作品に適切なカットの並べ方やカット点が生まれます。
これは、言葉の壁もあって、根気の要る作業ですが、同時に面白い所でもあります。

例えば、「少年の夢」では、火山灰で真っ白な水がたまった大きな鍋を採用しています。
わずか5秒のカットです。
最初、映像だけ見たとき、私は火山灰とは知らず、カットしていました。
実際に共同生活し、数も限られている被災地で過ごした人にこそ大きな意味を持つ鍋。
きっとコミュニティ上映会では、
その「鍋」が、当時の生活を思い起こさせる大きなオブジェクトだったと思います。
一緒に編集していたヘオディエルは、この「鍋」にこだわっていました。

ご覧になった人はわかりますが、「キンティン・ラメ」では、最後に七面鳥が聖なるファンタマ湖に
映る編集も、ナサ民族の人たちから出たアイデアです。

話は戻りますが、恵比寿映像祭では、他にも様々な国からゲストが招待され、
普段、劇場ではなかなか見る事のできないアートやオルタナティブな映像を
見る事ができ、とても有意義な時間を過ごす事ができました。
このような機会を作って下さった恵比寿映像祭のスタッフの方々に改めて
感謝の気持ちをここで伝えたいと思います。
「アートとオルタナティブメディア」にこだわった、希有な映画祭なので
今後も、注目・応援したいと思います。

4都市イベントが終わりました(その2) [2010年11月21日(Sun)]

ニューヨークでは、40人集まりました。
事前にしたSkypeのテストもばっちり、ワイファイも良好で、生中継も順調!
上映を始めました。

ところが、約30分後・・・。
コロンビアから私の携帯に緊急電話がかかってきました。
急に豪雨になって、ポパヤン市の殆どでインターネットが不通になった!というのです。
でも何とかするとの答え。
後で聞いたら、ラッキーにも、携帯電話を通じて、インターネットを
できるデバイスを持っている人が居て、
急遽、その人が嵐の中、ホテルまでコンピュータとデバイスを取りに行き、
なんとか、質疑応答に間に合わせたのだそうです。

ニューヨークの参加者のアンケートを見ると、大半の人が、
作品もさることながら、コロンビアの映像作家と直接顔を見ながら会話出来た所が、
すごく良かったと言っています。

ニューヨークが終わった2時間後、ポパヤンでも午後6時から上映会を行いました。
まだ人数など、具体的な報告が入って来ていないのですが、
トラブルも無く、うまくいったと言っていました。
*フランスとコロンビアの写真はまだ届いていないので別の機会に・・・。

全体的に反応も良く、シネミンガ初のイベントとしては、合格点だったと思っていますが、
郵送費が予想を遥かに超え、結果的に収支は赤字でした。
故郷を追われているエンベラ民族の為に、資金集めをしたかったんですが、
このイベントでは、十分集める事ができませんでした。
別の方法に挑戦します。

回線の事、宣伝方法、プレゼンテーションなど、まずかった所もありますが、
反省を活かして、次はもっと良いイベントにしたいと思います。
協力して下さった皆さん、注目して下さった皆さん、ありがとうございました。

今後も、またこのような機会を作り、シネミンガだけでなく、様々な国の
先住民族の声を伝えたいと思っています。
イベント参加に興味がある方、こんな地域の声を伝えたいという方は、ご連絡下さい。

↓ちなみに、こちらは、ニューヨークのイベント全部のアーカイブです。(ただし、2時間10分)
4都市イベントが終わりました(その1) [2010年11月19日(Fri)]

ニューヨークで、14日になったばかりの深夜12時。日本時間午後2時、
東京を皮切りにイベントが始まりました。

始まってすぐ、ワイファイ(ワイヤレス・インターネット)のトラブルが発生。
チャットは、どうにかつながるのですが、映像でのコミュニケーションができません。

イントロを私がSkypeを通してする予定でしたが、変更し、
司会/通訳の柴田さんに、シネミンガのイントロをして頂きました。
というわけで、生放送も断念。
放送を待っていて下さった皆さん、ごめんなさい。

3作品の上映中に、ワイファイを、どうにか修復。映像も復活しました。
トラブルに対応して下さったOur Planet TVの皆さんに感謝!
上映後、私がニューヨークから簡単に挨拶し、その後、コロンビアにつなぎました。
ヘオディエル・ロサウラ・カルロスの3人とワユ民族の人たちが、日本の方からの質問に答えました。
日本での、来場者は20人でした。

約10時間後、ニューヨークで準備中の午後12時。パリのイベントが始まりました。
現地時間は午後6時です。
なんと、パリでもワイファイの不具合が発生。
テストでは上手くいっていたのに、急にダメになったんだそうです。
念のための予備対策を3つも用意していたそうなのですが全てダメ・・・。
中継もあきらめましたが、残念ながら、スカイプの質疑応答もできませんでした。
パリには、カルロスの弟が居て、彼がシネミンガの説明をし、コロンビア人コミュニティの知人たちが
その他を手伝ってくれました。
中継は残念でしたが、4都市でも最大の85人!を集客しました。


ニューヨークは午後2時から。
私がニューヨークに来たときからお世話になっていて、
シネミンガのオフィスとしてもお借りしている
ダウンタウン・コミュニティ・テレビジョンセンターで行いました。
こちらはセッティング前の会場です。グラフィティがアメリカっぽいでしょ?
オリジナルDVDとTシャツできました [2010年11月12日(Fri)]

* English is followed by Japanese.

シネミンガ特製のDVD(英語/フランス語/スペイン語/日本語、選択可・字幕版)とTシャツが出来ました。
14日のイベントで上映する「小川のように続け・ローバーグアチェタの遺志」と「キンティン・ラメ − その智慧のルーツ」の2枚です。

DVDのケースは、エコにもこだわった、堅いボール紙製。スタンプで1枚1枚デザインを手押ししています。赤い色のパターンはナサ民族のものです。
中は見開きで、シネミンガのメンバーでもあるナサ民族のイノセンシオ・ラモスがキンティンとローバーにあてた詩も付けました。


Tシャツのデザインは、表が(ナサ民族には有名な!)キンティン・ラメのオリジナルサインで、背中にはシネミンガのロゴを入れました。これもシルクスクリーンで1枚1枚印刷しています。


イベント会場で販売しますが、DVDは、各10枚限定。Tシャツは13枚限定です。
売上金は全て、寄附としてコミュニティビデオ制作に使わせて頂きます。
会場にいらっしゃられない方で、購入に興味のある方は、naomi@cineminga.org までご連絡下さい。

Cineminga has made multilingual DVDs (You can choose either English/French/Spanish/Japanese subtitle from the menu) and Tshirts.


The material of DVD cover is cardboard, which is eco-friendly, and put stamps one by one which are specially designed for this DVD, including Nasa pattern in red.
Inside, we put a poem. Our Nasa member, Inocencio Ramos, wrote about Quintin and Rober.

Tshirts are printed with silkscreen. The front design is Quintin Lame's original signature, and Cineminga logo on the back.

We are going to sell these items on the event. We only have 10 of each DVD and 13 of Tshirts.
Please help our community video projects by buying this.
And please let me know in advance if you want to buy this. I can keep it for you! Send me an email to naomi@cineminga.org
ニューヨークのチラシ [2010年10月24日(Sun)]

ニューヨーク用のチラシです。(英語) ニューヨークにお住まいの方の為に。



Here is direct link for the brochure.
http://cineminga.org/png/MINGAVIDEO.png
世界4都市同日上映会を開催します [2010年10月15日(Fri)]

! 連絡先とワユ民族のビデオの説明をアップデートしました。 (11/6/10)
!! USTREAMで、当日、オンラインライブ放送をします。会場に来れない方、こちらでご覧下さい
http://www.ustream.tv/channel/nov14tokyo

ニューヨークはのライブ放送はこちら
http://www.ustream.tv/channel/nov14newyork

「世界4都市で同じ時間に中継する」と勘違いされる方も、いらっしゃるようなのですが、
地球の回転を利用して、東京・パリ・ニューヨーク・ポパヤンで、
「同じ日に、それぞれの場所で」上映会をします。
東京方面の皆様、是非、いらしてください。

尚、このイベントは、コロンビアで脅迫に合い、故郷を追われているエンベラ民族の人々が、自分たちでビデオ制作を行う資金を集める為に行います。

私達は、残念ながら日本に行く事ができませんが、
ポパヤンでシネミンガの制作メンバーがSkypeを通じて(もちろん映像付き!)、Q&Aに応じます。
彼らは、日本を皮切りに、数時間毎に答えないといけないので大変ですが、頑張ってくれる事と思います。
ちょうどその頃、ポパヤンで、シネミンガが共催している第2回先住民族映画祭「Daupara」も開催されます。

詳細は下記。 
ダウンロード版は、こちらです↓(プリントアウトして使って下さい)


***(転送・転載、大歓迎です。宣伝にご協力をお願いします)***

       
コミュニティビデオ上映会

+ オンラインによる作家とのQ&A
in 東京・パリ・ニューヨーク・ポパヤン



開催日:11月14日(日曜日)

時間 :14時〜16時

会場 : 神保町ひまわり館 (神保町区民館)
東京都千代田区神田神保町2-40 (http://www.jimbocho.com/S91276.html)

参加費: 500円
  
南米コロンビアのナサ民族と恊働制作したドキュメンタリーや、ワユ民族の女性グループが
制作したビデオを、東京・パリ・ニューヨーク・ポパヤン(南米コロンビア)で
時差を利用して、同日上映します。インターネットを通じて、各地とコロンビアをライブで結び、
制作者との質疑応答も行います。
地球の裏側で暮らす先住民族の市民フィルムメーカーと直接話してみませんか?

<上映作品>
●「小川のように続け」約19分
先住民族リーダーの殺害事件に関するドキュメンタリー
●「キンティン・ラメ - その智慧のルーツ」約35分
20世紀の先住民族運動の指導者、マニュエル・キンティン・ラメの精神性を描いた作品
● 「先住民女性が賢明に生きる為に」約15分
土地問題に直面するワユ民族の女性団体が制作。ILO(国際労働機関)条約169号の
重要性を学び、活用する為にコミュニティをリードする女性たちの現状を伝えます。

<問い合わせ先>
Our Planet TV(共催・協力):03-03-3296-2720
シネミンガ・溝口尚美(主催者): naomi@cineminga.org


<中古・新品のビデオカメラ・寄附受付中!!>
買い替えをお考えの方、または自宅で眠っているビデオカメラはありませんか?
南米の先住民族に、機材を届け、ビデオワークショップを行い、恊働制作をしています。
マスコミが無視している彼らの生死に関わる問題を当事者の視点でビデオに表現し、
シネミンガが国内外に伝えます。
また、失われつつある言語や文化を記録し、教材としても利用しています。
上映会に持って来て頂くか、シネミンガの溝口(naomi@cineminga.org)までご一報下さい。
必要としている人に届けます。 
市民メディフェス2010に出展します [2010年08月28日(Sat)]

第8回市民メディア全国交流協議会(通称:メディフェス)が、今年は9月3日〜5日に、武蔵野・三鷹で行われます。*詳しいプログラムは、上記リンクの公式ウェブサイトをご参照下さい。

メディフェスは、コミュニティラジオやケーブルテレビ、地域で独自に映像制作をしている市民グループ、市民向けの映像ワークショップを行っているNPO、研究者や大学講師など、市民メディアに関わったり興味を持っている様々な人たちが、全国から集まるイベントです。

私はこれまで、6回目の京都と7回目の東京に、個人的に参加しました。
「市民メディアとは?」という大きな議論から、地域で活動しているグループの作品発表など、
市民メディアって元気だなぁという印象を過去2回とも受けました。

今年は、残念ながら私が直接参加する事はできないんですが、「交流広場&情報コーナー」にシネミンガのブースを出す事にしました。
中古/新品機材の寄附をこの機会に受け付けます。


お宅で眠っているビデオカメラやパソコン、写真用カメラ、その他、映像制作に関する物はありませんか?
寄附いただいた物は、全て、コロンビアエクアドルを始め、必要としている人たちに届け、
私達シネミンガが使い方を教えて、彼らの「声」の発信に役立てます。
もしも、この機会に持って来れない方も、いつでもよいので、naomi@cineminga.org. まで、ご一報下さい。

シネミンガのブースでは、現在、日本語版が準備出来ている4作品のDVD (私家版)を1000円で販売します。もちろん、売り上げは全て、先住民族との制作費に使わせて頂きます。
このDVDに入っている、ローバー・グアチェタさんの殺人事件に関するドキュメンタリー「小川のように続け」は
2年前に寄附して頂いたカメラがあったおかげで作品となりました。

今回の出展は、コロンビアで知り合った先住民族の写真を撮っておられる柴田大輔さん (ブログはこちら)とOurPlanetTV が協力して下さったお陰で、実現しました。ありがとうございました!

インディペンデントメディアやコミュニティメディアなど、アメリカでも市民が主役のメディアは元気です。
マスコミが様々な理由で注目しない、あるいは、フォローしきれない話題を、企業や政治のパワー&マネーゲームに縛られる事なく発信&受信できるのが、市民メディアの良い所。
マスメディアとは違った役割をしているユニークなメディアなので、もっともっと、主役である市民にゆきわたるといいなぁと思います。

年に1回の、市民メディフェス。お暇があれば一度、足を運んでみて下さい。
コミュニティメディアのレクチャーをしました(その2) [2010年07月05日(Mon)]

2日目は、「プロが作ったドキュメンタリー」、3日目は「様々なコミュニティメディアが作ったドキュメンタリー」、4日目は「シネミンガの活動」という順番で講義をしようと予定していました。

参加者からは、2日目にいきなり「シネミンガが先住民族と活動している事について」、また「コミュニティメディアの役割とは?」など、すぐにコミュニティメディアについて聞きたい人も居て、関心の強さを感じました。
この4日間のカリキュラムは、数ヶ月前から準備していて、私もコミュニティメディアに、いきなりシフトしづらかったので、「私は、その分野の研究家ではなく、自分が携わって来た経験からしか話せないのと、そこまでコミュニティメディアに関心がある人たちが居ると予想していなかったので、申し訳ないけど、準備して来た順番に話しをさせてください」と伝えました。
後で、「あなたがマスメディアからコミュニティメディアに至った経緯がわかって良かった」と言ってくれた参加者がいたので、少しホッとしました。

2日目の夜、終わってからビールをご馳走したいと言ってくれた21才の女性が居ました。彼女は遠方から、私の講義を受けるためだけに来たんだと言います。
彼女が暮らす街は、パラミリタリーとゲリラの衝突があり、色々な映像を作りたいんだけど、情報を流す見返りに、自分の身の危険というリスクもあるという話しをしてくれました。
そして、秋にコミュニティメディアをテーマに映画祭をやりたいので、オンラインQ&Aなどで参加して欲しいと言われました。21才といえば、私なんて業界にも入っておらず、日本でぬくぬくと生活していた頃。コロンビアの社会問題の深刻さ、マスメディアに頼るのではなく、自分達の手で、自分達の事を発信して行きたいという参加者達の強い熱意、そして差し迫った必然性を感じました。
このような熱意ある人たちがネットワークを作り、どんどん活動していけば、きっと何かが変わる。私達が変えて行かなければならない。シネミンガはそんなネットワークのプラットホームになりたいと、みんなに伝えました。

シネミンガの活動を伝える最終日は、カルロスにも前に来てもらい、シネミンガが出来たいきさつ、「少年の夢」という最初のプロジェクトから、最新のプロジェクト「キンティン・ラメ」まで、ビデオも交えながら詳しく話をしました。
時間はあっという間に過ぎ、最後は私が話すと通訳に時間がかかるので、カルロスに殆どしゃべってもらいました。30分オーバーで、講義は終了。
参加者たちから、こんなのを地域で作ったので見て欲しい。できたら海外にも紹介して欲しいと、たくさんのDVDをもらいました。

参加者の多くは若者。コミュニティメディアについて、真剣に取り組んでいる人たちがこんなに沢山居る事を知り、嬉しい驚きと、ネットワークを作って行く必要性を感じました。
また、最後に「シネミンガのインターンとして、何か手伝いたい」と申し出てくれた大学生の女性が現れ、シネミンガとしても、嬉しいエンディングになりました。
コミュニティメディアのレクチャーをしました(その1) [2010年07月04日(Sun)]

 
"Mirada de dos mundos" (2つの世界から見る)というテーマで2ヶ月間、開催されているドキュメンタリーのセミナーに招待されました。

コロンビア・アメリカ・スペイン・メキシコ・フランス・日本から、計11人の映像作家が各4日間、4時間ずつ、それぞれの経験に基づいてドキュメンタリーの講義をするというもので、今回が3回目です。
カリ市内の公立大学・バジェ大学が主催。バジェ大学は、コロンビアの中でもドキュメンタリー教育を活発に行っている事で有名なのだそうです。この講義を全部受ける為に、ボリビアやアルゼンチン、メキシコなど外国からわざわざ来ている人もいました。

生徒さんの殆どは、ドキュメンタリー制作の経験者で、見た所、20代が中心。
聞いてみたらコミュニティメディアを実際にやっていたり、志したりしている人が半分ぐらい居ました。私は、インディペンデントのドキュメンタリー作家やテレビやジャーナリズムを志している人が殆どだろうと予想していたので、びっくりしました。
(後になって、講師の中で、私が「コミュニティメディア」をテーマに話す事がわかっていたので、生徒さん達は、それをねらって参加していた事がわかりました)

私は、一応、日本のドキュメンタリー作家として呼ばれていたので、何か1本、日本の代表的な長編を紹介しようと考え、私も尊敬している原一男監督の「ゆきゆきて神軍」を上映しました。
その後、Skypeを使って、原監督と参加者でオンラインQ&Aをしてもらいました。
コロンビアでは、殆ど日本のドキュメンタリーは知られていません。また、コロンビアは太平洋戦争にも関わっていないので、日本の文化も歴史もよく知らない人に、「ゆきゆきて神軍」が、どう受け入れられるだろうかと、興味半分・不安半分でしたが、2時間、みんな熱心に映画を見ていました。
シネミンガの共同設立者でもあるカルロスが、通訳をしてくれたんですが、後で反応を聞くと、
最初は、戸惑っていたようだけど、ストーリーが進むにつれて、内容に惹き付けられ、最後は、この辺で笑っても大丈夫・・・などが分かって来たようだった。と言っていました。
(奥崎さんが、自ら相手を殴っておきながら、警察や救急車を呼ぶ所で、みんな笑ってました)

映像制作の経験がある参加者なので、みんな制作のいきさつや課程について興味があるようでした。
最初、Q&Aは、長くても1時間ぐらいかなぁと思っていたんですが、結局、1時間半あっという間に経ってしまいました。
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