志朗選手が4年前から寄付を送っている小児HIV施設のバーンデック・タマラックいついてご紹介します。
施設は、ノーンムワン郡ロッブリー県にあります。タイの首都バンコクから北に250kmで、車で行くと片道約4時間かかります。
施設ができたのは、2000年ごろだと聞きました。タイのエイズ寺として有名なプラパートナムプー寺院というのがあります。エイズを発症し家族から見捨てられてしまった人たちが保護されたお寺として知られているところです。ここの創立者アランゴット住職が、大人の影響を受けて爆発的に増えたこどものHIV患者の生活を助けるために、小児用と施設が作られたといいます。
以前は、プラパートナムブー寺院の敷地内にありましたが、2007年に今のところに移っています。写真の方がアランゴット住職です。
現在、この施設には63人の子どもたちが暮らしています。以前は治療が遅れたために、亡くなる子どももいたということですが、今は投薬治療が進みエイズを発症して亡くなる子どもがいないといいます。しかし、飲んでいる薬の影響で体のだるさなどがあったりするそうですが、規則正しい暮らしをし、学校に通いながら懸命に生活しています。下の写真は、昼食を食べる終わったあとの様子です。みんなで一緒にテーブルについて食事を取っています。
子どもたちは、他の施設で保護された後、HIV感染がわかり、このバーンデック・タマラックに来ることが多いようです。最近では、インターネットで知って直接子どもを連れてくる人もいるそうです。
5月に出会った生後1カ月の赤ちゃんは、17歳のお母さんと共に、施設へとやってきました。
さて、子どもたちの一日をご紹介します。
●子どもたちの一日
5:00 起床し身の回りの世話から施設内の掃除を全員で行う
7:00 全員で薬を飲み、食事をする
7:50 登校
11:30 昼食のため施設に戻って、昼食後、皿洗い、床の掃除、テーブル拭き等を行 い、学校へ12:30 に戻る
15:00 幼稚園児帰宅
16:00 小学生、中学生帰宅
16:45 夕食
17:30 休憩
18:30 入浴
19:00 全員で薬を飲む
19:30 読経
20:00 各自勉強時間
21:30 就寝
大きい子どもたちは小さい子どもたちの世話をしながら、みんな元気に生活しています。食料などは寄付で賄っていますが、子どもたちが喜ぶのは、新鮮な果物やお菓子だそうです。一番弱い立場にいる子どもたちが、HIVという過酷な病気を背負い、いわれのない偏見にさらされながら生きている現実がここにあります。
タイの小児HIV施設にいる子どもたちに、きれいで安心して飲める水をつくるために浄水装置プロジェクト、ご支援はこちらです。