公開講座2013:第3回 (地球っ子教室) [2013年11月16日(Sat)]
*文化庁委託事業
「日本で暮らす外国人に学ぶ」 シリーズ1 第3回 「外国につながる保護者を交えて考える 〜外国人の保護者の体験から学ぶこと その2」 【日時】11月16日(土)10:00〜12;00 【場所】地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)研修室A 【講師】神奈川県立国際言語文化アカデミア教授 坂内泰子先生 今回のゲストは、マレーシア、フィリピン、韓国 をルーツとする保護者の方々でした。 韓国からは、お二人の方がみえました。 ![]() はじめに、坂内先生から、前回の反省を含めて、 今回の進め方についてのお話がありました。 先生は「当事者の方々(ゲストの方々)のほうに、 何か「得」がなければ意味がないと思う、 子どものことを考える仲間と言う気持ちになれたらいいですね」 と話されました。 |
グル―プワークは2つのセッションから成り、
セッションごとに別の保護者の方と話ができる構成でした。
どんなことを質問したらよいか、はじめに話し合って、
子どもの学校についての体験や、母語と日本語のバランスのこと、
日本の子どもたちに感じることなど、を話していただきました。

本当はもう少し時間をとって、
話し合いを深めることができるとよかったのですが、
ゲストのお話を伺うのがやはり中心になってしまったようです。

しかし、子どもをめぐっての学校の先生とのやりとりなど、
本音で話していただき、お話をきけてよかった、
という感想がたくさんありました。

◆後半には、もう一人のゲスト、韓国から38年前に日本に来て結婚し、
ご主人が亡くなったあとは、一人で子育てをしながら生活してきた
李さんのお話を全員で聴きました。

時代も今とは違っていました。
日本に来て、まるでタイムスリップしたように感じ、
ここでどうやって子どもを育てたらよいのか、と悩んだ時期もあったそうです。
でも、
「親がここで生きる決心をしなければ、子どもが迷う。」と思い、
日本のルールを覚え、
日本人がいやがることも積極的にやって(たとえばPTA役員)
社会に入っていったそうです。
「対等じゃない」ということを意識することが必要だが、
だからと言っていじけてはいけない、
子どもの前に自分の生き方を提示することが大事、
と話されました。
娘さんは、大きくなってから韓国語を学び、
はじめて母親を理解したそうです。
参加してくれたゲストの方々への熱いメッセージでもあったと思います。
子どもたちの未来のために、今私たちがすべきことは何だろうか、と、
最後にグループごとのまとめを発表しあいました。

李さんの「親が育児に迷えば子が迷う」「頑張る姿を見せる」は
大変力強いメッセージでした。
そして、
私たちボランティアができることは、
そうやってがんばっている保護者の方たちと手を携えながら、
子どもの未来を考えて支援していくことではないでしょうか。
それをどのように実行していけるのか、が
大きな宿題になったと思います。
押野

Posted by
認定NPO法人地球学校
at 10:35