
2012年度 地球っ子教室・連続講座第2回
「子どもの興味を引き出す日本語活動」 〜コトバは生きている〜12月16日、松尾恭子先生を講師に迎えて、
地球っ子教室連続講座第2回が開かれました。
※9月に予定していた講座が延期になっていたもので、
実際にはすでに3回分が終了しています。松尾先生はまずご自身の自己紹介の中で、
小中学校を何度も転校されたこと、
学校へ行くことがとてもつらい時期があったことを話されました。
そして
「あとから思えば、あれは異文化体験そのもの」
「子どもたちを見ていると自分を見ているようだ」
「子どもたちが、これは困った、と言ったことを
かわりにみなさんに伝えていく役割がある。」
と言われました。

その言葉のとおり、
たくさんの子どもたちのエピソードが紹介され、
その時に、支援者として子どもの心を受け止め、
どんな工夫をされたか、具体的に紹介していただきました。


すぐにでも実践してみたい工夫ばかりでしたが、
それと同時に、
特に私たちボランティアが心しなければならない基本を
教えていただきました。
それは、

「友だちを作るためのことば」と
「教科書で使う日本語」「考える力をつくるためのことば」は
それぞれ違うこと、

子どもたちを取り巻く人々や場面は多様で、
同じ意味のことが場面によって違う言葉で話されていることで、
子どもたちが混乱していること、

子どもたちに(日本語の)「大きな木」を
見せてあげなければいけない、ということ、
なのではないか、と思いました。
以前に教室で学んでいた若者が、自分の経験を語りながら
「シャワーの水(言葉)は、たくさん浴びている。
でも体の洗い方(どうそれを整理していくか)が
わからないんです。」と
すばらしい比喩で表現していた通りなのだ、と考えさせられました。

どこまでも「子どもの目線で」という姿勢を貫いていらっしゃる先生。
一番大きい学びはそこにあったように思います。
地球っ子教室 研修担当 押野
