第一回東北商品買取の巻(14)まどか荒浜 2 [2011年05月12日(Thu)]
…さて、今「まどか荒浜」が今どうなっているか車で行ってみようと思います。
「まどか荒浜」まで行って、写真を撮りたいのですが、よろしいですか?」 職員さんの顔が少し曇ります。 「うーん、今は行けないんじゃないかなあ…」 「…道も悪いし」 「多分、警察に止められる、と思いますよ」 「今はほら、野次馬が多くなっちゃって、通行を規制しているんですよ」 そんなに野次馬が多いんですか? 「そう、よそから野次馬が来て、写真を撮るんだよ」 …まあ、行けるだけ行ってみよう、ということで、私とジャンボさん、安間さんで車に乗り込みます。 ![]() たしかに道は悪いです。たまに車の底を「ガリッ」っと何かがぶつかります。 「しまった!」ジャンボさんがその度に急ブレーキを踏みます。 ああ、ジャンボさんの車がどんどん傷ついてゆく…申し訳ないです… 途中、警察官の方に止められました。 「ここから先は通れないんだよ」 事情を説明したら通してくれることになりました。 「施設の取材、大変だねえ…」 「私も、茨城から来てるんだよ。ご苦労様」 ![]() 通行止めされている場所を越えると、一気に津波の痕がひどくなってゆきます。 車の中が無言になります。 「まどか荒浜」につきました。 ![]() ![]() ![]() ![]() …外枠はかろうじて残ってますが、中はもう、ぐちゃぐちゃです。 再びこの建物を使うことは、もう出来ないのかもしれません。 ![]() ![]() 隣のガソリンスタドもひどいことになっております。 ![]() ![]() 近くに百合の花が咲いておりました。 ![]() 津波から2ヶ月、もう花が咲いている。植物は凄いなあ、と思っているとジャンボさんが 「百合はそんなすぐには成長しない!この百合は、誰かが、植えたんだ!弔うために植えたんだ!」 ![]() ![]() 車に戻ります。 車で移動しながら撮影を続けます。 ![]() ![]() ![]() ジャンボさんがずっと無口です。 今回、出発から今まで、車の中では話しっぱなし。 ずっと楽しい空気をつくり続けてきたのですが。 ![]() は、と思ってしまいました。 地元の人から見たら、私たちも同じ、野次馬に見えるんだろうなあ。 県外ナンバーの車でやってきて、写真を撮りまくる。 何百人も死亡してしまった地区で、かつて生活していた家を撮る。車を撮る。 野次馬にしか見えないよなあ。 自分の考えにショックを受けて、ここから写真を撮ることができなくなってしまいました。 まどか荒浜の方々に、荒浜地区の方々に、被災した方々に、一斉に非難されたような気持ちになってしまったからです。 ゲストハウスに戻っても気持ちは戻りません。 ジャンボさんは「夜の情報収集」には行かず、布団にくるまってます。 「ジャンボさん、銭湯行きましょう」 「…今日は、いい」 夜は大変寝苦しく、部屋の中にいることができませんでした。 部屋のガラス戸を少しだけ開けて、頭だけ外に出して朝まで過ごしました。 |