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おもちゃ修理「電子カルテ」

このブログは、個人的な おもちゃ修理の備忘録
見習い研修医から現在までの歩みを、電子データで公開
失敗しながらも前を向こうとしている 等身大の おもちゃドクター 体験談


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ゆりかご日記
診療月別アーカイブ
キッズトイカメラ、シャッターボタンが戻らない(分解整備) [2025年10月24日(Fri)]

【概要】

先月の アンパンマン レジスター の退院と入れ替えに、持ち込まれた2点
もちろん持込みは歓迎するが、今度は お早めに 迎えにおいでいただきたい

251023_MiNiPiC (1).JPEG

キッズトイカメラ MiNiPiC
症状:シャッターを押したまま
   ボタンが戻らない
治療:スイッチ内部が破損して
   下に突き抜けていた
   スイッチ接点を清掃後
   元位置に復旧のうえ
   ホットボンドで補強

イルカの双眼鏡(オペラグラス)
症状:胴体が割れて紐が外れた
治療:首掛け紐を元位置に戻し
   割れた胴体を接着固定
  (ただし、ズームは不可)

退院:2点とも 10月24日、ひまわり診療所にて退院予定


【検査】

キッズトイカメラ は 重症 だったが、分解整備で完治
以下、診療状況を写真画像にて詳しく報告する

タクトスイッチ内部が下に突き抜け
相当な力で無理に押し込まれた様子
251023_MiNiPiC (2).JPEG

スイッチ機構が、バラバラになり
メタルコンタクトは脱落している
251023_MiNiPiC (3).JPEG

基板を外し、スイッチの位置を確認すると
枠内のスルーホールに半田付けされていた
251023_MiNiPiC (4).JPEG

このカメラは、タクトスイッチのベース部が基板に垂直になっている構造
シャッターに想定外の衝撃が加わり、スイッチの底が抜けたものと推察される

メーカーのサポートページでは、落下などの衝撃でズレることは説明されているが、今回はそのレベルを はるかに超えている


【治療】

スイッチベース部だけ取り出して整備する
接点とコンタクトを無水アルコールで清掃
251023_MiNiPiC (5).JPEG

ベース部にコンタクトを載せてキャップを被せ
それを金属枠に嵌め込んで、タクトSWを復旧
251023_MiNiPiC (7).JPEG

スイッチ底部をホットボンドで充てん補強後
写真撮影サイズと日時など最小限の初期設定
251023_MiNiPiC (6).JPEG

なお、治療後の動作確認は、シャッターボタンのみ確認済
SDメモリカード内のデータ確認 は、お客さまにお願いする
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251017 スーパーメイクサロン、ペン立て台が回らない(モーター固着) [2025年10月17日(Fri)]

タカラトミーのリカちゃんシリーズ、画像検索で商品名を特定

スーパーメイクサロン 全く、動かない

リカちゃんのカラフルコスメ、本来の動きは
カードを入れたらペン立て台が回転するハズ
251017_himawari_LICCA (1).JPEG


【外観検査】

持ち込まれたのはペン立ての回転台と、カード1枚のみ
単1電池1本は入っていなかったが、液漏れ痕跡はない
251017_himawari_LICCA (2).JPEG

おもちゃ全体は、小さな飾りや多くの付属品が付いていたはずだが、今回は持ち込まれていない
子どもさんが誤飲する恐れがあるので、保護者は目が離せないおもちゃである

一番肝心のコスメペンがないので、ペンの上下動は未確認



【分解点検】

電池ホルダのウラに、不思議な形の金属板が見える
カードを入れると導通する仕掛けのリーフスイッチ
251017_himawari_LICCA (3).JPEG

前枠カバーは嵌め込み式、回転台は中心1点止め
慎重に分解すると内部構造が明らかになってきた
251017_himawari_LICCA (4).JPEG

30年物のギヤBOXを分解して驚き
埃一つなく、幸いギヤ割れもなかった
251017_himawari_LICCA (5).JPEG
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251002 サウンド基板 H1 (11種類の動物たち)を試聴、「ホーホケキョ」は? [2025年10月03日(Fri)]

鳴り物おもちゃの修理では、安価なサウンドモジュール基板が市販されており、コスパが良いので重宝している

先日は、ミミクリ系(オウム返し)おもちゃの修理に使えるサウンド基板を動作確認したが、そのときに同時に共同購入していたのが、今回の音源基板である

251002_NAture (2).JPG

いつまで存在するかは不明だが調達先のリンクは、以下のとおり
もしご興味があったら、できるだけ複数人での共同購入をご検討されたい

リサイクルおもちゃ製作では、安価で可愛いケース探しに苦心する
リサイクル店や100均ショップは、おもちゃドクターも常連

251001_NATURE (1).JPG

251001_NATURE (2).JPG



【動作確認】

実際のおもちゃ修理に適応する前の動作確認として、安価な材料でリサイクルおもちゃを製作して、基板に内蔵された音源を試聴してみた





【回路構成】

今回のモジュール基板は、販売サイトの商品概要欄に参考回路の例示がある

YUSIJIE_H1.png

ミミクリ系とは異なり、マイク入力がない代わりに多数のスイッチに対応可能で、フルスペックでは、4セレクト×6センスのマトリクス構成となる

内蔵された音源は、11種類の動物たちの鳴き声(と10種類の銃射撃音)が、割と高音質で内蔵されている

今回の試聴では 11種類の動物たち のみ(教育上の配慮から銃声音は却下)、2セレクトをスライドSWで切換え、6センスのタクトSWで各2種類の音声を鳴らす
電池はケースのサイズにより、単3なら2本、単4なら3本までが使える

251001_NATURE (3).JPG

251001_NATURE (4).JPG

251002_NAture (1).JPG


【試聴結果】

6個のタクトSWで、確かに11種類の音声再生を聴くことが出来た

消費電流は、3V稼働時 70mA以内、待機時 0.3μA(実測)で、省エネ型
電源スイッチは省略、幼児でも簡単に遊べる

ただし、スイッチ数が多い割に各音声の再生時間が短いので、どうしても 割高感は否めない
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