2022年末、キャラクター時計にハマった(一覧) [2022年12月31日(Sat)]
おもちゃクリニック ゆりかご では、本物の時計修理はお引き受けできないが、キャラクター目覚し時計や回転メリー付き置時計などは、子ども用に限り受付ける。 ただし時計ユニット自体は修理対象外で、飾り部分の動き、音や光などに限定して修理する。
おもちゃドクターは、技術研修で腕を磨いている (下のクリックで、それぞれの報告ブログに飛ぶ) 
【目覚し時計】
目覚し時計は、1日に1回位しか音が出ないが、おもちゃ病院への来院も少なくない。 おもちゃではないもの、思い入れのあるレトロ時計など、ご年配のお客さまも多い印象。 いつの間にか動かなくなっても、捨てられないとの思いに、何とか応えたい。 年末は、中古のキャラクター時計を入手して、それらの修理にハマった。
ディズニーキャラクターの置き時計、時計ムーブメント交換で完治 (以下、画像クリックで拡大)  ある餃子店の本気のプロモーション景品、CMソングの動画もある  電池2本のうち+側1本でムーブメントに給電、アラーム接点は正論理 これを電源SWに使って改造、LED点滅や音声の選択プリセットを実装   やはり電池2本、コチラは本当にアラーム接点が電源SWだった 目覚し音声再生は、モーター駆動のベル鳴動との切り替えが可能  電池2本のうち−側1本でムーブメントに給電、アラーム接点は正論理 これは orgel 7_4_yurikago プロジェクトで、新年あけに改造予定  娘が上京したときの置き土産、40年前の時計ムーブメントは日本製 そもそもキャラクター時計じゃないが、電極研磨、配線の交換で復活 
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yurikago プロジェクトの改変・整理 [2022年12月25日(Sun)]
yurikago プロジェクト の改変・整理 2022/12/25
PIC電子オルゴールの新バージョン orgel 7_4 では、ファイル構成が「1機能1ソース」で設計され、他デバイスやLFタイプへの横展開は今までより短時間で作業できるようになっている。 この機会に、yurikago プロジェクト を総点検、 orgel 7_4_yurikago として新プロジェクトロケーションを作り、大幅な改変・整理を実施したので報告する。
(追記:末尾にデバイス横展開の事例追加)
【ダウンロード】
当方の公開フォルダで、新プロジェクトロケーション全体を圧縮保管済。
圧縮サイズは 10MB 程度とスリムになり、短時間でダウンロードできる。 現時点で公開するサンプルプロジェクトは、次の2つ。
・yurikago_15325_SW.x
・yurikago_LF1840_SW.x
このプロジェクトは、本家の「名張市つつじが丘おもちゃ病院」で公開されている PIC電子オルゴール Ver7_4 を基盤に、代表的なアプリ機能を実装したモデル2種類を、一つの応用事例として公開するもの。 カスタマイズした 機械SW、CdS、CVD の動作モードは、アプリケーションのソースで設定し、ソース冒頭のコメントに明記した。
【既存版への反映】
公開されている orgerl 7_4 リリース版 に含まれていた yurikago プロジェクト は、全て該当フォルダごと削除していただいて構いません。
※今まで、「つつじが丘おもちゃ病院」の大泉院長のご配慮で、バージョンアップのたびに yurikago プロジェクト にもご対応いただいていたが、あらためて御礼申し上げる。 本当に、ありがとうございました!!
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221129 ぴょんぴょんアンパンマン 跳ねない(ギヤ割れ) [2022年12月08日(Thu)]
まねっこおしゃべり ぴょんぴょんアンパンマン
2022年11月29日、能生児童館にて預り入院、ToyDr.わたなべ が集中治療。 物理的な破損やヒビ割れに対する処置を終え、組み戻して動作確認すると、何とか足の上下動が回復して、ぴょんぴょん跳ねるようにはなったが、、、 以下、詳しい診療状況を、順に画像で報告する。
まねっこおしゃべりぴょんぴょん アンパンマン ぴょんぴょん跳ねるはずが、足が上下に動かない 
分解点検
モーター配線がネジに咬み込んでいた 老朽のため切断寸前。→半田付け直し  脚部スライド板の固定用ネジ受ボスが破損 接着剤だけでは到底持たないことは明らか 
複雑骨折の再建手術
プラスチック破片を仮接着し 0.8mm穴あけ ケース外から 2.0mm穴あけ(内部加工用)  ネジ受基部に 0.8mm穴をケース外から貫通 ここに、ステンレス線で縛り上げて固定する  0.3mmステンレス線で縛り上げ固定後、 さらにエポキシ接着剤で全体をカバーする 
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221118 踊るクリスマスツリーが 踊らない(ギヤ歯欠け) [2022年12月07日(Wed)]
おもちゃドクターの診療状況を画像で紹介
おもちゃクリニック ゆりかごは、おもちゃドクター3名の診療体制だが、先進おもちゃ病院との連携医療により最先端の治療を提供している。 ここでは、分解点検から故障原因究明までの手順も含めて、画像で詳細説明。
能生保育園からクリスマスツリーが入院 RISING SUN Made in CHINA のタグ (以下、画像クリックで拡大)
この季節になると必ずと言っていいほど現れる患者さま、今シーズンの第1号は「踊るクリスマスツリー」だが、全く踊らずに静止したまま、クリスマスソングが鳴るだけ。
まずは故障原因の究明から
両腕の針金芯を上に上げてバンザイさせて ツリーのぬいぐるみを脱がすことができる  ホットボンドを除去し、4本のビス外して 底面の電池ボックスネジも外して分解  ギヤボックスは外側からビス2本を外し ボックス自体は4本のビスで分解する  ギヤボックス内のグリスが固着していた バラバラに分解して洗浄後、グリスアップ  アルコール洗浄した1番ギヤに異常あり 10Tピニオンと30T平ギヤの複合ギヤ 
治療過程でヒビ割れ
「踊るクリスマスツリー」が踊らないので、分解点検 故障原因はモーター直近の2段ギヤの1歯欠けだった  金属ピンで差し歯をしても、ギヤ自体がモロくて 治療の過程で、ギヤに複数亀裂が入ってしまった  現物を採寸、外径 16.0〜16.2mm 平ギヤ厚 1.8〜2.0mm 全厚 6mm 
この1番ギヤだけは、透明な軟質素材(ビニル、ナイロン系)が使われている。 この理由として、(私見であるが)次のようなメリットが考えられる。
・モーター起動時の大きなトルクを瞬間的に吸収するため、 ・連続動作中の振動ノイズを低減するため、など。
ところが、元々は弾性を持っていた素材が、経年劣化とともに可塑剤が抜けて(蒸発して)、モロく変質してしまったのか?
先進おもちゃ病院との連携医療
いずれにしても当クリニックの技術では、このような軟質透明ギヤの最適な治療手段がなく、今回は最新の3Dプリンタでのギヤ復元ができるかどうか、先進おもちゃ病院に照会してみた。 何としても、クリスマス前に完治退院を目指す。
当クリニックも含めて、日本おもちゃ病院協会に登録して活動中のおもちゃドクターは、現時点で1,700名以上とのこと。 今回のような重症患者さまには、全国ネットワークで、適切な医療を提供できるようにしたい。
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PIC電子オルゴール楽曲試聴 2022追加曲目一覧 [2022年12月07日(Wed)]