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ゆりかご日記
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230423 ラジコン風レーシングカー(ギヤ割れ、各所断線)[2023年04月28日(Fri)]

2022年から始めた、Web予約システムからの入院3点


コチラの患者さまは、Web予約ではラジコンと記入されていたが、実は有線リモコンだった

ラジコン風レーシングカー、有線コントロール
前輪は動くが、後輪の前後操作には無反応
230426_remot_CAR (1).jpg


ギヤ割れ、各所断線を修復して治療完了、1週間後に元気に退院!
(退院の翌日、今度は別の場所がこわれたとして、また入院するのだが)後日報告


ギヤボックス内部のビスも外して、原因を発見
動輪軸の平ギヤ、モーター軸のギヤがヒビ割れ
230428_REMOT_car (15).jpg

後輪ギヤボックス分解、矢印ギヤがヒビ割れ
小さい8歯は交換、平ギヤ28歯は部品なし
230428_REMOT_car (16).jpg

モーターも要分解整備、グリスは老朽硬化
金属ブラシは、意外にスリ減ってはいない
230428_REMOT_car (17).jpg

モータ接点をアルコール洗浄後グリスアップ
平ギヤは根元をステンレス線で縛り接着固定
230428_REMOT_car (18).jpg

本物のラジコンではないので、車体側だけで動作テストができる
無事に動作確認できたところで、今度はリモコン側の治療を開始

まず電池ボックスの点検、単3×4本で6ボルト仕様
電極は赤サビてるが液漏れ跡なし、清掃後オイル塗布
230426_remot_CAR (2).jpg

コントローラーの電池フタが紛失している
プラ板の端材で代用品を自作し、取付ける
230428_REMOT_car (20).jpg

当然、エンコーダーやRF送信などの基板はない
いわゆる「フルアクション制御」のスイッチ構造
230428_REMOT_CAR (2).jpg

前後レバーSWのリード断線、ハンダ付け直す
ちなみに「ターボ」は飾りで、実際の機能なし
230428_REMOT_CAR (3).jpg

奥に見える前後SW断線個所、時々接触してた
左右レバーSWを分解、清掃後オイル塗布する
230428_REMOT_CAR (4).jpg

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220928 スピードレーシング RCカー(コントローラ破損)[2022年09月30日(Fri)]

のう診療所にて入院受付 9月28日

スピードレーシングは、2.4GHz、R/Cカー


【問診】

コントローラ、本体のラジコン車とUSB充電アダプター付で入院
「使用年数は2年、コントローラのまわす所が折れた」との訴え

全長23cm、スピードレーシングカー
2.4GHz R/C ステアリング用ノブ破損
220928_RC_00.jpg


【検査】

まずセオリーどおりに、送信側から検査・治療を進める
RFチェッカーで、電波は出ているらしいことを確認

コントローラーを分解点検、2.4GHz R/C
前後左右フルアクション、ターボ機能なし
220928_RC_02.jpg

ステアリングは、回転部の中心軸が折損
よほど強い力が掛かり、ネジ切れた様子
220928_RC_04.jpg


【治療1】

破損部は、繰り返し無理な力が掛かる場所であり、
生半可な接着では、到底持たないことは明白

5ミリのプラスチック丸棒を、中心に貫通
軸の側面からピンを2本打ち、回り止め
220928_RC_06.jpg

軸全体の周囲を、エポキシ接着剤で固定
これで仮退院、さあ元気に遊んでください
220928_RC_08.jpg

治療完了後に、組み戻し直前の写真
基板上には、型番不明のチップのみ
220928_RC_10.jpg

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220606 どうぶつミニカー R/C 充電できない[2022年06月09日(Thu)]

プレゼントしたおもちゃは、子どもたちに大人気

能生児童館2階の子育て支援センター内「幼児ことばの教室」から預り入院


赤外線感応 どうぶつミニカー 2.4GHzRC
子どもたちに大人気、充電できなくなった
220607_FUTURE (1).jpg

充電用のUSBコネクターは、microB規格
USBジャックの部品が見えなくなっている
220607_FUTURE (2).jpg

本体ケース内で、コネクタ・ジャックを発見
基板上に表面実装のハンダ外れ跡が見える
220607_FUTURE (3).jpg
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220303 赤外線リモコンDEMO基板の製作(その2・送信回路)[2022年03月03日(Thu)]

【経過】

おもちゃ修理の練習教材として入手したもので、元々、コントローラーは別売り
昔は、ガラケーの赤外線通信を使って遊んでいたらしいが、、、

タカラトミー Q-STEER インプレッサ(C・Dタイプ)
220221_Q_STEER (3).jpg

220221_Q_STEER (4).jpg


【診察】

症状:前輪の右タイヤが紛失、コントローラーなし
治療:別の不要ミニカーからタイヤを部品取り
   手持ちのコントローラーで、動作確認済
退院:当クリニックのマスコットに就任(前回分ともに)

このあと、PICマイコンでクローン送信機を試作するが、コストが掛かり過ぎて、もはや修理とは言えない
元々のコントローラーが手元に無い状況でのクローン送信機自作は、かなりの割高となり現実的ではない


参考までに、クローン送信機の回路図
コチラはスイッチが負論理入力の場合
TX_509_QSTEER_回路図.png

基板実装図(部品面 TOPビュー)の例
TX_509_QSTEER_プリント基板.png

(2022/3/12 GP4 GP5 外部プルアップを追加)
内部プルアップできるポートが限られていた

現実的には、不要品を再利用してクローン送信機に改造する
電源に余裕あれば、赤外線出力も最大限までアップできる
電源SW付きでスリープ機能は不要、LED点灯で切り忘れ防止
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220220 赤外線リモコンDEMO基板の製作(その1・受信回路)[2022年02月21日(Mon)]

今年の課題は「赤外線リモコンカー」

おもちゃクリニック ゆりかご 冬休み中の ドクター自主研修 の課題として、ToyDr.わたなべ が取り組んだのは、今年は「赤外線リモコンカー」

中古品の タカラトミー社 Q-STEER は、送信機の 赤外線LED点滅 はスマホカメラで目視確認できたが、受信側ミニカー本体は 微動だにせず

Q-STEER.png



テスト用 DEMO基板 を製作

先輩おもちゃドクター のブログ記事を参考に、赤外線リモコンの電子回路部分のみを送信機と受信機として具現化した DEMO基板 を製作する

リモコンの信号処理を学ぶための教材としての位置付け
実は数年前から製作を視野に、こんな部品を入手済み
RX_509_Demo.jpg

回路は 先輩おもちゃドクターのブログ記事を完全コピー
先日ご指導いただいた OSCCAL値の設定が、役に立った

IR_RX_509.png

この受信基板では、送信機のボタンに対応して5個のLEDが点灯する
IR_RX_509_pb.png

おもちゃドクターらしく、LED点灯学習キットの基板を流用して改造
RX_509_Demo (2).JPG


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2.4GHz R/Cクロスカントリー車(ヒューズ交換)[2021年06月21日(Mon)]

糸魚川にも トレンドおもちゃ が、やって来ました!

「のう病院」で受付入院の、2.4GHz R/C クロスカントリー車
RCカー_00.jpg

症状:前進・後退ができないとのこと
   プロポからの送信電波確認済
   ステアリングはフルアクション動作確認済
治療:いよいよ、本体側も分解点検を実施
   受信機の回路解析中、故障原因を発見
   FETに電源を供給するヒューズが焼損
   より安全なポリスイッチに置き換える


【受付】のう病院では 随時受付
210510_のう病院.jpg
2.4GHzトイラジ
が、ついにやって来た(当クリニック初)

おもちゃリサイクル回収箱「ゆりかご」は、糸魚川市内5か所に常設
2021年5月、「のう病院」=能生児童館に持込みで診察依頼があったもののうち、これは、2.4GHz R/C クロスカントリー車(いわゆる ラジコンカー)
おもちゃなので、通称「トイラジ」と呼ばれる


【問診】by Dr.Toy-zawa

大型ラジコンは走らない(ハンドルは効く)、とのこと
プロポ送信機と充電アダプターも一緒に、セットで預り入院決定


【検査1】by ToyDr.わたなべ

おもちゃドクター"診察手順" を守り、理論的に手順前後しないよう留意
新米の頃は本体から分解したくなるが、まず、送信機からスクリーニング検査


ステアリングは、フルアクション機構
前進・後退は、プロポーショナル操作
RCカー_08.jpg

スロットル部は、5Kオームの可変抵抗あり
操作角に応じてモーター回転数をコントロール
RCカー_09.jpg

操作角に応じて 抵抗値が変化することを確認
送信用 ICは SOP16 、型番がなく詳細は不明
RCカー_10.jpg


続いては精密検査、2.4GHz 帯を検査するためには、チェッカーが必要
目に見えない電波を捉えて、可聴音やオシロ信号を出力してくれる
人間でいえば 聴診器 みたいな役目をする、ドクターの必須アイテム

とは言え、当クリニックでは誰も持っていないではないか。あわてて
先輩ドクター(つつじが丘おもちゃ病院Dr.大泉院長さま)に依頼
RFパワーデテクタ(増幅器付)モジュールを入手、空きケースに収める
RF_checker_amp (1).jpg RF_checker_amp (2).jpg


今回のラジコンはメイドイン・チャイナ、メーカー不詳、2.4GHz だけの情報
送信機のスイッチを入れてから、車体側のスイッチ・オンで、ペアリング完了
RFチェッカーからは、スティック操作に応じて(検知音の)音が変わる
右折・左折のほか、前進・後退も、それぞれ別々の音程に聴こえるので
一応、送信側は正常だと仮定して、本体側の診察に向かうこととする




【検査2】いよいよ、本体側も分解点検
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27MHz バトルフロント戦車 S−5(修理不能)[2021年04月11日(Sun)]
2020年9月19日「のう病院」に、
でっかい戦車ラジコンが来院
(※追記あり:プロトコル分析の報告)

新品電池でも、全く動かないとのこと。
箱の状態を見るとかなり古いものらしい。
(画像クリックで拡大)
TANK_22.jpg

症状:新品電池を入れても全く動かない
治療:1/12スケール、27MHzトイラジコンを診察
   送信機の操作レバーに応じて電波発信するが
   本体側の受信回路から復調信号が出力されない
   先進病院の紹介・転院も困難な状況下で
   残念だが、当方では修理不能と判断
退院:2021年4月11日、ご自宅にお届け退院済


【入院経過】地元のおもちゃ病院が長期休院

お客さまのお話では、「孫に動く姿を見せてあげたい。
本体のバッテリーが腐食していたので、9.6Vの充電式電池を
ネットで購入して交換したがやっぱり動かない。
マニュアルにある大阪の製造会社は倒産しているようで連絡がつかない。
最寄りの「上越おもちゃ病院」は休院中。困り果ててしまった。
時間がかかってもいいので治療してほしい。」ということでした。

おもちゃクリニック ゆりかご では、難民おもちゃを救済すべく入院受付け。


【診察状況】分解点検

購入後、ずっと未開封(棚に飾っていた)だった
送信機から、それなりに電波は出ていることを確認
TANK_00.jpg

お孫さん(5歳)に遊ばせるには、まだ早過ぎる感がある
対象年齢(弾も発射できるため)18歳以上(説明書を参照)
TANK_10.jpg

このエキスパート版は、前後進+左右のほか
砲塔の左右回転+発射の、7操作ができる仕様
TANK_04.jpg

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保育園のパワーショベル修理、R/C(トイラジコン)機能を復元(その2)[2020年11月16日(Mon)]
タッチで操作するトイラジコン送信機、
ツムツム 100円貯金箱に実装


201116_トイラジコン送信機_04.jpg

10月24日、ひまわり病院を定期巡回で受付けたパワーショベル
バケット外れを治療し仮退院したが、R/C 送信機が無かったので、
おもちゃドクターの技術研修として、送信機の制作に挑戦してみた。
201024_パワーショベル_00.jpg



【経過報告】R/C カー(トイラジコン)方式

キャタピラーは外観だけ。実はタイヤ駆動で、R/C カー(トイラジコン)方式と判明
送信機が無かったので、R/C ラジコン操作はできないものと、今まで諦めていた
201024_パワーショベル_03.jpg 201024_パワーショベル_08.jpg

本体基板には MX1508RX というオールインワンの IC。手持ちの 27MHz 送信機でテスト
たまたま、適合する送信機が見つかり、本体は動作確認済。参考回路図を入手しておく
201024_パワーショベル_10.jpg 201024_パワーショベル_15.jpg

適合したのは真っ赤なスポーツカーのラジコン
送・受信基板を調査して、プロトコル解析
201030_トイラジコン解析_01.jpg 201030_トイラジコン解析_03.jpg

送信は 8A977、受信は 8A978 であり、TX2-RX2 と同じプロトコル
ただし、停止コードの送信回数は、15回か16回であることが判明
TOUCH_1822_emulate.jpg


手持ち送信機のエンコード信号は、WAVEファイルで録音して解析することができた。



【診療方針】送信機を制作

だが問題は、送信機の本体が元々無い(紛失した)こと。
洒落たケースやタクトスイッチなどは高価になり、おもちゃ修理には適さない。
先進おもちゃ病院の修理事例を参考にタッチSW による送信機を制作したい。

最近、糸魚川にも出店した100円ショップの商品から閃いた
ToyDr.わたなべ ”楽しみながら”、これを診療材料として流用
201116_トイラジコン送信機_00.jpg



ツムツムの可愛い貯金箱の中から、エイリアンを採用
この子の名前は、リトル・グリーンメンというらしい
頭のツノがアンテナで、胴体に取付けた電極にタッチして操作
201116_トイラジコン送信機_06.jpg

チップ部品での基板回路の本格制作は初めて、とても苦労
部品面(PICの下)も活用し、何とかエンコーダ部が完成
201106_エンコーダ基板.jpg

タッチ電極はステンレス線で内部のセンサー電極と導通している
実機組込みの際にケース内部に隠されて、外側からは見えない
201116_トイラジコン送信機_02.jpg

タッチ SW の構造が分かるように、ペットボトルの輪切りに取付けて、
本来のケースの上で撮影したメイキング動画を公開する。ご参照あれ



電源スイッチ ON で、赤 LED が点灯して、切り忘れを防止。
(スイッチを切る習慣をつけて欲しいため、省略しなかった)
タッチしている間(操作中)は、緑 LED 点灯で「送信中」を表示。


自作基板のエンコード信号を実機で検証、
設計どおりのプロトコルで正常動作を確認
TOUCH_1822_emulate.jpg



【プロトコル解析音声】

解析した音声ファイル(mp3 変換して)は、ココ で試聴できる。
(※ただし、大音量に注意のこと!)

 ・最初の4種類は単独操作。先頭から順に、前進・後退・右折・左折
 ・続いて同時操作前進+右折・前進+左折・後退+右折・後退+左折

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保育園のパワーショベル修理、R/C(トイラジコン)機能を復元(その1)[2020年11月01日(Sun)]

パワーショベルは、ショベルバケットがすぐ外れる
10月24日、ひまわり病院を定期巡回で受付け

201024_パワーショベル_00.jpg


仮退院までを(その1)として報告する

バケット側の爪は、前回の治療で復元済。
アーム側の先端(受部分)を、ドライヤーで熱しながら
外側に広げ、ショベル脱落を防止する。
201024_パワーショベル_02.jpg

キャタピラーは外観だけ。実は、タイヤ駆動で、
27MHz の R/C カー(トイラジコン)方式
201024_パワーショベル_03.jpg

保育園に、利用者から寄付されたもの。
メーカー不明。寄付時から本体だけだった。
201024_パワーショベル_04.jpg

送信機が無かったので、R/C ラジコン操作は
できないものと、今まで諦めていた。
201024_パワーショベル_08.jpg

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