260613 乗用ランボルギーニ シアン、前後進が動かない(充電器ミスマッチ)[2026年06月17日(Wed)]
おもちゃ修理工房みやま 6月13日
偶然か、入院預り2点とも トイラジコンだった
(もう1台は 27MHzの Jozen ダートマックス)
【概要】
症状:ハンドル操作はできるが、
アクセル踏んでも走らない
治療:修理限度額、1〜2万円の記載
当クリニックは、高額修理不可
バッテリー消耗と診断するが、
根本原因は充電器のミスマッチ
退院:集中治療室(=ドクター宅)で
確定診断、退院前の検査待ち
もう少々、お待ちください
【初診検査】
問診でお聞きした症状が、いつ、どんな状況で出現するのかを、適切な測定機器で検査する
シートベルト付き座面を外して、電源系統の点検から
バッテリー端子とケーブルは、同じ色同士を接続すること
逆接続は絶対ダメ! という注意が英語で記載されていた
12V 4.5Ah の鉛蓄電池は、端子間で わずか 5.4ボルト
(GND端子のホットボンドを除去して、テスターで測定)
大きな 10A ヒューズは、導通あり
専用充電器で再充電を試みたが、充電開始から数秒後に
緑LEDが点灯し「充電完了」表示、全く充電が進まない
充電器の定格出力はラベルが剥がれていて確認不能なので、回路テスターで測定
出力プラグは センタープラスで、開放電圧は 8.25ボルト
バッテリーに接続した状態では 7.8ボルト、しばらく待っても同じ
正常バッテリーの定電流充電では 14ボルトほど掛かって来るはずだが、はて?
過放電バッテリーのため充電器側で 過電流制限が働いているのだろうか?
【おもちゃドクター、あるある】
鉛蓄電池で半分以下の電圧まで放電したら交換必至なのだが、付属の専用充電器で再充電を試みた結果を見て、ピンと来た
ココで「おもちゃドクター、あるある」で、私は 充電器のミスマッチを疑ってみた
お客さまに連絡を取り「お手元に似たような充電器がありませんか?」と聞いたところ、「前に、違う車で乗って遊んでいて、充電器が2〜3個ある。お願いしている車とは別に動かなくなっている状態です。」とのご回答
【情報共有とチーム医療】
お客さまと相談の上、あと2〜3個の充電器を全てと、ラジコンの送信機と(何なら動かなくなった別の車も)を、一緒にお預かりすることに
直近の医局会で治療状況を情報共有し、充電器の到着待ちの間にも電源系統以外の故障診断に進むべく、万能フルオート充電器を持つドクターから、このバッテリーを再充電して貰った
結果的には、ほぼ満充電することは出来たので、これで動作試験に進もう
制御ユニットは JR-RX-12V 、周波数 2.4GHz
コネクター類とビス1本を外し、ユニットを取り出す
カバーの勘合爪を外せば、メイン基板とご対面
コネクタは右上=ステアリング、右中=後輪駆動、右下=電源
左下のコネクタは、インパネ周りのスイッチ類との接続と判明
この基板は、2.4GHzラジコンの受信回路と周辺部品の制御回路が一体化されていて、残念ながら当クリニックの技術では解析困難と判断し、一切手を加えないこと をドクター全員で確認
コネクター端子に接点保護スプレーだけ施して、そっと元どおりに復元
【確定診断】
初めての種類の患者さまをお迎えするときは、正確な情報収集が必須
今回は、往年の大人気のスーパーカーなので、ネット情報も色々あり
現行機種の仕様や遊び方などは、下記サイトが参考になった
ほぼ満充電に回復させたバッテリーを使って、いよいよ動作試験を実施する
パネルの電源スイッチをON、始動ボタンはカバーを上げてプッシュON
エンジン始動音が鳴って、インパネや車体のライトが鮮やかに点灯する
スイッチによる操作は、正常に動作することを確認したので、これで確定診断とする
故障原因は、バッテリーの過放電で、その根本原因は充電器のミスマッチだった
販者サイトの商品情報で、製品保証期間は商品到着より1か月と明記されているうえ、ここまで消耗したバッテリーは、既に交換時期は過ぎていると割り切るしかない
お客さまには「交換必至」と説明し、国内で入手可能な代替バッテリー(6か月保証)の情報を提供する
このあとの診療手順は、お届けいただく2〜3個の充電器の中から、このおもちゃ専用の充電器を特定し、ラジコン送信機での操作を確認させていただく予定

