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260315 キッズドライバーのハンドル、COB故障(治療方針の検討)[2026年04月12日(Sun)]

【経緯】

3月15日、「おもちゃ修理工房みやま」終了後のこと、初診担当Drから、重症おもちゃのセカンドオピニオンの依頼あり

患者さまは、キッズドライバー(ハンドル)アガツマ

昨年末の医局会で COB故障と診断したが、担当Drは過去の診療履歴から思い入れがあり諦め切れず、かと言って代替基板換装も自信がなく手つかずのまま抱えていた、と正直な告白

ペダル部とハンドル部とは、回路も電池も別々
色々なバージョンがあるが、これは 2005年製
260319_Driver (1).JPEG


【概要】

症状:ハンドル部のボタンが不作動
   基板外の外付け部品チェック済
   基板電圧OK、COB故障と診断済
治療:お客さまと相談のうえ代替基板で置換
退院:再入院治療中、少々お待ちください

クリニック代表として、先ず お客さま(能生子育て支援センター)の元に訪問し、長期入院のお詫びとともに、「修理代無料」(乾電池2〜3本程度で)の範囲で、楽しく遊べる程度に改造する選択肢を説明

快くご諒承いただき、当クリニックのリサイクル活動への感謝のお言葉まで頂戴、感激!!


【精密検査】

以下、今回の治療方針の検討過程を、後日のため詳しく報告

セカンドオピニオンのキッズドライバーの治療は、最新の PUYAマイコン換装で進める方針だが、その前に精密検査を徹底してやり切ることが求められる

そして、COB故障の診断は担当Dr一人任せにせずに複数人で検証し、その上でお客さまからご承諾を得て初めて、「マイコン換装」が適応できるものと、私は思っている

(参照)インフォームドコンセント(納得診療)Q&Aは、
コチラ


電池液漏れ跡は、綺麗に研磨清掃で導通回復済
だが経年劣化もあり、この際に電源配線は交換
260319_Driver (3).JPEG

基板以外の周辺部品は、それぞれ単独でチェック済
基板上の部品も確認、左右LED配線色に惑わされた
260319_Driver (5).JPEG

基板パターン面の導通チェック、導通不良はない
COBの際まで電圧供給あり、SWからの入力確認
260319_Driver (4).JPEG

全てのSW接点を研磨清掃後、再チェックするも動かず
残念ながら COB故障と診断、20年前の基板は入手困難
260319_Driver (6).jpg

昨年末の医局会で私も含めて複数人で検査したが、残念ながら COB故障と診断した
担当Drからの事前情報で、PIC換装基板を作って持参していたので、代替基板での置き換えも出来る旨をお客さまと相談していただくことにしていた


【治療方針】

安価・高性能な新種のマイコンは、まだ臨床事例が少ないが、当クリニックでは技術研修で 治療シミュレーションを積み重ね、おもちゃ治療技術として確立してきたと感じている

センターを訪問の際、キッズドライバーのペダル部も見せていただき、前任Drの献身的な治療状況を直に拝見して、感服!

私も、誠心誠意の工夫で治療に取り組みたいと誓う
260319_Driver (2).JPEG

(参照)おもちゃクリニックゆりかご 治療方針 Q&Aは、
コチラ



セカンドオピニオン での治療方針

年度替わりの事務手続きで治療が中断していたが、ようやく一段落して、キッズドライバーの治療を始める
頭の切換えが追いつかないが、初心に戻って最初からやり直してみる覚悟で、頑張りましょう!!

お客さまの大切なおもちゃを実験台には出来ないので、診療シミュレーションが必須、本番の大手術前のいわゆる「素振り」
技術研修で磨いてきた腕の見せ所だが、100均おもちゃ アメパト に評価基板を組み込んで試作してみよう

260330_PY_DRIVE_test (1).JPEG


【換装用プロジェクト】

今回も、名張市つつじが丘おもちゃ病院Dr.大泉さま(以下、「開発者」)に、ご指導をいただきながら進める

このキッズドライバーの 換装用ファームウェアは、ちょうど昨年末に新種PUYAマイコン版が開発され、開発者のブログで公開されたばかり
そのファームウェアは自由にダウンロードして使うことができ、複製、改変、再配布も自由とのことで、ありがたく使わせていただく
この場を借りて、開発者様には感謝申し上げる
ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。



【試作品組み込み】

3月30日、キッズドライバーのPUYAマイコン版を 100均おもちゃ アメパト に組込んでみる
紆余曲折ありつつ、最終的には成功したが、やはり 事前シミュレーションは必須 だと痛感

自分で回路図をトレースするのが、私のルーティン
orgel_SW_DRIVE_F002A_16_BTL.png

単4×3本の電池ケース、ミニ基板、スピーカ内蔵
全長13cm、狭小空間に格納する工夫も技術のうち
260330_PY_DRIVE_test (4).JPEG

SWマトリクスのセレクト線の接続先を取り違えて配線したために、最初は失敗
慎重に正しく配線し直したが、私のハンダ付けの未熟さは、自分でも驚くほど酷かった
何と、SWマトリクスのセンス線同士も、右折と左折で接触していたようだ

ようやく、設計仕様どおりに動作することを確認したので、動画にて公開する
BTLブレーキ出力として、その代わり 音量レベルを80%均等に抑えている



【ダウンロード】

今回のプロジェクトは入出力の本数が多いので、 NRSTピンも GPIO機能で使っている
その設定方法は、開発者のブログで 専用ツールが用意されていて、私はブログ記事を熟読した上で全面的に信頼して、そのツールを便利に使わせて貰っている

試作品の完成プロジェクトは、上記ツールや回路図なども同梱して当方共有フォルダで公開する
(なお機能改善やバグ修正のため予告なくアップデートあるかも)


キッズドライバーのハンドル基板の代替モデル のディレクトリは
 orgel1_4_anpanDRIVE_HANDLE\orgel_SW_F002A_16
プロジェクトは PY32F002.uvprojx


基板上のタクトSWは ファーム書換え用 だが、どうも操作が難しい
デバイス初期設定で POR直後に ダウンロード2秒待ち有効 とした
260330_PY_DRIVE_test (3).JPEG

なお、このプロジェクトは(著作権フリー音源を使う限り)、複製・改変・再配布は自由であることを、あらためて付け加えておく

【本番の大手術】

4月12日、「おもちゃ修理工房みやま」終了後、本番の大手術を実施(Dr総がかりで)

既存回路との 繋ぎ込み 16か所 を、数か所ずつ半田付け+接続部を(配線ごと)ホットボンドで固定する
音が出ないトラブルあり、宿題を背負って再々入院となったが、最終的には当日中に動作確認まで完了

素晴らしい出来栄えです!
詳しくは、下記リンクの記事で続報でしましたので、ご参照あれ


この記事のURL
https://blog.canpan.info/charts/archive/505
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