
231021 CH32V電子オルゴールは4和音でも高音質[2023年10月30日(Mon)]
ここで CH32V電子オルゴール の 2023 レパートリーを試聴できる
【経緯】
私が愛用する電子オルゴールは、「つつじが丘おもちゃ病院」のDr.大泉さまが開発された PIC電子オルゴール に始まり、R8C電子オルゴール、CH32V003電子オルゴール でも開発され、広く公開されている。
多彩な音楽表現も、PICやR8Cから引き継がれていて素晴らしい!
個人的な CH32V事始め として、SOP8のJ4M6でLチカまでは何とか進んだ折に、電子オルゴールでJ4M6サポート は、高齢の老眼ドクターにとっては何よりの朗報だった。
開発者に感謝申し上げる。ありがとうございました。
【2023 レパートリー試聴】
感謝を込めて、J4M6電子オルゴール完成記念 に、ハワイアンの曲データを作ってみた。
曲目は 真珠貝の歌(3和音)、アロハ・オエ(3和音) の2曲で、連続演奏もできる。
開発者にも報告済、もし、お気に召していただけたら幸いである。
CH32Vは、コスパはもちろん音質の良さも、もっとアピールして欲しい。
雑音がなく、高音まで澄んだ音色で、おススメ。
(左クリックで再生 音量注意、右クリックで 名前を付けて保存)
曲名 ファイル名 演奏時間 mp3サイズ


【技術情報】
参考回路図のとおり シングル出力 で試作、ブレッドボード上で演奏試聴は成功。
(楽曲試聴の mp3 は、この状態で録音したもの。)
おもちゃドクター各位にも、色々と試作して欲しいので、ブリッジ出力 でケースに実装するモデルを紹介する。
6.7cm角のディズニーのシール容器、2個で110円
単4電池×3本がピッタリ、リサイクルおもちゃに好適

実装機能は、ランダム選曲(4曲は連続演奏)、自動開始なし
最初は、SW0でのみ操作する仕様だが、次はタッチセンスも

タッチセンスは、実装後のチューニングが必須
基板上にICSP用のピンヘッダを備えておく

リサイクルおもちゃは、見た目のデザインも重要
子ども目線で「かわいい!」と思える容器を探索
CdS操作のモデルは全く触らなくて良い
この回路は “光でまほうあそび” ができる

動作は、宝石箱タイプのリアルモードか
長押しも効く、タイマーモードかを選択

単4電池BOXにミニ基板を貼り付け
円形のプラ板で両側からサンドイッチ
【消費電流】
CdSモデルは待機時にもCdSを評価するため、CPUのウェイクアップに伴う消費電流が増えるが、開発者の巧みな設計で最小限(待機時の実測で、24.2μA)に抑えられている。
CH32V003のVpor/pdrは、2.5V標準なので、乾電池3本を使えば電池1本あたり0.9Vまでは余裕で動作すると期待される。
多少容量不足の中古電池が、有効活用できる。
【ダウンロード】
試作実装した今回のプロジェクトは、私の共有フォルダで公開する。
なお、これらのプロジェクトは(拙作の曲データも含めて)、複製・改変・再配布は自由であることを、あらためて付け加えておく。
私の方で作った曲データの関連ファイルは、最上位フォルダにある。
複数のプロジェクトで共有できる設計になっていて、ありがたい。
・song_SINJUGAI3.asm (2KB) 新規
・onpu_SINJUGAI3.asm (11KB) 新規
・song_ALOHAOE3.asm (2KB) 新規
・onpu_ALOHAOE3.asm (13KB) 新規
・song__HAWAIIAN.asm (3KB) 連続演奏用に新規
・song.asm (10KB) 曲名を追加更新
・song.inc (11KB) 曲名を追加更新
各プロジェクトにおける実装曲目は、ソングインデックスで個別に設定する。
サポートされている2つのプロジェクトのソングファイルに、新曲名も追加しておく。
予め収容曲の一覧が用意されているので、お好みの曲を簡単に選択できる。
(コメント記号を外すだけ)
ソングインデックスの場所は、次のとおり。
・SW_J4M6\User\song_idx.s (10KB) 曲名を追加更新
・SW_F4P6\User\song_idx.s (10KB) 曲名を追加更新
私は楽譜からデータを採譜するときにエクセル関数を使っているが、ご参考までに1曲分の採譜データ用ファイルをドキュメント内に曲名一覧とともに同梱している。
・採譜データ(真珠貝の歌).xlsx (41KB) 採譜作業用サンプル
・song_FILE_all.xlsx (25KB) 電子オルゴール全曲名一覧表
【パート和音数】
現在、4和音以上の曲データは、FURUSATO4 だけしかないが、驚くべきは、CH32Vでは4パート和音でもきれいに鳴り分けて聴こえること。
(左クリックで再生 音量注意、右クリックで 名前を付けて保存)
曲名 ファイル名 演奏時間 mp3サイズ

電子オルゴールの出来栄えは、必ずしも和音数に正比例しない。
和音数を増やしても、雑音ばかりが多くなる事例も多い。
パート和音数を多くすればメモリを喰うのは当然だが、それだけの価値がある演奏に仕上げることが重要で、演奏表現の豊かさや工夫が求められる。
そのような曲データを作るには、2倍以上の労力が必要で、まだ3和音以上のレパートリーは少ない。
今後、基本的に曲データは3和音で採譜するが、2和音で実装してもそれなりに聴けるようしておきたい。
実際に採用するマイコン種類やデバイスの事情によって、実装和音数を使い分けたら良いかと思う。
このブログで想定しているのは、おもちゃ修理用の27mm径の安価なスピーカです。
圧電スピーカよりは周波数特性が(低い方に)幅広いと思います。
一般的な圧電スピーカでの代用については、開発者ご本家のコメントをご参照ください。
http://tutujith.blog.fc2.com/blog-entry-812.html#comment513
「圧電サウンダの周波数特性はスピーカに比べてかなり悪いので、
折角の電子オルゴールの音質の良さが活かされません。
と言うように、マイナーなことばかりです。」とのこと。
他励式と言えど周波数特性は変えようがなく、私も同感です。
おもちゃ修理では、コスパも考える必要がありますよね。