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ゆりかご日記
透明車体の消防車「FIRE DEPT」 [2012年07月22日(Sun)]
透明車体の消防車「FIRE DEPT」
「FIRE DEPT」消防車さんが入院しました。「ハシゴが動かない」とのこと。取り敢えず分解することはできましたので、その構造から原因を探っていきます。

ギア歯車のひび割れ後輪の金属軸に固定された2段歯車がひび割れ、滑っています。これでは、手で押した時の後輪の回転する力が、本体に伝わりません。本来は固定されていて抜けないギヤが簡単に抜けてしまいました。
良く見ると2段ギヤの中心から黒い線が見え、ここにヒビが入っていました。この2段ギヤはプラスチック成型されたもので、部品の入手は困難で交換修理は不可能なため、強力な接着剤で固定して応急処置します。


ギア歯車のひび割れを接着補修
最適な接着剤を探した結果、「”ねじ部品用嫌気性接着剤”のロックタイト290」を使ってみました。ねじや軸などの金属部品の隙間に入り空気が遮断されると硬化する接着剤で、型番290は、高強度永久固定用のうち、粘度が最低で後浸透によるロック、シールに適しています。接着液の色は緑。ただし本来は金属同士の接着用です。
金属シャフトに少量付け、ギアをはめ込むと約1日で完全硬化します。実用的な固化時間は約10分(鋼)ですが、開放状態のところは硬化しないので、はみ出した余分な液は綿棒等で拭き取ることが出来ます。完全に固定させてから組み立てて完了。

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コメント
組み立て完成後の「FIRE DEPT」君の雄姿は、電子カルテPDFをご参照ください。消防車を手で押してやると、中の歯車が回っている様子が外から見え、「ピピピピ」と音が鳴り、黄色いハシゴの部分が上下動することを確認しました。ただし、ギアの歯が欠けた部分があるため、時々、ご機嫌が悪くなることもあります。
ドクターに似て気紛れな性格なのかな?
Posted by:上越おもちゃ病院 ドクター渡辺  at 2014年04月19日(Sat) 12:42