「子どもがNO!と言えるようになるために〜いじめ・誘拐・性犯罪からじぶんを守る NO! の教え方〜」
を開催いたしました。

前の日に梅雨が明けて本格的な暑さの中、48名のみなさまがご参加くださいました。

講師は、NPO法人にじいろCAPの重永侑紀さん。
久留米、佐賀、熊本を中心に自治体を中心にCAPプログラム等を活用した”SOSの出し方教育”に取り組んでおられます。
そして、さまざまなプログラムを活用して学校での授業を実施されており、対象者に合わせたプログラムを開発。年間1000回を超える講演を行っておられ、主に子どもアドボカシー事業やアタッチメント理論、支援方法などを提供されています。
今回は「自分のキモチがわからない子どもたち〜おとなにできること〜」というタイトルでお話しいただきました。
どんなお話があったのかというと…
●日本では、現在児童虐待の相談対応件数が22万件を超えている。
不登校は34万人と言われている。
さらに、自殺者数は529人。
18歳になるまでに性被害に遭う男子は10人に1人、女子は2.5人に1人。
●子ども期に「逆境的体験」(=ACE。虐待、ネグレクト、家庭内暴力、親の精神疾患や薬物依存、離婚、貧困、いじめ、災害など)が多いほど、人は社会的、情動的、認知的な問題を抱える可能性が高まり、その結果、危険行動が増加し、社会不適応をきたして早世の可能性を高めてしまう。
●子ども期の保護体験を増やせ!(孤立を減らすこと、安全な依存先を増やすこと)
●人権とは、人として生きていくのにないと困るもの。
子どもは、生まれた瞬間から権利主体であり、子どもも当たり前に権利の主体者であること。
「権利を奪わないで!」
●こどもまんなかの実現をアタッチメント理論を基に目指す

アタッチメントとは、このホワイトボードに描かれているように、赤ちゃんが泣いていたら「お腹が空いたね」「オムツを替えてほしいんだね」「大丈夫よ」などと誰かが助けてくれる、代弁してくれる経験を幼いころに得ることで、人や社会を信頼できるようになる力を形成すること。
この形成基盤が弱くなってきている今、地域のおとなたちができることは…
子どもの話を聴くこと
子どもを信じること
子どもと一緒に考えること
講演会の中では、隣の人と話してみようというペアワークが何度か組み込まれており、参加者のみなさんは感じたことをアウトプットすることで、自分の考えや思いを整理することができました。
私たちおとなの役割が、子どもの未来を変えていく。
こどもまんなか社会を実現するためにも、まずは私たちが子どもの権利を学んでいくことが必要だと改めて感じました。
たくさんの学びをくださった重永さん、本当にありがとうございました!
参加者からの感想はまた後日UPする予定です。
【CAP西京 藤岡】