• もっと見る
«2006−2007年 NPOの情報開示セミナー・スケジュール(1) | Main | 項目別「読み方・書き方」ヒント集・2005年度版(2) 〜売り手良し〜»
<< 2012年02月 >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      
カテゴリアーカイブ
最新記事
最新コメント
奈良璋
CSRプラスユーザ特典! (09/26) CANPAN運営事務局
2006-2007 CANPAN 無料出張セミナー(4) (02/19) 森 陽子
2006-2007 CANPAN 無料出張セミナー(4) (02/17) 長谷川順一
CANPAN運営事務局スタッフの紹介 (02/14) 寺原輝美
CANPAN運営事務局スタッフの紹介 (02/03)
最新トラックバック
https://blog.canpan.info/canpaninfo/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/canpaninfo/index2_0.xml
リンク集
項目別「読み方・書き方」ヒント集・2005年度版(1) 〜世間良し〜 [2006年12月05日(Tue)]
 CSR情報で掲載している情報は、国連の「グローバルコンパクト」や「GRIガイドライン」などを参考に、2006年6月の時点において「企業に公開が求められるCSR情報」として、48の項目を選定しました。項目ごとの背景を解説します。

 48項目のバックグラウンド
 CANPAN CSRプラスでは、CSRを海外から輸入された概念としてではなく、従来から日本の商慣行で大切にされてきたものと共通する概念と考えています。そこで近江商人の「三方良し」にならって、CSRで取り組むべき項目を
 「世間良し
 「売り手良し
 「買い手良し
の3つに大別しています。

 「世間良し」では、環境への対応と地域社会への貢献をテーマとした項目を、 「売り手良し」では従業員や取引先とのコミュニケーションや働きやすさなどに関する項目を、「買い手良し」では顧客の安全・安心をテーマとした項目を、それぞれ取り上げています。では、これらの項目の読み方と書き方のヒントについて、項目別に紹介していきましょう。


 「世間良し」16項目のヒント
「世間良し」は、
 「社会貢献に関する取り組み
 「EMS(環境マネジメントシステム)に関する取り組み
 「環境負荷情報の開示に関する取り組み
 「環境に関する技術開発と普及に関する取り組み
の4つの中項目からなります。


<「社会貢献に関する取り組み」のヒント>

寄付や災害義援金について
 社会貢献はCSRの中でも地域社会との接点を紡ぎ出す、大切な要素の一つです。売上高や企業規模に応じた寄付を行うことは、地域社会における企業の責務とも言えます。寄付の金額や寄付先に関する情報はもちろん、寄付がどれだけ役に立ったのかを具体的に記述するCSR報告書が増えています。「送るだけ」でなく「使い道が見える寄付や義援金を行う」企業は好感が持てます。

社員のボランティア活動の奨励
 災害時に社員にボランティア休暇を認めたり、事業所をあげて地域活動に参加するなど、社員によるボランティア活動や地域活動への参加を奨励している事例について記入しています。社内にボランティアセンターを設置して地域のニーズと社員の思いをマッチングする企業もあります。

NPO・NGOとの協働
 社会貢献活動を企業単独で行うのではなく、その道のプロであるNPOやNGOと協働で取り組むと、より多くの成果が期待できます。どんなテーマで、どんなNPOとどんなプログラムを行ったのかを、具体的に記述します。

災害時における地域貢献のマニュアル化
 災害時にもすばやく体制を復旧し、企業活動を継続できる計画(BCP:災害時の事業継続計画)を策定したり、自社の施設や商品を被災者へ提供するプログラムの有無と内容を記入します。自治体などとの協定がある場合もここに記入します。


<「EMS(環境マネジメントシステム)に関する取り組み」のヒント>

ISO14001の認証取得または独自のEMSの導入
 環境マネジメントシステムの国際標準であるISO14001を取得している場合は、その範囲(事業所全体か一部か、等)を記入します。ISO14001は取得していなくても、独自のEMSを導入している場合は、その概要や対象範囲を記入します。

工場等でのゼロエミッション
 工場や事業所での達成状況を記入します。「リサイクル率99%」など、ゼロエミッションと同じ文脈にある情報についても、この項目に記入してください。前年度との比較などがある企業には好感が持てます。工場がない場合は、事務所や流通でのゴミ削減への取り組みなどを記入します。

グリーン購入の取り組み
 グリーン購入ネットワークへの加入や、調達ガイドラインの策定状況などを記入します。グリーン調達についてもこの項目で扱います。

環境会計作成及び公開
 作成・公開の有無や、環境会計を作成している場合は、設備投資および購入の金額、環境保全効果に関する数値(金額やCO2排出量による換算)を記入します。


<「環境負荷情報の開示に関する取り組み」のヒント>

CO2排出量に関するデータ
 1年間の総排出量を二酸化炭素トン(t-co2、二酸化炭素やその他の温室効果ガスの排出量を、相当する二酸化炭素の重量に換算した単位)や炭素トン(t-c、二酸化炭素トンと同様だが、二酸化炭素中の炭素重量で換算した単位)などで示す企業が多いです。企業の業績が拡大すると排出量も増えることがあるので、前年度からの増減やその理由についても言及しておくと、信頼が高まります。

工場等での水使用量に関するデータ
 事業所ごとの排出量を重量換算(トン)や体積換算(立米)で算出します。上水と海水など、水源別のデータを開示する企業もあります。

クールビズの導入
 CO2排出量に関するデータと重複する部分もありますが、一般的なわかりやすさ・取り組みやすさの観点から項目に追加しています。ウオームビズも含め、政府の「チームマイナス6%」への参加を報告書やウエブサイトに明記する企業も多く見られますが、事業所内の空調に配慮した独自の取り組みについてもこの項目で取りあげます。

化学物質の使用量に関するデータ
 PRTR法で対象となっている化学物質の取扱量を公開する企業が多いです。製造業以外では、店舗の消毒や農薬などについての情報を開示する企業もあります。法律で義務づけられているから」という姿勢ではなく、市民にとって関心の高い物質だから公開する、という姿勢が見られると信頼感が増します。


<「環境に関する技術開発と普及に関する取り組み」のヒント>

代替エネルギーへの転換情報に関する情報
 風力や太陽発電への転換や、コジェネレーションシステムの導入状況を記入します。鉄道輸送への切り替えや、ハイブリッド自動車、天然ガス車の導入、廃油を利用したトラック輸送への切り替えなど、物流面での取り組みに言及する企業も多く見られます。

サプライチェーンとの共同研究
 取引先でのEMS導入支援や、物流面での共同事例を紹介します。国の研究機関や大学などでの共同研究も、この項目で取り扱います。

社員を対象とした環境研修の実施状況
 入社時、昇進時などの研修状況を記入します。e-ラーニングによる取り組みや、ISOに関連して指導員の研修を明示する企業が多くなっています。

環境に関する独自の研究開発部門
 継続的にデータを収集したり環境負荷の低減に取り組む部署について記入します。独自の部署はなくても、主要な部署との定期的な研究会を開催するなどの取り組みがあれば、その旨を記入します。

==================================================================================

トラックバック
ご利用前に必ずご利用規約(別ウィンドウで開きます)をお読みください。
CanpanBlogにトラックバックした時点で本規約を承諾したものとみなします。
この記事へのトラックバックURL
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
トラックバックの受付は終了しました

コメントする
コメント