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2050年担い手塾第4講座「木の声を聞こう」 [2009年02月07日(Sat)]

本日、地域の未来・志援センター主催で、

中学・高校生向け環境学習講座「2050年担い手塾」第4講座
2月7日(土)13:30〜16:30
『地域のテーマと自分のテーマ  〜このまちが好きだから、考え続けたい〜
〜『木の声』を聞く。生物多様性の中のわたし〜 IN名古屋大学


が開催されました。




【一言】
 今回は、2050年担い手塾に積極的にかかわっていただいています、山西先生にご協力をいただき、名城高校の1,2年生6名と、大学生3名の参加となりました。
「子どもたちの“学ぶ力”が落ちている!」なんてコトバが、ニュースで流れるようになって久しいですが、ここに来る生徒の皆さんは、そんなのどこ吹く風!
私が、「こういうフィールドワークに参加するのって大変じゃない?」と聞いたら、「だって、新しい知識や、体験に触れることってすっごく楽しいんだよ!」と答えてくれました。こういう機会を使って、学ぶ力、生きる力をもっともっと、伸ばせてあげれれば・・!と思います。
会場が名古屋大学だったこともあり、みんな始めておとづれる広くてきれいな大学キャンパスにドキドキワクワクしていました。もちろん、とっても空気が気持ちいい、雑木林でのフィールドワークでも、とても楽しく学んでくれました。


【レポート】
中学・高校生向け環境学習講座「2050年担い手塾」第4講座
2月7日(土)13:30〜16:30
『地域のテーマと自分のテーマ  〜このまちが好きだから、考え続けたい〜
〜『木の声』を聞く。生物多様性の中のわたし〜 IN名古屋大学
講師:名古屋大学大学院 環境学研究科 高野雅夫准教授


1.自己紹介タイム 13:30−13:50・アイスブレイキング:喜怒哀楽
  担当:岐阜大学4年 加藤杏奈
・ 目をつぶりながら、楽しかったときの顔、悲しかったときの顔、うれしかったときの顔を参加者で行う。





2.フィールドワーク 名古屋大学敷地内の雑木林の散策14:00−15:00
講師:名古屋大学大学院 環境学研究科 高野雅夫准教授
☆雑木林に移動。そこで、実際に雑木林の木、土、きのこを見て触れながら、高野先生のお話を聞きいた。

□おなじようで、違う3つの木
○この森にある木の種類は、大きく分けて3つ。針葉樹(アカマツ)、落葉広葉
樹、常緑広葉樹。
○3つの種類の木を探してみる。木の種類を高校生の子達に聞いていく。
○判りやすい木もあれば、ちょっとわからない木も合って…。
○植物について研究している学生が、木の種類や特性について高校生に教える。
○この雑木林には、元気な常緑樹と、大きな落葉広葉樹と、枯れたり枯れかけている針葉樹がある。




□命の循環について
○木の幹をよく見てみよう。きのこが生えているものと生えていないものがある。
○枯れた木の幹にはきのこが生えるけれど、枯れていない木の幹にはきのこが生えない。
○生きている木には、人間の体の免疫機能と同じように、入ってこようとする菌
をブロックする働きがある。
○死んだ木は、きのこや虫のえさとなって、土に返っていく。
○きのこや虫がいなければ、木はなかなか土に変えることができない。
○そうやっていのちがまわっていく。

□木のうつりかわりについて −アカマツ編
○どんな木が枯れているか、よく見てみよう。
○アカマツが枯れている。アカマツは、栄養の少ないところに生える。
○昔は、アカマツの落ち葉(松葉)を使って、火をたいてきた。
○落ち葉はみんな人が取っていくから、アカマツが生える栄養の少ない土が保たれていた。
○でも、松葉を使わなくなった。土に栄養ができてきたため、アカマツが枯れて、どんぐりの木などの落葉広葉樹が元気になっていった。

□木の移り変わりについて −どんぐりの木編
○どんぐりの木を見てみよう。不思議な幹の形をしている。
○どんぐりの木は、切り株から新しい木が生える。
○切り株から生えた木のほうが、どんぐりの実から生える木より強くて、早く育つ。
○切られなくなると、どんぐりの木はどんどん成長して、どんどん高く大きくなる。
○どんぐりの実から木が生えるためにはたくさんの光がいるんだけれど、光が当たらないから新しい木が生えない。
○光が少ないところでも元気に生える、常緑の木々が、元気に育ち始める。
○木の赤ちゃんをさがしてみよう。どれも小さな葉っぱのついた常緑樹の赤ちゃ
んだね。落葉樹の赤ちゃんはいないので、この森はだんだん常緑樹の森にになっ
ていくことがわかるね。

□遷移(せんい)について
○植物は、そうやって年月をかけて、少しづつそこに生える植物が変わっていく。
○これを、遷移(せんい)と呼ぶ。
○木と、人間の暮らしは、とても密接にかかわりあっていたことがわかるね。

□木の声を聞いてみよう!
○昔の人、今もだけれど、木や動物の声を聴ける、というひとはたくさんいる。
○(高校生の子に聞いて)君が飼っている犬の気持ち、おなかがすいたのか、うれしいのか悲しいのか、言葉を使わなくても判るでしょう?
○トマト農家のおじさんは、トマトが水がほしいのか、光がほしいのか、トマトが教えてくれるという。
○木の声が、みんなに聞こえるか、試してみよう。今のところこのワークで木の声が聞こえた、という人はいないけれど(笑)
○雑木林の中で、自分が気持ちい!と思える場所に立って、15分間黙って木の声を聞いてみよう。
○15分は長かったかな、短かったかな、ちょうどよかったかな。
○帰ってから、感想を言い合おう。


3.グループワーク 


□ 森の中で感じたこと (高校生の感想より一部抜粋)
○私はここにいたくない、竹を見ているとそう感じた。
○アベマキ、コナラは眠っている。ずーんとたっているのがたくましい。
○空気が冷たい。静か。ただ木が生えているだけの森かと思ったら、松や常緑広葉樹とか、結構複雑な関係で成り立っている。
○何千年と生きている木をテレビなどでよく見ているから、期に寿命があるなんて思っていなかった私にとって、とてもショックだった。
○でもよく考えてみたら、人間も木も同じ生き物なのだから、死ぬのは当然のことなのかもしれない。
○木のそばに15分いたとき、私の周りには死んだ木がたくさんあって、それを見ているうちに悲しくなってきた。でもよくみると、木の一部が腐って土になり始めているのを見て、次に生まれてくる命につないでいることが判った。
○枯れた木の近くに新しい命が生えてきていて、命のつながりを感じることができた。
○松は、自分の葉を落とすことで、待つ自身が育つのに適している環境を壊している。
○木が思っていることと、人間が思っていることに違いがあるかもしれない。

□ 身近な自然を大切にするとは?(高校生の感想より一部抜粋)
○見ること、聞くこと、知ること、触れること。
○人間も自然の一部
○木にも生きているものや死んでいるものがある。死んでいる木があるから、木も人間と同じように生き物だと改めて感じることができた。
○人も木も、生きているから心地いと思う環境が必要。
○自然をうまく取り込んだ街が未来にできたらいいな。川などに汚水を流したりするのをとめたり。そうしないと森林はどんどん汚れていくし、野菜はまずくなるのでは?自然を大切にしないと、その先には人間の死が待っているのでは。
○生物の循環を助け、人と自然が未来において共存していくことを考えさせてくれる。
○人間が自然にとってよいと思ってすることは、本当に自然が望んでいるものなのか?必ずそのギャップはあるものだから、自然に耳を傾けていかなくては。

□今日の気づき(高校生の感想より一部抜粋)
○何が正しい、「こうあらなくてはいけない」なんてことはない。
○人間が木に抱いている感情、ひょっとしたら木も「人間」に感情を抱いているのかも。自分の家の庭に植えた木に声をかけてみたい。
○自然を大事にと自分を大事にはとても近い。私という命にかかわりあるものを大切にしていきたい。
○木の声は聞こえなかったけれど、初めての体験でとても面白いと思った。きっと、今までは人間もこうやって自然に耳を傾けて生きてきたんだろう。
○身近な自然って何だろう、よく分からなかったけど今日のワークでわかった気がする。
○自分が木ならどう思うか、それを感じて、考えて生きていきたいと思った。
○自然界では、人間は、バランスを整える役割を持っていると思う。植物がすみやすい環境にするようにすることをしないといけない。
○どうして、木々の中はやすらぐんだろう??それが僕の課題。
○木も、人も変わらず、生きて移り変わって死んでいく。木はまっすぐにいきていくけれど、人間は弱って自分で死んでしまうこともある。木はたとえ切られても“生きよう”としている。