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パネルディスカッション@NPO活動推進フォーラムやまがた大会 [2009年11月13日(Fri)]
昨日、ご紹介したNPO活動推進フォーラムやまがた大会の山田の参加メモです。
今回は、1日目のパネルディスカッションの模様です。
4人の方が登壇されましたが、どの人の話も本当に参考になりましたね。
(文責:山田)

NPO活動推進フォーラムやまがた大会
2009年11月10日(火)〜11日(水)
山形テルサ
主催:大会実行委員会(自治体、中間支援組織等)
11月10日(火) 全体会、情報交換・交流会
11月11日(水) 分科会、クロージングセッション


パネルディスカッション「多様な主体の連携による地域活性化の方策」
1.特定非営利活動法人あらた代表理事/齋藤緑氏
2.山形大学連携推進室准教授・
  特定非営利活動法人里の自然文化共育研究所専務理事/出川真也氏
3.パナソニック株式会社社会文化グループマネージャー/小川理子氏
4.内閣府行政刷新会議事務局参事官補佐/重徳和彦氏


1.特定非営利活動法人あらた代表理事/齋藤緑氏

NPO法人あらたの斉藤さんからは、山形県酒田市で行っている総合的な福祉活動についてのお話でした。NPO法人あらたは、高齢者や障害者などの制度上の福祉サービスに始まり、地域住民によるたすけあい活動、それ以外のボランティア活動や調査研究活動など、本当に幅広い内容で事業を展開しています。地域で困っている人のニーズに基づき事業展開をしているということでここまで幅広い活動になったそうです。

山田も元福祉担当ということで、全国の先駆的事例は結構知っているほうですが、NPO法人あらたの取り組みは今回初めて知りました。いわゆる福祉サービスの分類にこだわらず、地域密着の活動をなされていて、総合的・複合的・重層的な取り組みは参考になりました。

<齋藤さんの発表の山田のメモ書き>
山形県酒田市で、介護保険、障害者自立支援、たすけあい活動、ボランティア活動など、総合的な福祉活動に取り組んでいる。

もともと「福祉マップ」作成のボランティア活動から始まった団体。いろいろなことを行っている。福祉の対象は人であり、人の生活には切れ目がなく、また家族も様々。一人のニーズから事業が始まり、今の形になっている。
株式会社を立ち上げ、自分らしく、安心して暮らせる場所として、マンション「未来創造館」を作った。この運営をNPOとして受託している。1階はホームヘルプや地産地消のレストランなど。清掃などは障害者の就労の場として活用している。

昭和62年に立ち上げたボランティア団体から平成11年にNPO化へ。川北さんの著書を読んで、ミッションを作る、自立した理事と一緒に行うということを学んだ。
NPO活動として、最初は、熱意はあるけど形にできない、行政の人がわかるように書類に落とすことが出来なかった。研修などで力を付けていった。


2.山形大学連携推進室准教授・特定非営利活動法人里の自然文化共育研究所専務理事/出川真也氏
※CANPANブログでも情報発信されてます。
https://blog.canpan.info/sato-network/

出川さんからは、地域にある資源や文化、人などの素晴らしさを住民自らが調査して再発見を行う「地元学」の取り組みから山形県内で複数の団体と連携して取り組んでモデル事業などについてのお話でした。

今、山形県内では内陸から海岸まで、森、里、川、海などそれぞれの地域の特色を踏まえつつ各地で地元学が展開され、また内陸から海岸部までが連なる連携が進んでいるそうです。
山形県戸沢村のフィールドワークから始まり、実際に地域に住んで地元学を推進し、現在はこの連携を進めている出川氏が、地元学のポイントから山形県での取り組みの実践例までを、コンパクトに説明してくれました。

日本財団でも「郷土学」という名称で全国の地元学の支援をしていますが、複数の地域で連携して進めるという、先駆的事例を知ることができ、参考となりました。

<出川さんの発表の山田のメモ書き>
最初は、山形県戸沢村の地元学に関わる。イベントがある時に訪問していたが、それだけではわからないことがあるので、実際に地域に住んで、地域の生活の中から様々な学びがあった。
住民だけだと当たり前のことも、外部の人がいると再発見できる。
地元に学ぶ「地元学」。地元学は、村の自然や文化を住民自らが調べ、住民が地域の価値を再発見するもので、その過程が大事。

地域計画などに関して、これまで住民自らが調査し計画を立てることはなかった。行政や大学の先生が調査・評価して、計画をするものという意識が高かった。なので、計画が出来ても、自分たちの生活には活かせない。調べた人が一番詳しいので地域住民が自ら調査して、計画を立てたほうがよい。

これらの取り組みについて「戸沢村だから出来た」という声を聞いた。他の地域でも出来るのか?、それを考えるためにNPO法人里の自然文化共育研究所を立ち上げ。
山形県内で、山・森から里、川、海のそれぞれの地域をつなぐふるさと資源活力の再生モデル作りを14団体の連携で行っている。
森と海(山形県で唯一の離島「飛島」と、内陸山間地の戸沢村)の地域交流の取り組みも始まっている。海産物と炭の交換など、物々交換もなされている。


3.パナソニック株式会社社会文化グループマネージャー/小川理子氏

NPO支援では「Panasonic NPOサポートファンド」の取り組みが有名なパナソニック。
小川さんからは、パナソニックが実施している「企業市民活動」の全般的なお話から始まり、その中でも特に「地球の未来を担う子どもたちを育むプロジェクト」を中心に説明をしてくださいました。

企業の取り組みとして、次の時代を担う子どもたちの育成と、豊かな地球環境を守り継ぐための環境、この二つの柱をもとに総合的かつ重層的な取り組みを行っているのが短時間のプレゼンでしたが、よくわかり、パナソニックの企業理念の一端に触れることが出来、参考になりました。

<小川さんの発表の山田のメモ書き>
「Panasonic NPOサポートファンド」は環境とこどもの2本柱でNPO支援を行っている。
「Panasonic NPOサポート・インターンプロジェクト」では、NPO団体へのインターンシップの派遣とともに、パナソニックの本業のノウハウであるマーケティングノウハウの提供なども行っている。
社員が学校を訪問し、ノウハウや経験を活かして授業を行う活動や、琵琶湖から淀川から大阪湾、瀬戸内海の「水を守る」活動なども実施。。

「地球の未来を担う子どもたちを育むプロジェクト」は、ESD(持続可能な開発のための教育)の視点を取りこんでいる。実際に自然体験を行う活動が中心。その中で、子どもたちが「ふれる」「感じる」「考える」体験を得る。
現在、パナソニックグループの人材や施設などを活用して、兵庫県内で同プロジェクトのプログラムを実施している。グループのリソース以外に、行政・教育機関・地域と連携して進めている。


4.内閣府行政刷新会議事務局参事官補佐/重徳和彦

この10月まで総務省地域力創造グループ地域政策課理事官で「地域づくり」に取り組んでいて、現在は内閣府行政刷新会議事務局であの「事業仕分」の担当をされている重徳さんからは、同氏が中心となって立ち上げたネットワーク「地域に飛び出す公務員ネットワーク」や、重徳さん自身のNPOとの係わり、公務員として地域にどのように貢献していくのかの提言など非常に参考になる話でした。

「地域に飛び出す公務員ネットワーク」。初めてその団体・活動を知りましたが、こんな活動があったんですね! 
CANPANとしても、ぜひ何かご一緒させていただきたい、と強く思いました。

<重徳さんの発表の山田のメモ書き>
地方自治体に出向する機会を得、出向先の自治体でNPO活動にかかわった。行政の仕事としてではなく、アフター5でいろいろなNPOを立ち上げたり、活動にかかわった。

その経験から、公務員は本来業務以外に、地域に出て住民としてもっと地域活動に関わるべきだと考えた。自分の意思でもっと仕事をしよう、主体的にかかわることが大事。
半年前に「地域に飛びだす公務員ネットワーク」を立ち上げ、現在、400名の公務員が参加している。国家公務委員もいれば地方公務員もいる。

一億総当事者! 市民も「税金を払っているから行政がしっかりしろ」というのではなく、市民自らの知恵と行動が必要な時代になってきた。
公務員も一住民として、住民力の即戦力として、率先して地域活動に参画する。そういった公務員のネットワークが「地域に飛びだす公務員ネットワーク」である。現在の活動はネット上での情報交換や各メンバーの活動地域でのイベント等への協力参加、オフ会の開催など。

行政とNPOの関係について、従来の行政からNPOへの委託・補助という関係ではなく、今後は行政とNPOがミッション、事業の方向性を共有し、役割と責任分担で新たな「公」を担っていく。

以上ですが、パネリストのみなさんのお話、それぞれ活動内容も活動主体もバラバラですが、いろいろな事例を知ることができ、勉強になりました。
パネリスト・コーディネーターの皆さん、本当にありがとうございました!

Workshop人にやさしく 山田泰久(ソーシャル系男子)
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