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2021年03月31日

今更言えない道新幹線トンネル残土処理の闇

 北海道新幹線立岩トンネルで、20日、崩落事故があり、600㎥の土砂が、トンネルに流出し、地表では20mの円錐状の穴が出来たと報道されていた。
 札幌では、要対策土を、手稲山口地区に、防水シートで、遮水封じ込め、地下水汚染されたら、汲み上げ浄化するという、土壌汚染対策処理に準じた方法で、解決を図ろうという方向らしい。

 高速で走る新幹線の宿命として、カーブによる減速を無くするため、可能な限りカーブは、避けなければならない。そのため、鉱脈が近くにあって、有害金属が埋まっている可能性が高くても、そこを突き抜ける。
 特に、雪国は、雪害によるダイヤの遅れを最小限に抑えるため、地上部分より、トンネル区間が多くなる。そのため、道新幹線は、なんと、区間の八割が、トンネル構造なのだ。

 新幹線の工事費は、北海道JRへの貸付料と、残り分を、国、都道府県、沿線自治体の負担金で賄う仕組み。国鉄時代からの地方赤字路線を多数抱えるJRとしては、新幹線借り上げ料に反映される工事費の増大は、耐えがたいこと。
 工事主体の鉄道運輸機構は、トンネル工事費の削減に向けた工法、特に、掘削土ズリの処理方法を、周囲への環境負荷と経済性を天秤にかけながらも、どちらかと言えば、経済性を優先にした工法を採用することとなる。

  青森八甲田トンネルの掘削土処理の経過、対策について、まとめたレポートを、最近入手した。
 町と議会が、内浦トンネル東川工区から出る590万㎥の対策土・・・土と言っても発破で砕けた、岩ズリだけれど・・万が一、まずいズリが出ても、八甲田方式になるからと、機構から・それらしい説明と、現場視察の案内を受け、説得させられた重要な意味を持つ、レポートで、2015年、鉄道防災研究所、太田氏が、「地質と調査」という専門誌に、寄稿したものだ。
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 八甲田トンネルは、2005年に、貫通したのだが、旧鉱山の分布地域に位置することから、黄鉄鉱を含み、硫黄分も含まれている。黄鉄鉱は、酸素を含んだ降水や地下水と接触すると、強酸性水を発生し、下流の水系に、悪影響を及ぼす。 続きを読む・・・

2021年03月20日

北海高・・この悔しさを夏に・・、

 選抜高校野球第一試合、北海高校と神戸国際大付属は、延長10回に及ぶ熱戦の末、2対3で、悔し涙を飲んだ。
 前半は、木村投手の投球に切れと勢いがあり、相手打線を押さえ、相手投手の乱れから、少ないチャンスを生かして、2点を奪う。
 主砲で四番の宮下が、復調していれば、一気に、北海に流れは傾いていたと思うが、責任の重圧と、研究されつくしていたのか、三振を重ねた。
 北海バッテリーも、相手のクリーンナップを、再三、押さえ、かわし、打ち取り、中盤から後半へ。
 打ち取ったはずのフライが、外野と内野のお見合いでセーフ、ピッチャークローブから外れて内野安打もどきのゴロでセーフ、ファボールと、村上投手の心を揺さぶるアンラッキーが、続いた。
 1点に迫られた回、相手チームの監督は、躊躇なく代打の連続、投手の交代と、賭けに出で、選手は期待に応えた。
 宮下が、ようやく、二塁打を放ったが、打線は、続かず、木村投手は、限界を越えながら踏ん張っていたが、捕手の落球もあり、不動の平常心も揺るぎ、ボールが甘くなって打たれた。
 両チーム、投打、攻守に優れ、手に汗握る拮抗したゲームを展開したが、最後は、監督の采配も含めた勝負勘、あるいは、選手個々人、チームとしての、精神力の僅かな差が、結果として、勝敗を決めた。勝負の彩というやつだろうか。
 心技体の心・・・己の邪念に勝ち、結果を恐れず立ち向かう平常心、ここで、北海は持ちこたえられなかったが、今回の悔しい敗戦は、彼らを一回り強くしたにちがいない。
 夏の大会は、もうすでに始まっている。休む暇など無い。心機一転、鍛錬あるのみだ。
 
 
 
posted by 若見 at 07:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 北海道

2021年03月17日

 最近のまちづくりについて・・雑感

地域経営を野球のプレイヤーと同じ思考でとらえたら間違いを犯す。攻める回、守る回、ルールに基づいて、スキルを行使し、進んで行って、点数の多い方が、ゲームの勝利者となるが、あくまでもゲーム上の話し。
 地域経営は、野球ができる前提として、プレイヤーが、安全・安心して、暮らせる周囲の自然環境の維持、自然生態系から頂く食や水等、農を核とした恵みの確保、健全な思考を保ち、暮らせる医療・福祉・教育、各種インフラ等と、支えるエネルギーインフラの確保等、多岐にわたる。
 だから、絶えず、変化を予測して、科学的なアプローチで、正常に機能するよう、監視していかなければならない。
 間違っても、肌感覚などという非科学的な政治判断で、精巧な自然環境に、回復できないような負荷を与える判断をした場合、その地域は、野球のみならず、様々な、楽しみを失う。
 目前のボールを打ったり、裁いたりして、ともかく、その役割を果たし、ゲームを終えて、1日は、無事終わるが、地域経営の本質を理解しないと、地域は、再生能力を失う。
 最近の我が町の取り組みを見ていると、それぞれ、決断した結果が、前進なのか、後退なのか確信を持てていないようだ。
 何かをしているのだが、それが、長期的に、町の活力を高めるのか、削いでいくのか。
私には、申し訳ないが、悪手に見えて仕方ない。、

2021年03月12日

春の気配に、バギーでお散歩。

 熊本から、我が家の娘になって、間もなく15年を迎える柴犬の葉菜。
昨年の暮れあたりから、白内障が進み、足腰も弱くなって、介護生活に入っていますが、一週間前に、犬用のバギー車を、ネットでお取り寄せして、使っています。
 排泄ポイントまで、乗せて、降ろして、排泄後、少し、歩かせてから、乗せて帰ってきます。
雪道を滑りながら、抱えてきた苦労を考えると、雲泥の差。何より、葉菜が、一番、喜んでいるのが良かったです。雌犬なので、赤にしましたが、応援してくれる近所の皆さんも笑顔で、声掛けしてくれます。
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2021年03月10日

 国策としての洋上風力推進の背景

モリ・カケに、野党が振り回される一年前、農山魚村再エネ法という、漁業振興に配慮した洋上風力を進めようという静かな船出があった。魚組や自治体に舵取りを任せていたが、それから三年後、経産省と国土交通省が、全国規模で、大規模かつ加速度的に、事業展開するため、自ら船長となる再エネ海域利用法が作られた。
漁組や地方自治体は、意見を聞かれる立場に後退し、経産・国土は、地域指定から、区域の指針、公募による事業者の選定、計画の認定等、許認可権を握り、問答無用の立ち回り。
 日本経済をけん引してきた経済界が、一丸となって、最後の国内ビジネスチャンスに、名乗りを上げている。
 自動車、原発、新幹線、土木建築は、海外市場で、大きなシェアを誇ってきたが、中国の台頭、一帯一路、アフリカ政策で、撤退を余儀なくされている。
 EV化を進める中国、ヨーロッパの自動車メイカーは、日本の自動車メーカーの排除に乗り出し、グルーブ化している日本の自動車産業会の地殻変動が目前に迫っている。
 一万を超える部品数や、前後の各種調査事業、管理業務も期待できる洋上風力は、まさに、救世主、同じ再生エネの太陽光と、雲泥の差だ。
 ケインズ経済学の景気浮揚策からみたら、先進国各国の中央銀行で印刷された大量紙幣の行き場所として、望ましい、道なのだ。
 策がなければ、金融バブル崩壊か、悲惨な戦争となるが、国際政治が、ともかく回避するための延命苦肉の策なのである。
 世界的にも洋上風力建設は進むと見られている。・・・もしかしたら、日本列島改造や、全国リゾート構想の様に、採算度返しで、ともかく、作れるだけ作ることが正義となりかねない危うさを秘めるが、明るい見通ししか、示されていない。
 ただ、はっきりしているのは、地方は、またしても、最後の宝である海までも、再生という名の破壊の犠牲になるということ。それだけに、作らせない選択をした海の町は、ポスト風力の後に、輝きを増すだろう。
posted by 若見 at 15:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 行政裏話

2021年03月06日

「コロナの特効薬」イベルメクチンは緊急承認されないのか?

ワクチン至上主義の新型コロナ・・・日本が創薬した抗生薬、イベルメクチンが、特効薬として、世界が認め、先日、テレビでも、報道されました。予防から、重症化にまで、効果が高いとのこと。個人輸入が盛況なのも頷けます。
 以下、類netの引用の引用です。

 イベルメクチンという薬名をご存じでしょうか?イベルメクチンというのは、抗生物質の一つであり、回虫駆除などのための薬として使われています。
そしてノーベル賞を受賞した日本の大村智氏の発明がもとになっている薬品でもあります。
このイベルメクチンは、昨今、新型コロナに効くとして世界の国々の医療機関から評価されています。
 以下引用
アメリカの研究機関ではイベルメクチンを投与することにより、新型コロナ患者の死亡率が6分の1に下がったという研究を発表していますし、オーストラリアの医療チームも似たような研究発表をしています。
またペルー、インド、イラクなど、実際に国民にイベルメクチンを投与した国では、軒並み効果が実証されています。
しかも特筆すべきことに、このイベルメクチンは、予防効果もあるという実験結果があるのです。
あらかじめイベルメクチンを投与することで、新型コロナへの感染を防げる可能性があるということです。それもかなり高い割合で、です。

日本の感染症の最先端機関である北里研究所でも、ホームページでイベルメクチンの有効性について詳しく公表しています。

そして、ワクチンとの安全性や有効性の比較も載せています。これは「ワクチンは将来の安全性や有効性が確立されていないまま緊急承認されているのに、なぜ安全性や有効性が確立しているイベルメクチンは承認されていないのか?」ということを暗に訴えています。

日本の最新PCR検査機器をなかなか承認しなかった厚生労働省
しかし、しかし、です。

例のごとく、厚生労働省がなかなかこのイベルメクチンを新型コロナ治療薬として承認しようとしないのです。

このメルマガでも何度かご説明しましたが、厚生労働省という官庁は本当にどうしようもないところなのです。

厚生労働省は、コロナ禍において目を覆いたくなるような失態をいくつも犯しています。

つい最近も本来6回分使用できるワクチンを、注射器の違いにより日本では5回分しか使用できないということが明らかになりました。

しかもこれが判明したのは、ワクチンが到着する直前です。まさに素人としかいいようのない凡ミスです。厚生労働省というところは、そういうところなのです。

またこのメルマガの2020年6月1日号でご紹介しましたが、日本の医療機器メーカー「プレシジョン・システム・サイエンス」は、PCR検査において手作業で行われている部分の多くを自動化し、早く正確に判断できる「全自動PCR検査システム」を早くから開発していました。この「全自動PCR検査システム」は、これまで一つの検体の判定に6時間かかっていたところを、たった2時間で8検体または12検体の判定が可能になるという優れものだったのです。

このPSS社は、フランスのメーカー「エリテック社」に技術供与しており、エリテック社製のPCR機器はフランスの医療現場で採用され大活躍し、PSS社は、駐日フランス大使から感謝状をもらっています。

しかし、なんと日本の厚生労働省は、医療機器として長らく認可しなかったのです。新型コロナの被害が拡大し、政府が非常事態宣言を発出したあとも、なかなか認可されず、第一波が収束した去年の8月になってようやく日本国内で販売ができるようになったのです。

それが「PCR検査の技術において日本が遅れている」という状況を作り出しているのです。

なぜ厚生労働省は、このような嫌がらせのようなことをし、国民全体の被害を大きくしているのでしょうか?


厚労省が嫌がらせを続ける「本当に情けない」理由

それは厚生労働省の権力を誇示するためです。そして関係業界などをひれ伏せさせ、天下りなど様々な利益供与を受けるためなのです。

日本の医療機器や新薬の承認は、諸外国に比べて非常に遅いということがよく指摘されます。

日本の新薬承認が遅い最大の理由は、厚生労働省がその権威を見せつけるために、もったいぶっているからなのです。

許認可というのは、日本の省庁にとって、もっとも重要な権限だといえます。そして新薬の承認というのは、厚生労働省の中でもその権威の源泉です。製薬業界、医療界全体に睨みを利かせ、天下り先を確保するためのもっとも重要な武器なのです。

だから厚生労働省は、国民の生活がどれだけ不自由になろうと、新型コロナの被害がどれだけ拡大しようと、自分たちの権威、権益を最優先しているのです。

その一方で、アメリカ由来の薬品などは簡単に承認されるのです。ファイザー製薬がつくったワクチンが短期間で承認されたのはご存じのことと思います。

このほかにも、アメリカの製薬メーカーがつくった「レムデシビル」も、非常に短期間で特例承認されました。レムデシビルはもともとはエボラ出血熱のために研究開発された薬で、重篤な新型コロナ患者に有効性が認められています。

しかし、現在、レムデシビルは新型コロナの治療現場ではそれほど使われていません。厚生労働省がどれだけ卑屈で愚鈍な組織かということです。

厚生労働省は権威や権益を捨てろ!

イベルメクチンがどれだけ新型コロナに役に立つのか、筆者は医療の専門家ではないので、それを詳しく説明することはできません。しかし、世界中に評価されていることは間違いないのです。

先日、東京医師会も「自宅で療養している感染者などにイベルメクチンを投与するべき」という声明を発表しました。

医師会は開業医ためのの団体であり、新型コロナ治療の第一線で働いていないものばかりということは前にご説明しましたし、医師会の存在もまた日本の医療を歪めているものでもあります。

が、医師会というのは、新型コロナがこれ以上拡大すれば自分たちに火の粉が降りかかってくるわけであり、火の粉がかからないように必死なわけです。

しかも、一応、医療のスペシャリストです。その彼らが、イベルメクチンをもっと活用せよと言っているのだから、「本当に有効」だということがいえるでしょう。

2021年03月05日

ご冥福をお祈りします。

 青年期の今以上に生意気な頃、色々、御指南いただいた方が亡くなりました。
 ブナの森を大切にしようと、37年前、第一回目のブナフォーラム開催のため、事務局員だった私は、入場券を売りに行きました。
 「国有林のブナを切って、私たちは、生計を立てている。輸入材に押され唯一、ブナは、利益が出る。伐採反対フォーラムは、困る」と言われました。
 私は、材としてのブナの伐採、これは、必要な、事だが、皆伐は、まずいこと。厳しい環境の中で、母樹一本残しても、枯れてしまうので、ヨーロッパの様に、一団の林を残すべきだし、再生すべきだ。材としての価値以上に、多様な価値をブナの森は、有している。特に、歌才は、多くのエピソードとロマンあふれる奇跡の森、これを、町内外に、発信することの意義を早口で伝えて、帰ろうと玄関のドアノブに、手をかけたら、「一理あるな・・・10枚・・券、置いてけ」と言われました。
 以来、様々な場面で、お世話になりました。心から、ご冥福をお祈りします。
 喪に服し、しばし、ブログ、お休みします。

 最近、ブログの内容も、エッジが効きすぎて、ルール逸脱感満載・・煮え湯を飲まされているような心境の方も、いるのではと思っていますが、発信している私は、失うことがあっても、何も得ることの無い所作で、だだ、ただ、天の声を、隠さずに、伝えているだけです。
 日々、戦場にいると、かすり傷や、大怪我は、つきものです。
しかし、一つしか無い、命を失うリスクについては、天の声があれば、これからも、警鐘を鳴らすでしょう。この警鐘が、結果として、援護射撃になるように、祈ってます。

 
posted by 若見 at 19:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 黒松内

2021年03月04日

オリパラのホストタウン・・複雑な心境

 橋本会長に交代して、なんとなく、オリパラも、開催を前提として動き出した。
多分、無観客か、制限して、開催するな。でも、ボランティア1000人くらい、辞退しているとか、東京都も大変だ。
 個人的には、ゴルフと、テニス、見たいから、開催して欲しいが、どうなることやら。
 そう言えば、閉会後に、南米の選手役員を町で受け入れることになったらしく、担当課は、コロナ対策も含めて、催し物の準備で、忙しいなあ。
 核ゴミ等を受け入れるという町に比べて、めんこい事案だけれど、これをご縁に、交流を進めるとアピールしていた人がいたけど・・・複雑。
 南米の○○国は、機構風土、文化の違い、そして、何よりも、治安が悪いらしいので、訪問する人を募っても、いるかなあ。
 仮に、訪問団を送るとしたら、引率職員は、苦労するなあ。
 秘境ブームだし、冒険、サバイバルととらえれば、いいのか。
オーストラリアやカナダの経験を活かし、ついに、南米まで、目を向ける町・・成功を祈ります。
 
posted by 若見 at 14:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育

綺麗すぎる残土の水質

 町のHPをググっていたら、新幹線東川トンネル残土の水質が公表されていた。ざっくり、見る限り、有害な重金属の溶出度は、水道水の基準、千分の一以下で、ぜんぜん、飲めちゃう基準。
 これだったら、何も、心配することないのだか、集水桝の下から流れ出る残土沢の水は、降雨後、濁りが酷く、SSは、基準を越えていると環境行政の担当者なら、調べなくてもわかる。
 公表された水を採取した場所は、盛土境界付近としているだけで、汚染されない場所。その証拠は、SSの値が、濁りを示していないこと。
 最も、リスクを反映した場所で、測定するのが、環境管理の基本だと思うが、あれれである。
 人の健康を担う、お医者さんは、誤診しないように、色々な角度から検査をする。 
 健康な人の採血結果や、検尿結果で、判断するはずはないが、まさかの事が行われているように感じるのは、私だけだろうか。
 残土沢から出る排水を集水する桝は、他の自治体の残土置き場でも、設置されているが、桝の下を、すり抜けて、川に直接注いでいるのは、当地区の特色で、特定開発行為違反だ。ことことを、道は把握していない。新聞ネタになる問題なのだ。
 道河川は、道の管理だから、必要に応じて、道が行っており、町が水質調査することは無いと町は、説明しているが、道河川に至る沢水が注いでいる無名な小川は、町河川ではないのだろうか。少なくても、道河川では無いはずだ。
 残土地主が産廃業者なら、恐らく、住民も騒ぎ、監視強化するであろうが、町管理なので、肝心のジーメンであるはずの町が、ブーメランを恐れてか、歯切れがすこぶる悪く、隠ぺいで、通すつもりなのだろうか。
 他の自治体では、要対策土と無対策土のトンネル区間の予測図を、行政や議会、住民説明会に、あらかじめ、示して、リスクに理解を求めている。
 当町の説明会は、紙一枚にまとめられた、工事概要の説明が主で、例え有害重金属が出ても、環境基準を超える溶融は、無いという、簡単で形式的なものだった。
 積雪寒冷地の土工には、特別な指針がある。宅地基準で締固められたズリに、圧雪が混じる。のり面への表土の活着も、支障が出る。今年の様に、大雪なら、雪融けの季節になれば、盛土地盤は、緩むし、沢水も、大量に湧き出る。
 それでも、基準を越えない数値を出し続ける覚悟なら、傷は深まるばかりだろう。

 堆肥センターで、プロポまで実施して、税金を投入し続けた現行の攪拌方式を、今度は、スクープからロータリー方式すると言う。これこそ、スクープニュースなのだが、周辺環境の変化に対応しての手立ての改善だろうから、疑問はあるが、静観したい。
 だから、残土捨て場についても、説明と異なる予測を越えたヒ素が出たわけであるから、長時間論議云々では無くて、予想した変化に対応して、次の手立てを講じたいとすれば、前に進む。
 それを、官僚を守るためか、いたずらに、変えない姿勢こそがリスクなのだ。
政治は結果が全て、官僚は、責任をとれないのだから、有事の時には、豹変することも、必要だ。
 リスク拡大に向けて、内々に、第二候補地の物色を始めた方が良い。
 だれも、失政だったと、攻めないだろうし、戻る勇気を、讃えるだろう。 

2021年03月03日

スローフードの時代が来るのに。

 今年から、スタートした四次の総合計画の基本目標を達成するため、四本の基本構想を掲げているが、一番目に、「豊かな自然資源を生かし、稼ぐ産業づくりを進める」と謳っている。 稼ぐという表現は、あら稼ぎ等、目先の利益を最優先するための営利至上主義の経済活動を想像してしまい、正直、好きでは無い。 
 稼ぎが悪い経済活動は、価値が無いと、言われてように思えるからだ。核ゴミの受入れを強引に進めた、隣町の首長も、稼ぐということを口癖にしていたが、投下した資本、労働力等が、販売価格に反映されていない、稼ぎの少ない産業でも、例えば、自然環境への負荷が少なく、人々を健康にしてくれる有機無農薬の農業であったり、スローフードの範疇に入る安全・安心な乳肉加工品を製造する本町のトアヴェールの生産活動は、生産に携わる人と、建物周囲の佇まいも含めて、農業・農村の数値で評価できない多面的価値を高めているのである。
 計画の前提として、持続可能な社会の取組に対する重要性にふれているが、生産活動で生じる水や空気に負荷を与えない配慮の必要性や、脱炭素を含めた地球環境問題、その次に来であろう生物の多様性についての記述は、残念なことに、言及されてはいない。世界的には、お金にならないと言われていた環境問題に対して、真っ向からイノベーションに取り組む企業に、投資が集中していて、石油や原発ビジネスメジャーまでが、環境ビジネスを拡大し始めた。もちろん、国内でも、大企業が、再生エネ等、環境に配慮したビジネスモデルにシフトしている。
 そんな中で、ビックリドンキーを経営する優良企業アレフは、原発電力から、再生エネ電力へのシフトに切り替え、国の様々なインセンティブが拡大するであろう環境自治体には、光が強く射している。
 コロナ終息後、大量生産・消費のファーストフード業界が、再興するのであろうか。
自己免疫能力の重要性に気づいた賢明な消費者は、多少価格が高くても、スローフードを支持するようになるだろうと、期待を込めて、予測している。
 ところが、本町の特産物手作りセンターを、ファーストフードビジネスモデルしか経験の無い、しかも、株価が下がっている企業に、指定管理するとのことなのだ。えええ・・www。いくら何でも、それはないしょなのだが、議会も議会で、忖度しているらしい。
 稼ぐというワードで言うと、これからの時代、何で稼げるかということの・・基本的分析力が欠落していることを証明している。し尿理センターの経験を、当てはめているのかもしれないが、トアヴェールのビジネスモデルは、スローフードモデルで、地域性を問わない画一的なファーストフードモデルの価値観に対抗してできた特別な成功モデルなのだから、激しい、恋をしても、結婚したら、後悔するカップルなのだ。
 会社理念も、有資格者も、製造経験の無い企業に、製造技術を無償で教え、経営を任せるというのだから、よほどの蜜月関係を結んでしまったのだろうが、その企業を助けたいと思うほど、身も心も、奪われたのではと、疑ってしまう。周囲の反対が耳に入らぬ盲目状態だ。100歩譲って、パートナーを探すとしたら、アレフ、あの会社なら、共生できるかも知れないなあと思うのだ。

 この先、地方交付税は、国政の流れ、特色の無い町には、流れないだろう。強制合併は無いものの、自主合併を誘導する環境になっていく。金太郎飴自治体は、情報システムが一本にされて、物理的距離は別にして、たいして、困らない。スマホ申告できる時代なのだから。
 だから、より、現場には、そこにしかない、リアリティーあふれる本物のコンテンツで勝負することが稼ぐことに繋がるのだと思う。本物の自然、景観、佇まい、本物の食と体験、etc 地で生まれて地で育ち、地でしか得られない食やふれあい、感動。これらに、資本と人を投下する。
 いくら、同じ思考をする事務屋さんをたくさん育成しても、AIにとって代わられる。立派な体育館で汗流しても、何かで、稼がないと、それこそ、維持すら難しくなる。稼ぐには、本物のコンテンツを生み出せる人材を育成することが、急がば周れなのだ。
 世界的な潮流から、情報収集力、分析・企画力、戦略を実践できる職員が育成されている自治体とそうでない自治体では、結果が歴然と出てきている。
 ニセコ、余市、仁木、首長のアクティブさは、頼もしく見える。家庭の事情を考慮すると、オフェンス思考となるのも、いたしかたない。でも、そろそろ、私、待つ人では無く、会いに行くになろうじゃないか。回転ずしの寿司は、自分でチョイス。時計の針を未来に進めよう。捨てる神あれば拾う神あり。なんとかなる。