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旧朱太川の三日月湖でヘラブナ釣り  [2025年02月16日(Sun)]
 60年以上も前の話。

 目名地区の戸沢宅に続く、私道に沿って、幅30m、長さ
100mくらいの、湾曲した大きな沼があった。

 蛇行していた朱太川が、直線化と築堤工事によって、残さ
れた曲線部分が、三日月湖になっていたのだ。
 
 私は、ここで、初めて、父の手ほどきで、フナ釣りを、おぼ
えた。
 
 フナは、底より、少し、上の方を、ゆっくり回遊しているので、
目立つ浮きの下、1メートルくらいの所に、針を付ける。

 餌は、ミミズ。

 台所の洗い水を、素掘りの桝を掘って、地下浸透させていた
ので、桝の付近を掘ると、どぶ臭い土の中に、ミミズがたくさん
いる。・・・・・当時は、それが普通だった。

 横になっていた浮きが、立ち、ツンツンと沈む時は、まだ食い
ついていないが、グウーと、水中に引っ張り込まれると、竿を上げ
る。

 一時間ほどで、銀色に光った、フナで、バケツは、一杯になった。

 鰓は、硬く、泥臭いので、一日、真水で泥抜きをしてから、鱗を綺麗
に取って、から揚げにして食べた。

 ある時、とてつもない大物が釣れた。

 黄金色に輝いていて、口の周りに、髭があって、バケツに入りきらな
い。
 目と目とがあったら、ギューと悲しそうな鳴き声を出した。

 自分は、ここの沼の主、やることがあるので、帰してくれと、聴こえた。

突然、晴れていた空が、真っ黒になって、池の周りだけ、大粒の雨が
降り、突風で、ヨシや柳が大きく揺れ、私の体に、電気が走った。

 怖くなった私は、急いで、池に、巨大なフナを放した。

 放して、数分経つと、空は、再び青空に戻った。

  その日から、フナ釣りは、止めた。

 28歳で、Uターンしてから、仕事で、戸沢宅を訪れることがあったが、
もう、沼は、埋め立てられ、田んぼになっていた。

 奥尻を震源地とす大地震があったとき、この地域の大地は、隆起、陥没
し、液状化現象があちこちで、見受けられた。

 フナの祟りだったのだろうか。がく〜(落胆した顔)

  
Posted by 若見 at 16:23
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https://blog.canpan.info/bunanokomorebi/archive/1485
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