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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


小保方晴子博士「STAP細胞」発見@ [2014年01月30日(Thu)]
小保方晴子博士が「STAP細胞」発見した。大発見である。
小保方博士の論文の概要です。
 
 体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発見   
−細胞外刺激による細胞ストレスが高効率に万能細胞を誘導−
                   小保方晴子
・ヒトを含む哺乳類では、受精卵が分裂して血液や筋肉など
 多様な体細胞に変わり、その種類ごとに個性づけ(分化)
 されます。体細胞は分化を完了するとその細胞の種類の記
 憶は固定され、分化を逆転させて受精卵に近い状態に逆戻
 りする「初期化」は、起きないとされています。初期化を
 引き起こすには、未受精卵への核移植である「クローン技
 術」や未分化性を促進する転写因子というタンパク質を作
 る遺伝子を細胞に導入する「iPS細胞技術」など細胞核の人
 為的操作が必要です。
・もし「特別な環境下では、動物細胞でも“自発的な初期化”
 が起きうる」といったら、ほとんどの生命科学の専門家が
 「それは常識に反する」と異議を唱えることでしょう。し
 かし、理研発生・再生科学総合研究センターの小保方研究
 ユニットリーダーを中心とする共同研究グループは、この
 「ありえない、起きない」という“通説”を覆す“仮説”を立
 て、それを実証すべく果敢に挑戦しました。
・共同研究グループは、まず、マウスのリンパ球を用い、さ
 まざまな化学物質の刺激や物理的な刺激を加え、細胞外の
 環境を変えることによる細胞の初期化への影響を検討しま
 した。その過程で、酸性溶液で細胞を刺激することが初期
 化に効果的だと分かりました。実験では多能性細胞に特有
 の遺伝子「Oct4」が発現するかどうかで初期化の判断をし
 ます。詳しい解析の結果、酸性溶液処理によってリンパ球
 のT細胞に出現したOct4陽性細胞は、T細胞がいったん分
 化した細胞が初期化された結果、生じたものであることを
 突き止めました。また、このOct4陽性細胞は生殖細胞を含
 む多様な体細胞へ分化する能力をもつことが分かりました。
 さらに、ES細胞やiPS細胞などの多能性幹細胞などではほ
 とんど分化しないとされる胎盤など胚外組織に分化するこ
 とも発見しました。一方で、酸性溶液処理以外にもガラス
 管の細胞を多数回通すなどの物理的な刺激や、細胞膜に穴
 をあける化学的刺激でも初期化を引き起こすことが分かり
 ました。小保方研究ユニットリーダーは、こうした細胞外
 刺激による体細胞からの多能性細胞への初期化現象をSTAP
(刺激惹起性多能性獲得)、生じた多能性細胞をSTAP細胞
 と名付けました。また、STAP現象がリンパ球だけで起き
 るのではなく、脳、皮膚、骨格筋、肺、肝臓、心筋など他
 の組織の細胞でも起きることを実験で確認しました。
・細胞外刺激による細胞ストレスが、分化状態にある体細胞
 の記憶を消去して初期化する−という今回の成果は、これ
 までの細胞分化や動物発生に関する常識を覆し、細胞の分
 化制御に関する新しい原理の存在を明らかにしたものです。
 細胞の分化状態の記憶を自由に消去したり、書き換えたり
 できる次世代の細胞操作技術となる可能性が高く、再生医
 学以外にも老化や免疫など幅広い研究に新しい方法論を提
 供します。今後、ヒト細胞への適用を検討するとともに、
 さらに初期化メカニズムの原理解明を進めていきます。
                 (理化学研究所)

弱冠30歳、小保方晴子博士。研究者のゴールデンエイジ、
大学院5年、終わって数年。最先端の研究。力が漲る。体力
はある。意欲もある。感性は鋭い。1週間に200本の論文
を読んだという。凄い集中力である。
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STAP細胞は胎盤にも分化する。胎仔のみならず胎盤の形成
能も有する。
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多能性細胞がどのように体細胞に分化していくか。
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植物では外部環境を変えることによって分化状態の初期化
が起こる。しかし、動物細胞では通常起こらないとされて
きた。しかし起こったのだ。しかも 強い刺激を与えるだ
けで・・・。 
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小保方晴子博士「STAP細胞」発見A [2014年01月30日(Thu)]
細胞外刺激による体細胞から多能性細胞(STAP細胞)へ
の初期化 酸性溶液での刺激がポイント
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STAP細胞は多能性を持ち、外胚葉・中胚葉・内胚葉へと
分化する。外胚葉は神経細胞に、中胚葉は平滑筋に、内胚
葉は消化管前駆上皮になる。
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2倍体キメラ法でキメラマウスを造ると次世代でSTAP細胞
由来の遺伝情報が伝わる。4倍体キメラ法で胚盤胞へ注入
すると高いキメラマウスとなる。
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STAP細胞は胎盤にも分化する。胎仔のみならず胎盤の形成
能も有する。
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STAP細胞は増殖能力は低いが、数日間培地におくと高い増
殖能を持つ細胞に転換する。
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強い外部刺激で初期化がおこりSTAP細胞となり、高い増殖能を獲得する。IPS細胞の後を継ぐ研究となった。ヒト細胞への適応・改良が期待される。
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時計遺伝子について [2014年01月30日(Thu)]
時計遺伝子につい

1 毛髪の付け根にある毛包細胞から、体内時計をつかさど
  る遺伝子を分析する手法が開発された。
2 体内時計は視交叉上核でコントロールされ、タンパク質
  を合成する分子の鎖であるRNA(リボ核酸)鎖が体中の
  信号を24時間周期で処理する。
3 RNA鎖は白血球細胞や口の中など体のいたるところにあ
  る。
4 最も分析しやすいのは体毛である。
5 頭髪とひげを丸1日の間、3時間ごとに抜いて分析した。
6 早起き・朝寝にかかわらず、起床直後に体内時計の遺伝
  子の活動がピークになる。これは、脳が朝にこの遺伝子
  の“スイッチ”を入れる時刻が人によって異なることを示
  す。
7 ほかの時計遺伝子も同様の傾向を示したため、毛を抜い
  て調べるだけでその人が“朝型人間”かどうかを予測でき
  るという。
8 時計遺伝子はヒトの健康状態を知る手掛かりにもなる。
  体内時計の乱れは、高血圧や糖尿病、さらには癌にも関
  係する。
9 昼夜交代勤務:3週間という期間は体内時計を再調整す
  るには不十分である。実生活での時間のずれは7時間、
  調整できたのは2時間だけ。常に“時差ぼけ”の状態で生
  活している。
10「体内時計の機能に支障を来たさない労働条件」の整
  備が可能になる。
11 体内時計の乱れの検査が健康被害の早期発見に役立つ。
12 夜型生活者に朗報がある。朝型生活者と夜型生活者の
  脳を調べたところ、早い時間帯では朝型の方が元気だが、
  持続力は夜型の方が優れている。
13 メラトニンは脳の松果腺から分泌されるホルモンであ
  り、哺乳動物の睡眠サイクルを調節する働きを持つ。
14 起床から1時間半後に集中力を要するテストを課した
  ところ、朝型、夜型ともこの時点ではまだ同じ結果を
  示していた。しかし10時間後のテストでは、朝型の集
  中力に関連する脳の活動が大きく低下したのである。
  また、朝型は比較的強く眠気を感じており、テストの
  はかどりも悪くなっていた。さらに1日が終わる頃に
  は、体内時計と関連している脳の奥深くの領域で朝型
  は活動が鈍るようになっていた。
15 体内時計は生物に備わっている時間測定機構であり、
  毎日の睡眠・覚醒サイクルを調節する働きがある。
16 実験の結果、朝型と夜型の分かれ目は、脳内で行わ
  れるある種のせめぎ合いにどのように反応するかが、
  ある程度は影響しているのではないかとの可能性が示
  された。覚醒時に意識を持続させる概日性ホルモンは、
  起きている時間が長くなるにつれて眠気を強く感じさ
  せる生理的な誘引(睡眠圧力)に負けることがある。
17 リエージュ大学のフィリップ・ペニョー氏は、「実
  験結果を見る限り夜型の方が午後の睡魔にうまく対処
  できるようだが、実生活では朝型が社会の動きに適合
  しやすいのではないか。朝早くに出勤しなくてはなら
  ない夜型は睡眠時間を削ることになる」と指摘する。

朝霞市保育士会講演B [2014年01月24日(Fri)]
幼児期の脳の成長は早い。猛スピードで遺伝子のホルダーは
開く。生まれてからも遺伝子26800個が塩基約30億個を縦
横無尽に使い時系列に従って開かれます。環境や働きかけが
どれほど大事なことか。8歳で95%ときくと畏怖を覚えま
す。親や幼児教育・小学校の先生方よろしくお願いいたしま
す。
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遺伝子の発現、遺伝子はビーズのように子々孫々に引き継が
れていきます。父方を引き継ぐか、母方を引き継ぐかニ者択
一、要素ごとにいずれかを選びます。似かたも違います。ゲ
ノム・DNAには38億年の生命の歴史が刻み込まれています。
受精から出産まで平均266日間で駆け抜けるのです。
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発現のミスは避けられません。程度ものです。養育、保育の
段階で起こるトラブルも多いのです。乳幼児期の愛着障害は
のちのちまで影響を与えます。微細な脳障害も程度ものです。
個性の違いとなって現れます。睡眠障害は親の責任も大きい
です。被曝被害は100%大人の責任です。放射能は厄介な
働きをします。困ったものです。
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脳にはリセット機能があります。疲れた脳も睡眠で日々リセ
ットします。微細な脳障害は強力な修復リセット機能で大か
た目立たなくなります。限度を超えると残ります。持ち越す
と小学校に入ってからADHD(注意欠陥多動障害)として現
れます。小学校でも修復・回復しないと中・高の思春期に行
為障害となって現れます。それでもだめなら大人になって反
社会的障害まで起こすことがあります。高次機能障害は外目
に見えないため誤解が生まれるのです。
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未熟・未発達な脳回路です。回路がなかったら電気信号は伝
わりません。情報は通じません。コミュニケーションができ
ません。人間関係が結べません。社会生活に不都合が生まれ
ます。
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元の元はニューロンレベルです。スッキリ繋がるか、ぐちゃ
ぐちゃ糸玉で繋がらないかです。混乱・混線を起こすと伝わ
りません。成長のには入り色な段階がありますが、いずれの
段階でも混乱・混線が一番ワルいのです。個人としても集団
としても混乱・混線が一番悪いのです。「最大多数の最大幸
福」と言う言葉があります。共感と愛が混乱を癒し回復させ
ます。
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朝霞市保育士会講演A [2014年01月24日(Fri)]
幼保一体化が時代の流れになっている。元々幼稚園と保育園
は一体なのである。幼児教育の父・倉橋惣三は初めから同じ
としていた。

川口・おさなご園は40年も前から幼保一体の幼児教育を実
践してきた。素晴らしい成果を挙げている。先生の話をじっ
と聞く。手足をふんだんに使う。1mのマフラーを編む。3
歳児から学期に触れる。リズムをとる。打つ・叩く・奏でる。
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クリスマス会は圧巻、松舞、剣舞、次々に繰り出される演技、
最期を飾る「聖劇」長いセリフを覚えきる子どもたち。見事
としか言いようがない。10月は運動会、12月はクリスマ
ス会、3月は卒園式である。
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幼児には幼児の脳がある。幼児脳の発達順序がある。イメー
ジである。右脳である。活動である。遊びである。遊び・運
動・音楽・手作業が大事なのだ。ふんだんに体験させること
だ。100%体験である。
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指導者は“愛”である。“愛”の発現としての養育・教育である。
脳幹を鍛える。辺縁系を鍛える。新皮質は付随的に少しだけ
刺激する。それでいいのだ。
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そもそも、脳は「愛し愛され、幸せになるようにプログラム
されている」。生まれてから死ぬまで愛されて愛して死んで
いくのだ。幼児期は人生の出発、報償系回路を発達させるこ
とが一番の仕事である。
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マズローの欲求5段階説とダマシオ博士の脳構造摸式図の合
体図である。脳は最終的に自己実現ではなく、愛他主義・利
他主義なのである。自分のため他者ではなく、他者のための
自己なのである。自分勝手な人で幸せな最期を迎えた人はい
ない。
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朝霞市保育士会講演@ [2014年01月21日(Tue)]
1月16日、朝霞市保育士会で講演した。
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演題は「脳科学に学ぶ子育て」であった。NHKは「Oh NH
Kスーパーブレイン」を放映した。番組に登場したノーベル
生理学賞の利根川進博士は、「脳科学はすべての人文科学、
社会科学の分野に大きな影響を与える」、理化学研究所の黒
田公美博士は「子育ての悩みは脳科学で解決しよう」といっ
た。更に「脳科学的子育て必勝法」が紹介された。
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時勢のわかる人がいる。脳科学の重要性にいち早く気づくリ
ーダーがいる。上田県知事、関根県教育長、吉原県前医師会
長など良い例である。みんな脳科学の理解者・協力者である。
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幼児期は大事。極めて大事。摂り入れたエネルギーはほとん
ど「脳をつくる」ために費やされる。手や足にいくのではな
い。脳にいくのである。その脳が最も求めているものは何か。
DNAの正常な発現である。必要なものは母乳であり、自然な
動き・運動である。手足を使った遊び、それを見守る母親の
愛情である。人工の科学技術が生み出したスマホやゲーム、
テレビではない。自然の世界である。
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昼間の仕事を終えて集まった保育士の先生方、開始は6:30
終了は9:40、2時間を超えていた。「万歳!万歳!ピース」
をする先生方。喜びが会場に溢れていた。これほど、これま
で心が打ちとけた講演会はなかった。同年代らしきの婦人は
近寄ってきて「50年前に聞きたかった」といった。「残念
でした」といってお互いに笑いあった。
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控室に帰った。あつまった役員のみなさん。面白かった。楽
しかった。ためになった。みんなにも聴かせたかった。大成
功だねと喜び合った。みなさんのお陰、本当にありがとう。
再会を期し、大急ぎで控室を去った。閉館の9:00となって
いた。
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文科省・脳研究のスケルトンC [2014年01月18日(Sat)]
文科省・脳研究のスケルトンC

・「脳科学と教育」の研究スキームは新しい研究領域なので、
 脳科学者と教育現場とのコラボレーションがあって始めて
 成り立つ。「脳科学者から仮説にもとずく提言、現場から
 は問題の提起、それに対する脳科学者からの回答がなされ
 る」という「やりとり」がされて、初めて新しいものが作
 られていく。
・子どもたちは古典を外国語として理解していることが分か
 ってきている。
・最近世間を騒がせている少年の重大事件は、ことごとく高
 機能広汎性発達障害が関わっている。
・13歳までは再犯が少なく、改善が多い。15歳あたりにな
 ると改善したのは早期診断を受けた人に限られていく。
・虐待を犯す親には、うつ病が多い。ついで広凡性発達障害
 が多い。親子のアスペルガー問題という。親子の平行治療
 で8割が改善した。
・0歳で危険性のある子は結構いるが、大多数は1歳とか2歳
 になるにつれ消えていく。
・自閉症については遺伝的な関与は否定できない。ツインス
 タデーで、一番低いデータで80%、一番高いデータで9
 0数%を示している。
・親の関わり方が下手になってきている。かかわりが難しい
 子だから余計に増幅される。
・80年代後半になってから自閉症児は増加してきた。88年
 くらいから塾と学校のダブルスクール、コンビニの広がり
 など、教育や食のアウトソーシングが広がってきた。
・最近はカルシウム不足が問題だが、食生活の乱れがもっと
 問題だ。親が朝食を抜き子どもにも食べさせない。子ども
 の生活リズムを狂わせている。発育期の食生活は重要だ。
・アソペルガー障害の攻撃性は海馬のドーバミン神経活動の
 亢進と関係しているが、セロトニン神経の機能低下による
 二次的変化らしい。セロトニン神経の障害が大きいほど、
 ドーバミン神経の機能が亢進しているという傾向が見られ
 る。
・ドーバミン神経の亢進はセロトニン神経の二次的機能であ
 ろうと考えている。
・ドーバミン神経の機能亢進は攻撃性や他の症状との関連が
 指摘されるかもしれないが、優れた記憶力など能力に影響
 している可能性もある。
・学校教育も大事だが、それ以上に親の教育をどうするかと
 いうことが非常に重要だ。国の少子化対策として、ただ子
 どもを増やしただけではダメで、子どもの豊かな心を育て
 るためにはどうしたらよいかを考えなくてはならない。
・情動と教育でいうと、一番良いサンプルは被虐待児である。
 彼らの70%が学習障害であり、ベッドの回りは散乱して
 いる。前頭前野障害そのものなので、子ども達のコントロ
 ールの悪さ、計画性のなさ、予測つかなさなど、教育との
 つながりを見る一番いいサンプルである。
・親の虐待経験が6割、うつ病も多い。発達障害も多い。
・暴力の問題は新しいウイルス、暴力は連鎖するし、虐待も
 連鎖する。DVを目撃した子は高い確率で性被害を受けるし、
 成人でDVの被害者となる。
・PETは18歳以下では用いないのは良い。MRIの磁場はかな
 り強く、血液の流れに影響を与えていると思う。
・「脳科学と教育」「脳科学と社会」「脳科学と安心・安全」
 「脳科学と社会規範」「脳科学と芸術」のほか、「脳神経
 倫理研究」など多方面にわたる研究チームを立ち上げつつ
 ある。
・環境変化が脳や心身に与える影響を計測してデータベース
 を整備する必要がある。特にSocial Abirity:「他者とと
 もにより良く生きる力」についての研究が重要である。
 その中身を心の理論、協調性、抑制力、生活リズム、学ぶ
 意欲、言語発達等に分類し、実証基調で調べていく必要が
 ある。
・縦断研究、横断研究、コホート研究、個別研究室を連携さ
 せた研究を進めていく。
・脳がコンピュータよりも優れているのは、莫大な数の神経
 回路が同時に分担作業をする「並列分散処理」を行ってい
 るからである。われわれに意識にあがるのは最後の逐次処
 理の段階のみである。しかし、意識していない部分も計測
 することはできる。今後情動を研究する上でも極めて重要
 である。
・脳科学が触媒になって、新たな科学技術や産業の創生、人
 文科学や社会科学との架橋・融合、現場との連携などがで
 きる。
◎ふつうの子どもを知ることが難しい。学校が子どもを独占
 しており、いろいろな人(脳科学者)が子どもに触れるこ
 とができない状況にある。これを変えなくてはならない。
 *有馬座長は「ふつうと言われる大多数の子どもに目を向
  けて下さい。」と何回もいった。
 *病人には医者がいる。発達障害者には専門家がいる。ふつ
  うの子にはだれもついていない。
 
文科省・脳研究のスケルトンB [2014年01月17日(Fri)]
スケルトンBです。ご覧下さい。

・自然を知らないと情動のことを教えられてもわからない。
 “ゆとり”や“総合”では自然体験・社会体験をたっぷりさせ
 る。胎児の頃から幼稚園までが一番大事ではないか。
・学校で国語や算数と同様に情動教育を行うことが必要であ
 る。
・幼いときの過剰な視覚的刺激は脳内のネットワークに重要
 な影響を与える。入力だけで出力しないとその部分のネッ
 トワークが作られにくい。
・ゲーム習慣がある「ゲーム脳」タイプは前頭前野が全く働
 いておらず、特に右脳の働きが悪くなる。右脳は他者への
 思いやり等対人関係能力をつかさどる部分であり、その部
 分のネットワークが悪くなる。「ゲーム脳」の場合、笑わ
 ない、しゃべらない、ボーとしていることが多い。突然キ
 レてしまう状態になる。
・左脳は読み・書き・そろばんをつかさどり、自我がある。
 右脳は図工や芸術をつかさどり、自我がない。それが人間
 の脳であり、発生学的に芸術的な人は右脳が大きくできて
 いる。
・出生直後の神経回路には無駄な回路や多重支配が見られる
 が、その後の環境からの入力によって脳内の神経回路は変
 化していく。
・ヒトは過去の体験によって、脳の領域が異なってくること
 が想定されるが、特に小さいときの経験が重要である。
・英語学習については、幼い頃には音楽として聞かせるのは
 よいが、本格的な教育は自覚的な学習する段階からでよい。
・情動はあらゆる学習の準備系である。
・人間の発達は可塑性に富んでいる。
・虐待を受けると、極端な発達遅滞が生じる。大脳辺縁系や
 海馬が萎縮するといわれている。体が小さかったり、言語
 や知能に遅滞が生じたり、無意識に防御反応したりする。
・虐待の57%、不登校の40%に何らかの発達障害がある。
 その中心は社会性の障害であった。社会性の障害とは自分
 の体験と他人の体験が重なり合わないということである。
・自閉症の特徴は
 @ 過敏症で人との接触が楽しくない。
 A 全体の把握や曖昧な把握ができない。
 B 独特なフラッシュバックがあり、昔の体験と今の体験が
   重なり合うなどである。
・軽度発達障害と児童虐待に2つを手がかりに子どもの心の
 問題に迫ることができる。早期発見・早期対応が大事。臨
 床的には小学校を卒業するまでが勝負だろう。
・保育者や他の子どもとの愛着によって急速に対人関係能力
 や言語能力を回復することから、脳と心が一体であり、い
 かに人との関係性、親と子の人間関係が大事かが分かる。
・家庭の問題、社会的な変化、食習慣の変化、自然破壊、物
 質的な変化、環境変化なども考えなければならない。
文科省・脳研究のスケルトンA [2014年01月16日(Thu)]
脳研究のスケルトンAです。一次検討会は平成17年ですか
らもう7年も前のことです。メンバーは最高のメンバーを揃
えたといわれ、有馬朗人先生が座長でした。1回ごとに会議
の報告としてスケルトンが担当者から配布されました。会議
内容の正確を期し、発言内容・字句修正が丁寧に行われまし
た。残る資料なのでみんなが真剣でした。ケンカ腰になるこ
ともありました。会議の様子が手に取るように分ります。

・ PQを発達させる要因は
 @ 社会関係をつくること。 
 A 自由な時間を作ること。 
 B ワーキングメモリの訓練があげられる。
・ 前頭連合野に抑制ニューロンがあることがわかった。おそ
  らく情動系も抑制するだろう。
・ 教育の中で、子どもたちに求めたい能力の多くの部分は前
  頭連合野に帰着するのではないかと考えられる。
・ 社会力衰弱の要因として、
 @ 他者とのかかわりの絶対量の不足 
 A メデア接触の過剰 
 B 体験不足があげられる。
  学校では“総合”の実践が大事、親子関係は更に大事
・ 心の問題を論じるならば、基本として「脳の構造・機能の
  階層性」について知っておくべきである。生存・命がなけ
  れば感情も知性もありえない。脳の中では脳幹が生存にか
  かわる部分であり、これがないと生きていくことができな
  い。その次は大脳辺縁系で、ここは進化の過程での環境変
  化に対応して「たくましく生きていく」ことに関わってい
  る。大脳辺縁系に「情」があり、これがあって初めて、そ
  の次に大脳皮質がある。大脳皮質の中で「情」に最も関係
  するのは前頭葉・前頭前野であり、大脳辺縁系では扁桃体
  と海馬である。この両方が、全ての連合野から双方向に入
  力を受け、双方向に結合している。記憶も情動も、脳の全
  てのシステムが関わりあって機能するものである。
・ 情動については扁桃体が非常に重要である。前頭葉も扁桃
  体と同じ機能と、それに加え将来の予測、意思決定、状況
  判断などの高次機能を持っているが、大脳辺縁系がないと
  脳は動かない。
・ 生後数週から3ヶ月までに不快情動が起こり、続いて快情
  動が起こってくる。6ヶ月から5歳ぐらいまでの間に子ども
  は言葉を覚えるが、言葉を通した親や他者との触れ合いや
  スキンシップ、アイコンタクト等によって、喜怒哀楽の感
  情が養われる。ここまでは全ての動物に見られる動物的な
  感情であり、血圧、心拍等の客観的指標に表れるため、科
  学的に解明することができる。
・ 扁桃体は喜怒哀楽の中枢であり、ここを刺激すれば攻撃等
  の行動が起こり、破壊されれば意味概念の認知ができなく
  なる。扁桃体は価値判断をするといえる。
・ 情動に影響を及ぼす要因には、発達障害、遺伝子、化学物
  質等様々なものがあり、出生後の要因もある。環境変化や
  環境刺激によっても障害が起こる可能性があり、刺激に依
  存して遺伝子の発現が増加し、いろいろな障害が起こって
  くると考えられる。
・ 情動の形成は、生まれてから3〜5歳くらいまでに大人と
  ほぼ同様に形成される。2〜3歳の時の記憶・感情は思い
  出せず忘れているが、しっかり頭の中に残っており、ある
  引き金が引かれると動き出す。情動については3歳くらい
  までにしっかりした基礎を作り、その上に発展的な能力を
  つける必要がある。3〜5歳までの情動教育を間違えると、
  取り戻すことは不可能ではないが、非常に難しい。3歳く
  らいまでの間に母親からの愛情が重要であると考える。
文科省・脳研究のスケルトン@ [2014年01月15日(Wed)]
脳科学の時代が進展しています。しかし教育界・文科省の動
きは鈍重で、脳科学は現場におりてきません。何事も最初が
大事なので、第一次検討会のスケルトンを4回にわけて報告
します。「脳科学と教育」を考える上では基礎資料になりま
す。是非参考にして下さい。

・脳は相手の目をみつめてコミュニケーションするようにで
 きており、顔の認知は脳の中 では広い領域を占めている。
 顔をみずに済ます事は脳の機能に重篤な影響をおよぼす。
・脳は遺伝子で決まるだけでなく、実は環境が神経回路を作
 りこんでいることが明らかになってきている。
・幼児期が非常に重要で、空間認知・視覚・愛着・睡眠・リ
 ズム等が「学習・教育」される。睡眠リズムにも臨界期が
 あることが分かってきた。
・「脳科学と教育」では「分かっていること」と「分かって
  いないこと」「実験中」を明確に区別して発言すること。
  実証基調の研究をすることである。
・現場でどうすればよいかという共通認識や共通の言葉がな
 いと混乱する。
・教育や学びの理論基盤作りの戦略として、まずは子どもを
 主役として考える。ヒト知能の形成問題として教育・教育
 システムを考える。スコープは個人・教室・社会まで全て
 を含む。
・本当に役に立つ教育の考え方、システムづくりを目指す。
・ 学習系には2つのものがある。一つはヒト固有の瞬時学習
 系で、一度の体験で記憶して利用できる。海馬を中核とし
 て全脳的に起こりしかも高次認知機能と強く関連している。
 もう一つは繰り返しが必要な山登り型学習でスキルや知識
 の学習によく使われる。これは神経モジュールが学習する
 ために必要なことである。
・ 教育を語る場合には感情系が非常に重要である。学習が定
 着するかどうかは、
 @ インテンシブに学習すること。
 A 知的満足をうること。
 B 先生に褒められるなど感情面
 が大事である。
・ 授業では、
 @ がばっと喰らいつく。
 A 脳みそしぼりをする。
 B どんどん書く・どんどん発表するを進めている。
                (桑原付記)
・ 構成的知能が動き出すのは、海馬が完成する3〜4歳ごろ
 である。
・ 軽度の自閉症は治療によって大部分が治る。早期の段階で
 きちんと育てること
・ 人間らしい脳を育てるにはPQを伸ばせばよい。前頭連合野
 の知能を構成するのは、主体性・独創性、好奇心・探究心、
 意志力・集中力といった要素だが、これらはサルでも持って
 いる。ヒトには未来志向性と高度な思考力(IQg)がある。
・ 前頭連合野と大脳辺縁系は相互抑制の関係にある。
・ 前頭連合野の臨界期はシナプス増減を推論すると8才くらい
 がピークで20歳位まで続くと考えられる。その時期に、一言
 で言えば社会関係をちゃんとやればいい。
・ PQが発達すると、
 @ 前向きで計画的 
 A 個性的で独創的 
 B “頭”頭が良くて優れた問題解決能力をもつ
 等になる。
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