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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


川口工業高校入学記念講演 [2013年04月30日(Tue)]
4月25日 川口工業高校で講演した。対象は新1年生全員。
新入生歓迎講演であった。演題は「愛が脳を活性化する。脳
から探る成長の秘訣」であった。
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「教えることが楽しくってたまらない。」「生徒は可愛いも
のだ。」と大西修先生は言う。定年後も教壇に立ち、数学の
授業を進める老教師である。週15時間、先生が楽しくなかっ
たら授業なんて面白くない。楽しくもない。味気ないものと
なる。
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生徒を愛して欲しい。「ほめ上手な先生」になって欲しい。
経験のある先生なら、いい先生ならだれでも同じことを言
う。当然脳科学でも同じことを言う。褒めて育てる。脳科
学で「強化学習」という。教育の鉄則なのだ。
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入学2週間目である。入学式当日から、次から次へと濃密な
教育活動が展開されている。今日は「新1年生歓迎脳科学講
演会」である。どんな話か。生徒たちは静かに待っていた。
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「愛が脳を活性化する」伝えたいことはこれ、伝えたいこと
はただ一つ。「先生方に うんとうんと可愛がってもらいた
いことだ。」愛されれば必ずエネルギーがわいてくる。学ぶ
意欲もわいてくる。活気が出てくる。いい学校になる。
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講演後、一人の婦人が校長室を訪ねてきた。熱く熱く孫の変
身を校長先生に語った。「孫が大変身した。」「学校が楽し
くってたまらない。」という。
学校から帰るともう学校の話、夕食中は家族そろって、「先
生がどうした。友だちがどうした。」「実習で何をやった。
これをやった。」家じゅうが学校の事で盛り上がる。
どうしてこんなことが起こったのか。孫の変身の秘密を確か
めたくて講演にかこつけてきたのだと言う。婦人の見る目は
鋭く、感じる心は深かった。聞くと長い間、能楽サークルを
やってきたという。なるほどと合点した。
準備訪問の際、何人もの生徒に「この学校はどうですか。楽
しいですか。入ってよかったですか。」と質問した。全部が
全部「良かった」と言っていた。川口工業高校は燃えている。
確かに燃えている。未来の技術者、その卵たち 立派に育て!
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川口・アイ保育所保護者会A [2013年04月27日(Sat)]
アイ保育所訪問と講演内容のアウトラインを紹介します。
演題は「脳科学に学ぶ子育てのヒント」でした。
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先生方は親身の保育をしていました。乳母代わり、お母さん代
わり、年長さんには学習・睡眠・食事、一つ一つ愛情を込めて
養育・教育をしていました。赤ちゃんクラスでは、両手を使い、
前の子にも後ろの子にも神経を行き届かせ、親身の養育が行わ
れていました。
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名前は保育所でしたが、内容はれっきとした幼児教育の場、
Kinder-garten Kinder-Schoolでした。園長自ら器械体操の指
導をしていました。心の教育・からだ育て、空手で育てるしつ
けの指導など全人教育が志向されていました。リズムとテンポ、
美しい動きを生み出すダンスの指導など、一つ一つが幼児教育
でした。
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教育の営みは、ただ「教えれば良い・できればよい」のではあ
りません。「愛情」に乗せて「指導」しなければなりません。
目先の効果だけを追ってはいけないのです。愛に乗って伝わる
のです。愛がなければ、単なるテクニックとなります。冷酷な
指導となります。「上手」になっても子どもの心は育たないの
です。好きにならないのです。いずれ嫌いになってしまうので
す。“愛こそ 教育” 愛に貫かれてこそ教育なののです。
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そもそも脳は愛されて育つようにできているのです。脳回路は、
視床下部も腹側被蓋野も、海馬も扁桃体も、大脳皮質も腹側淡
蒼球も、即座核を中心に、関連しながら回っているのです。
この資料は、脳科学研究シンポジュウムで報告されたものです。
ドーバミンーGABAーアセチルコリン系の回路が良く分ります。
この回路を回すのが「愛」です。「慈しみ」です。報償回路で
す。
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報酬系回路をいかした学習が「強化学習」です。そのポイント
は「ほめること」です。「上手にほめる」ことです。

        上手なほめ方
@ 成功が成功の元、成功させてほめる。
  *「失敗は成功のもと」ではない。「失敗は失敗のもと」
    である。失敗は自信を失わせる。
A 間髪入れずに褒める。
  *報償回路は瞬時に作動する。後で褒めても効果半減なし
B 全身で褒める。
  *よかったなあ。100点良かった。花丸あげる・頭を撫
   ぜる・肩車で教室一回りをしてあげる。
C お母さんも嬉しいと言う。
  *喜びを伝染させる。伝播させる。子どもは満足する。
D 一歩の努力を褒める。
  *褒めの効果はショートステップ、努力の連鎖が子どもを
   成長させる。
E 褒めるのに理屈はいらない。ただ褒めればいい。喜べばい
  い。
  *こどもに理屈はいらない。理論で屈服させてはいけない。
   理屈は大人のツールなのです。
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今、保育所は幼児教育学校になっています。内容が進化してい
ます。教育になってきました。養育を生かした教育施設に変貌
しています。素晴らしいことです。
日本の“幼児教育の父”倉橋惣三の夢が実現しようとしています。
歴史のステージが整ってきたのです。「保育所の充足率が過剰、
幼稚園は園児不足70%台」との報道がありました。時代の流
れです。時代の要請です。幼稚園・保育所が相互補完しながら、
よりよい幼児教育を生み出して下さい。
保育士の先生方、幼児教育者になって下さい。幼稚園の先生方、
保育士の先生方に学んで下さい。赤ちゃん理解を学んで下さい。
その上に幼稚園教育を積み重ねて下さい。切に切にお願いしま
す。
政治家の皆さん、行政の皆さん、保育所と幼稚園の扱いを同じ
にして下さい。“幼児教育”として扱って下さい。内容も待遇も
同じにして下さい。そういう時代がきています。期待していま
す。
     
川口・アイ保育所保護者会@ [2013年04月23日(Tue)]
4月20日 川口・アイ保育所で講演をした。保護者懇談会と
セットであった。はじめに、園長挨拶、職員紹介、保育方針の
説明、続いて私の講演、受けて各クラス別懇談会があった。
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保育理念・基本方針を説明する今井園長。方針は、
@ 保育を通して社会貢献をする。
A 自然とのふれあいを通して良い習慣を身に受ける。
B 安心・安全な保育を通して、心身の発達を図る。
C 里山保育をめざす。
D 職員だけでなく関係者全員の物心両面の幸福を願う。
(文面は短縮してあります。)
活動の紹介が続いた。どの写真も元気な子どものすがたが映し
出されていた。
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「こいのぼり」の写真、ぱっちり目を開く子どもたちは本当に
可愛いものだ。
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運動会の写真、開設以来10年、2人から始めたアイ保育園。
ようやくここまで来た。どうしてもやりたかった運動会だ。
感無量であったと園長はいう。先生方もいう。
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里山保育の実践、希望者を募ってのスキー教室、お父さん方も
参加してくれた。
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園長の話と私の講演が終わると学級別懇談会が持たれた。お母
さんたちは真剣に先生の話に耳を傾けた。子育ては親も保育士
も真剣である。
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今井園長は、元々技術畑の出身で建築設計関係の会社をやって
いた。身内が教育関係であったこと、稲盛塾で子ども育ての大
切さに気づいたことなど幼児教育に開眼した。
 工場を保育園に改造し子育てを開始した。広い空間を作った。
天上は思い切り高くとった。体育館なみの高さである。さすが
建築家である。部屋には何枚も何枚も設計図面が貼ってあった。
脳でわかっていることと私の願いK [2013年04月16日(Tue)]
脳でわかっていることと私の願いK

・1953年 ワトソンとクリックが二重らせんを発見した。

・遺伝子は2万6千808個、ゲノムサイズ(総塩基数)は3
 2億5千400万

・ヒトとチンパンジーは99%、マウスとは70%同じ 肉体
 的より知的能力の違いが大きい。

・ノックアウト法、部位局限ノックアウト法が有効

・事実や出来事記憶は海馬、記憶は短期記憶と長期記憶に別れ
 、長期記憶は陳述記憶と非陳述記憶に分かれる。

・海馬は側頭葉内側に左右1個づつある。

・大脳皮質は100億?脳全体で1000億、グリア細胞まで
 含めると億、電気信号で情報を伝える。

・軸索は出力、樹状突起は入力を担当する。シナプスに情報を
 繰り返し加えると、情報が非常に通りやすい状況になる。そ
 れを長期増強という。

・記憶は一つの細胞の現象ではなく、細胞のネットワークが作
 り出す現象である。

・実験箱のマウスは最初の5〜10分は活性が低い。10分以
 降CAIの活動パターンが出てくる。

・分子レベル・・・細胞レベル・・・細胞ネットワークレベル
 で解明すること。

・シナプス間隙は数万分の一だがそれでも飛び越えられない。
 伝達物質が活躍する。

・記憶情報はそのほんの一部を刺激しただけで、ネットワーク
 全体が活性化され、記憶全体が想起される。記憶力は想起力
 のことである。

・カルシニュリンのノックアウトマウスには社会性がない。一
 緒にいたがらないし、注意力も欠如している。
                    −利根川進博士―

・大脳皮質は140億、脳全体で1000億、グリア細胞は神経細
 胞の10倍

・電気信号・・シナプス・・伝達物質・・興奮性電位の発生・
 ・閾値を越える・・発火・・次々に伝達する。

・IPSPは興奮が大きくなり過ぎないようにブレーキをかけ「負
 のフイードバック」をかける。

・PQを活性化させる3原則
 @ 読み書き計算(黙読より音読、計算は単純なものを速く解
  く)
 A コミュニケーション (直接対面して会話する。電話は効
   果薄、遊びは3人以上が効果大)
 B 指を使って創造する(料理、楽器演奏、工作など目的が必
   要)

・脳は情報を入力し、処理し、出力するという一連の行動があ
 ったときに良く働く。

・記憶すると入力の過程が抜け落ち、活性度もおちる。新聞の
 宅配は珠玉のシステム

・脳にはリズムがあり、午前中一番良く働くようにセットされ
 ている。その脳には朝食・エネルギー源としてブドウ糖が必
 須、

・バランンスの良い栄養素も必要、1週間に30品目の食材を
 とる。

・酒は基本的には脳細胞を殺してしまう。ほろ酔い状態では活
 性化するが・・・

・朝食抜きは脳をガス欠状態のまま走らせるのと同じ、欠食が
 2・3割の学校もある。

・「料理が脳を鍛える」「料理するとキレイになる」

・学習すると、神経細胞と神経線維をつなぐシナプスの数が増
 え、神経線維も太くなる。

・「記憶のメカニズムの本質」は複数の情報を結びつけておぼ
 えること。名前と顔、出来事と日付など。短期記憶テストに
 応用
脳でわかっていることと私の願いI [2013年04月11日(Thu)]
新年度が始まりました。始業式、入学式、学級開き、忙しい一
週間だったことでしょう。心から心から生徒を大事にして下さ
い。
脳でわかっていることと私の願いIを発信します。ご活用くだ
さい。

・老人性痴呆は海馬、アル中は乳頭体と視床の一部がやられて
 いるのです。老人性痴呆は加齢による脳の委縮や神経細胞の
 衰えにより、記憶・理解・計算・認識等の知的機能と生活上
 の機能の低下を起こします。海馬は短期記憶の中枢なので
 「ついさっきほどの記憶」が思い出せなくなります。アル中
 とは別ものなです。

・加齢によるものだけであれば、進行は緩やかで日常生活に支
 障は急激にはおよぼしませんが、病気の認知症になると、行
 動異常や精神変調を伴う事も多いため、病院での受診・治療
 の必要性が出てきます。

・扁桃体は生れた時すでに機能はほぼ整っている。海馬(3〜
 4才)が十分機能するようになってからも、そのまま感情を
 伴う記憶装置として大いに活躍するが海馬ほど高性能ではな
 い。従って、扁桃体は原始的で誤魔化しが効かない。快・不
 快、好き・嫌いの感情も人に言われて変えられません。

・嗅覚は進化上最も古い感覚で、他の感覚と違って、視床を通
 らず、直接扁桃体や梨状皮質に入ります。誰も嫌なにおいに
 は耐えられません。発生源から離れるのが一番いい方法です。
 ただし、臭いは体調とも深く関係します。いじめにも繋がり
 ます。周囲の思いやりや配慮が必要です。

・「俺は目でなく鼻で物をみる」−黒澤作品―と言っていまし
  た。さすがです。芸術家の言葉は鋭く的確です。

・海馬は記憶の入り口、帯状回は海馬に情報を送る経路、情報
 は前部帯状回に入らないとイメージになりません。イメージ
 にならないと立体化しません。立体化しないと成績も向上し
 ないのです。だから、指導要領では「数量化する」と言う表
 現になっているのです。長い経験で「数を量にする」ことの
 大切さを知っていたのしょう。数量化しない限り算数はでき
 ません。
 
・視床は網膜から一次視覚野に入った情報の中継点、海馬で感
 情の記憶を掘り起こし、扁桃体・辺桃核で感情を掘り起こす
 のです。前頭前野で促進・抑制のバランスをとり、運動野か
 ら行動に移すのです。

・動物に顔細胞があり、相手の顔の目に強く反応し、その顔を
 記憶します。正常な乳幼児は母親の顔に反応します。まず目
 を追うのです。追わない子や視点が定まらない子は心配です。
       
・人間の塩基は32億5400万、遺伝子は2万6808個(
 06年2月現在)、V5障害の人は平気で車道に入る。危険
 極まりない。自分の障害を知っておくことことが大事です。
 V4障害の人は色がわかりません。

・うつ病は、期間が長いほど脳の萎縮が進みます。早期発見・
 早期治療が鉄則です。セロトニン不足が主たる原因です。薬
 品成分があってもシナプスでの受け渡しがうまくいかないと
 病状は改善しないのです。薬だけでは半分しか直りません。
 ニューロンを新生させること、伸長させることが不可欠です。

・そもそも、健康=悪化させない+良くするの合力です。ニュ
 ーロンを発芽させ、伸長させ、標的細胞に繋げます。一つ一
 つ繋げ、ネットワークの形成まで進める。それで直るのです。
 うつ病の場合、「認知」の仕方を変え「行動」の仕方を変え
 なければ改善しません。認知行動療法が素晴らしい効果を挙
 げています。同じ方法ですが、理学療法士の行動療法も効果
 的です。薬にだけ頼るのは片手落ちです。脳の原則は出力依
 存です。

・セロトニンは興奮を止め、落ち込みを引き上げます。バラン
 ス薬として効果を発揮します。「セパゾン」は安定薬、病気
 でない人でもまろやかに効きます。落ち着きます。

・抱きしめられると3ヶ月で脳の萎縮が少なくなります。母ネ
 ズミになめられた回数と海馬の大きさには有意差がでるので
 す。人間でも同じ。母親にとって第一の仕事は「我が子をな
 めるほどかわいがる」ことである。教師にとっても同じです。
 私の経験からも100%その通りでした。優れた先生はどの
 先生も生徒を可愛がっていました。悪い先生は冷たくあしら
 うことがありました。どこか自分勝手さが感じられました。
 冷酷に思われることさえありました。厳しいのと冷たいのは
 違います。別物です。利己主義と愛他主義は全く違います。

・成人になっても脳細胞は分化・増殖します。脳の学校・加藤
 俊徳博士は100才でも発達することを明らかにしています。

・運動すると脳の血流がふえ、細胞の機能を回復したり、連結
 を促したり、他の細胞に機能の代行をさせたりします。特に、
 歩く効用は絶大です。歩行は健康の貯金です。

・IQ50の子がIQ100になった例があります。豊かな教育環
 境(良い刺激)におかれた場合、遺伝の予想を超えて向上す
 る場合があります。ヒトの成長は「優れた遺伝(DNA)+豊
 かな環境+本人のチョイス」によります。これを私は「発達
 の3要素」と呼んでいます。教育学では「遺伝と環境」しか
 言いません。成否は「本人のチョイス」によるのです。

・過度なストレスはダメです。過度な運動もダメです。バラン
 スが崩れるのはほとんどダメです。

・独身は長生きしません。生活が乱れます。食事も睡眠も乱れ
 ます。乱れが病気を生みます。寿命も短くなります。特に、
 妻を亡くした男はダメです。生きる意欲を減衰します。
 ヒトは結婚して子どもを産んで育てるようにプロララムされ
 ているのです。男には男の脳があり、女には女の脳がありま
 す。結婚すると「結婚脳」になります。それで安定するので
 す。

・孤独は精神を蝕み、行動を異常にします。「一人ぼっち」に
 ヒトは耐えられません。
 詩人八木重吉は
 「私は、友が無くては、耐えられぬのです。
  しかし、私にはありません。この貧しい詩を、これを読ん
  でくださる方の胸へ捧げます。そして私を あなたの友に
  してください。」
 と書きました。 
 幾多の哲学者も孤独の耐え難さを書きました。三木清も「人
 生論ノート」において孤独の重さを書きました。
 寂しさに耐えられず夫婦でも友人でも孤独の部分はあります。
 「同して和せず」という言葉もあります。孤独は人間を深く
 します。独創を生みます。しかし、孤独は瞬時です。長続き
 しません。安定しません。幸せにしません。誰かがいないと
 生ききれないのです。脳はネットワークです。共感中枢もあ
 ります。愛他主義に貫かれているのです。

・ちょっとしたことで怒ったり憎んだりするタイプの人は3倍
 も心筋梗塞になりやすいのです。原始の情動・喜怒哀楽を暴
 発させてはいけません。しっかり包んで締めつけないとヒト
 は「人間」になれないのです。
 貝原益軒は「童子訓」で「気分のままに育ててはいけない」
 と教えています。

・「何人も精神の健全さなしには健康を保てないのです。しか
 し、人間はそれほど強くできてはいない。すぐに傷つきます。
 周囲の愛情ある接触が欠かせないのです。動物も植物も私た
 ちの心を癒す大切な仲間です。」−高田明和・由美子―

・運勢の良し悪しは今の人生だけでなく過去世まで遡るのです。
 人間は「方向だけは変えられる」その程度かもしれません。
 遺伝子のしばり・影響は確かに強いのです。しかし、日々の
 生活、「今 勉強するか・しないか」「あれか・これか」の
 選択は個人に委ねられています。選択・実行が勝負です。そ
 の総計がその人になります。

・どんな気持ちで行為するかで結果も変わってくる。いやいや
 やるのでは効果が半減します。茂木健一郎の「強化学習」が
 証明しています。

・「気」は心と技を結びつけ、活動の原動力となります。「心
 ・技・体」で最高の力を発揮します。

・信仰心を持っていて積極的に社会参加している人は病気にな
 りにくいのです。信仰心・宗教心の座が脳にあります。ある
 のに「ない」と言ってもはじまりません。

・脳研究・脳治療は医療機器、画像診断(診る・測る・治す)
 の発達によって飛躍的に進歩しました。

・レントゲン・X線・CT・MRI・fMRI・PET・fNIRSがそれぞ
 れ改良に改良を重ね医療全体の発展に寄与しています。3テ
 スラから5テスラ、今では12テスラまであります。ただた
 だ驚きです。

・血流測定は血流変化を見ます。神経活動は脳磁計・脳波計で
 測定します。光が一番生体に入っていける閾値は800ナノ
 です。

・水は生体の窓です。静脈と動脈では光吸収率が違います。水
 とヘモクロビンを追えばわかります。
川口・南町保育所訪問@ [2013年04月09日(Tue)]
4月8日月曜日、川口・南町保育所を訪問した。内容において
も、運営においても素晴らしい実績を挙げている。

9:00登園完了、保育開始であった。前日と打って変わって快晴、
入園3日目、先生方は赤ちゃんを連れて外に出た。まだ慣れな
い。土・日も入っている。当然落ち着かない。難しい。どうす
るのだろうか。

園長先生はさっと子どもを抱いた。小脇に抱え次の子にも手を
添えた。密着指導・接触指導であった。
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若手の先生もすぐ抱っこした。子どもは安心した。落ち着いた。
園長先生も先生もすぐにおんぶをする。子どもは「おんぶ」が
大好き、“抱っこひも”では落ち着かないと言う。
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先に出た子どもたちを追って、園長先生は遊具に向かった。小
脇には子どもが抱えられていた。他の先生も子どもを抱いてい
た。
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もう一人の先生がきた。左手に赤ちゃんを抱え、右手でもう一
人の子どもの手を握り、背中に赤ちゃんがおんぶされていた。
3人が3人先生にぴったりとくっついていた。大泣きをしてい
た赤ちゃんもいつの間にか泣きやんでいた。昔懐かしい“お母さ
んの姿”であった。
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1歳児クラスが出てきた。外遊び用の靴入れがあった。自分の
靴を自分の場所に入れられるであろうか。
子育てはDNAの発現である。DNAが一番嫌うのは、DNAの乱れ、
DNAの混乱、ニューロンの混線である。指導の混乱・混線は避
けなければならない。脳の秩序を乱してはいけない。整理整頓
は大事である。
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外に出ると三輪車遊びを始めた。なかなか難しい。進まない。
先生が押してやる。勢いがつく。自分で回す。上手なものだ。
1年たつとこんなに成長するのであろうか。驚きであった。
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“おんぶ”ですが、その威力は既に証明されているのです。

戦後米軍は戦後処理のため、大々的な社会調査をしました。
その中の一つに「あれだけ大量の爆撃をした。にもかかわらず
精神障害がほとんど出なかった。何故か?」があった。

結論は「“おんぶ”という背負い方にある。お母さんに背負われ
、ぴったりくっついて育てられてきた。その安定感が子どもの
安定感を育んできた。」と言うことであった。危機的な状況の
中で安定感を保つ、米軍や心理学者にとって驚異的な結果であ
った。

乳幼児を不安定にしてはいけない。前にぶら下げる方法は勧め
られない。お勧めは南町保育所の“おんぶ”保育である。若いお
母さん方、家でも外でもいっぱい“おんぶ”してあげて下さい。
必ず安定した良い子になります。

くっついて育ってきた。
川口・南町保育所訪問A [2013年04月09日(Tue)]
赤ちゃんクラスと1歳児クラスが入り混じって遊ぶ。砂遊び、
ボール遊び、三輪車、泣く子もいれば、取り合いをする子も
いる。トラブルも起こる。先生が対応する。一つ一つが大事
な保育活動である。

赤ちゃんクラスはカートに乗るのが好きらしい。自分も、自
分もとせがんでくる。カートはいつも満員になるようだ。
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ボールを追うのは男の子、動くのが好きなのだ。コロコロと
ボールを転がしてやった。子どもはボールを追った。拾って
きた。方向を変えて、またボールを転がしてやった。子ども
は追った。3回も4回もやった。さすがに子どもは疲れた。

後ろから声があった。「先生撮るよ!」パチリ いい写真が
撮れた。
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横を見ると3輪車に乗っている子がいた。なかなか進まない。
何回もやって少し動き出した。子どもは真剣である。挑戦意
欲に満ちている。
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遊びに貢献する遊具、滑り台、かくれんぼ、ジャングルジム、
なんでもできる。良くできている。活かしきっている。
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初めての滑り台、しり込みする女の子。おいでおいでと声を
かける園長先生。何とも優しい呼びかけである。
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振り返ると泣きべそをかいた男の子がいた。鼻水が垂れてい
いた。すぐにテッシュを出してチンとふいた。素早い動きで
あった。見事であった。
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9:00〜10:00 1時間、大人にとってはたったの1時間であ
る。しかし子どもにとっては濃密な1時間である。

子どもの1年は大人の10年に当たる。1時間は10時間に
あたるのだ。幼児教育は重要、最重要だ。先生方に黙して敬
礼した。本当にありがとう。
脳でわかっていることと私の願いH [2013年04月09日(Tue)]
新年度が始まりました。準備作業は済んだでしょうか。新職員
との出会い、学年・担任決定、教室配置、校務分掌、教務主因
・生徒指導主任・研究主任の決定、すぐに各推進委員会、学年
会・・・、

やっと学級の仕事に入る。名簿作成、ハンコ押し、荷物の移動、
学級便り、家庭訪問のお願い、年間暦作り、学習計画と単元一
覧表、4月5月行事計画、山ほどの仕事があったはずです。こ
の忙しさは、学校外の人にわかってもらえないようです。入学
式・始業式は待ったなしです。

脳でわかっていること、脳の知見を活かすコツ、私の願いなど
を発信します。参考にして下さい。

・人間としてのいのちの根が深くなるようにー「相田みつお」
 の言葉です。山下紘一校長先生の講演で紹介されました。 

・赤色と橙色の区別を覚えれば、青と水色の区別はわかります。
 感性が研ぎ澄ますまされると微妙な違いを見分けることがで
 きるのです。

・理解の仕方を覚えれば、異なる物事間の「法則性」や「共通
 性」を見つけ出し、より早くより正確に理解するようになり
 ます。「理解の仕方」が「学習の転移」を起こすからです。

・脳は使えば使うほど性能が向上する。そういうメカニズムを
 持っています。授業は、濃密な内容でリズム・スピード感が
 あることが大事です。間延びはいけません。

・成績の向上には、まず一つの得意科目を作ることです。「で
 きた・わかった・楽しかった」の快感経験を積み重ねること
 です。点数を取ることです。一教科に集中すれば必ず成功し
 ます。散漫が一番ダメです。一旦成功すれば他の教科に転移
 ・伝染・波及します。

・知識記憶より経験記憶が強いのです。ああ、あのことだ。あ
 の時覚えた内容だ!と思い出すのです。映像に映し出し、イ
 メージ化するのです。ストーリーのように一コマ一コマを繋
 げていくのです。できるだけ多くを連合させ、協同させ、精
 緻化させます。脳の原理は多重多層、ネットワークで働きま
 す。

・語呂合わせも効果的です。音声のリズムと内容の想像、体験
 と記憶の連結です。音の記憶は目の記憶をよみがえらせます。
 映像は焼きつきますが、音は古い脳に食い込みます。目の映
 像は扁桃体に、耳からの音声は脳内を駆け巡ります。想像を
 生みます。

・すれ違いざまの「一言」、特に「悪口」はききます。耳の記
 憶は、目の記憶より強いのです。

・五感を最大限活用し、上手に子育てをして下さい。知識は熱
 に乗って伝わります。いくら博識でも情熱のない教師のもと
 では子どもは育ちません。魂のこもった言葉が、人の心を動
 かすのです。

・方法記憶は原初的かつ本能的ですが記憶のベースです。その
 上に知識記憶、更に経験記憶が乗っかっていきます。

・大脳基底核を大脳扁縁系が取り囲んでいます。その外を大脳
 新皮質が覆っているのです。イメージは大脳基底核です。基
 底部です。記憶の基礎・学習の基盤になります。だから大事
 なのです。小さいころから大脳新皮質を重視した記憶指導は
 いけません。体験・イメージです。

・爬虫類は脳幹と大脳基底核だけです。呼吸・循環、威嚇や攻
 撃、なわばりや逃走など反射的な本能行動だけです。種に対
 する愛情はありません。自分の子どもでも食べてしまいます。

・爬虫類の脳は反射的に敵味方を識別し、仲間はずれを作り出
 します。完全に本能のみの世界です。

・人間には自分より弱い者や自分に不快感を与える者を排除し
 攻撃しようとする爬虫類的な本能もあります。上層の脳が発
 達しない限り、脳にそのような構造が埋め込まれているので
 すからいじめはなくなりません。新皮質の抑制が効かない限
 り、争いは絶えません。

・安心・安全・みんな仲良しの学級ではいじめは発生しません。
 上手くいっている学級は脳に順行した実践をしています。間
 違いなくそうです。生徒指導も脳科学を踏まえるべきです。

・莫大な予算と人材とエネルギーを費やしながら「いじめ」も
 「体罰」も「不登校」も減りません。文科省ももう気づいて
 もいいはずです。

・学校カウンセラーも真剣ですが効果はどうでしょうか。
 「費用対効果」の面からを精査して欲しいです。
 
・3つの脳(R複合体・辺縁系・大脳皮質)の相対的な関係は、
 精神の発育過程でうけた時代の風潮によって決定づけられま
 す。

・大脳による本能の正しい抑制こそが教育の目的です。脳を鍛
 える、その目的は意志の力を育てることが根本です。我慢力
 ・コントロール力・人間関係能力を育てることです。勉強は
 その次です。しっかりした人間を育てること。人格形成です。
 勉強は次の問題です。

・前頭葉からでた抑制性の刺激が脳幹や辺縁系に作用し激昂を
 防ぎます。

・年とって前頭葉の抑制が効かなくなると怒りやすくなったり
 涙もろくなったりします。老人施設での最大課題はそこにあ
 ります。

・哺乳類も最初は扁縁系構造で占められ、快・不快、怒り・恐
 怖などが行動の源泉です。種の保存の必要から、本能的行動
 を抑制する大脳新皮質が発達してきたのです。その頂点に位
 置するのがヒトです。進化の最先端にいます。更に発達途上
 にあります。

・大脳辺縁系は海馬(学習と記憶に関係)・扁桃体(情動)・
 辺縁連合野・視床(レモン色)・視床下部からなる。海馬か
 ら弓型の神経の束(脳弓)が伸び、その先にぽちっと乳頭体
 が付いている。

・4・5歳以前と以後では記憶のメカニズムに大きな違いがあ
 る。4・5歳以前の記憶は断片的でほとんど思い出せない。

・感情を伴った学習と記憶は扁桃体が一手に引き受け、一度記
 録されると新皮質によって押さえ込むことは出来ても二度と
 消すことは出来ない。良いことも悪いことも・・・
文科省「脳科学と教育」研究と私の願い [2013年04月07日(Sun)]
ブログ検索をしていたら次のような記事がでてきました。一般
公開の記事なので転載してみます。専門家の見解なので参考に
なると思います。何かの役に立てて下さい。

2003年7月に文部科学省が「脳科学と教育」研究の推進方
策について(概要) ―「脳科学と教育」研究に関する検討
会―が行われた。

はじめに
〜「脳科学と教育」研究の目的と背景〜
近年、人を対象とした脳機能の非侵襲計測*が可能となり、
また、分子生物学、医学、行動学、心理学などの進展と相
まった脳に関する研究が進展してきたことから、これらと
人の教育に係る研究とを架橋・融合することによって、人
が本来有する能力の健やかな発達・成長や維持を目指すこ
と及びその障害を取り除くこと、即ち人類の安寧とより良
き生存を目指す「脳科学と教育」研究に着手することが可
能となった。

経済協力開発機構教育研究革新センター(OECD/CERI)
では、平成11年に「学習科学と脳研究」に関する取組を専
門家による自由な議論の形で開始し、平成14年4月からは
第T期として幅広い分野の専門家の研究ネットワークによ
る調査検討を行っている。またアメリカは、この分野に高
い優先度をもって取り組み、国際的に先行している。
科学文部省のホームページより一部引用、紹介
詳しくは、科学文部省、脳科学と教育をご参照下さい。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/gijy
utu/003/index.htm#toushin

私は、6月4日(月)埼玉県の芝中央小学校に脳科学と教育を
実施している現状を見学に伺った。元東本郷小学校の校長
先生でもあり、現芝中央小学校の桑原清四郎先生の計らい
で実現したものである。
私は、今後、脳科学、生命科学の見地からこれらの埼玉県
内で実施されている。脳科学と教育について、支援もして
いるし、機会があれば指導に関わりたいと願っている。

積極的に教育をヒトの脳科学から取り組み、実績も上げて
いるようである。詳しい内容は、桑原清四郎氏のブログ
「脳科学ブログ」、https://blog.canpan.info/brains/
ご覧頂くと重要性が理解できるはずである。

子供達の脳に異変が起こっている現状を多くの方々にご理
解頂けたら幸いです。私は特に、子供達の前頭葉の発達不
足をブログや各地の講演会で提唱している。

ヒトの脳の前頭葉は、五感からの情報を判断、決定など脳
の司令塔的役割を担っている。ヒトが人らしい行動ができ
るのも前頭葉の働きである。また、この前頭葉は「我慢中
枢」があり、褒められて、我慢を覚えることで、鍛えられ
活性化するのである。

前頭葉には、脳の疲れをコントロールしている脳部がある。
この脳部を「前頭眼窩野」という。脳部が脳が疲れると活
発に働く脳部である。この脳部は25歳頃から衰え始めるの
だが、現在の子供達は子供の頃から衰え始めているのだ。
その主な原因はヒトとヒトとのコミュニケーション能力に
関係しているのだ。

この前頭眼窩野は、ヒトの顔を合わせ、顔の表情や仕草を
読み取ることで鍛錬されるのである。ところが、現在は、
友達同士の会話や親子の会話も携帯電話のメールやインタ
ーネットなど画面を眺める時間も長く、視覚優先の感覚に
陥ると、この前頭葉が極端に低下するのである。

この前頭葉は、ヒトの「理性」に関わっており、興奮した
脳を抑制、宥める働きをしている。ところが、この前頭葉
が低下すると、わがままに成り、我慢できず、自分の思い
通りにならないと、イライラしたり、時には暴力的にも繋
がるのである。

つまり、興奮した脳を抑制、自己コントロール出来ない人
達が多いのも、この前頭葉の低下、正常化に繋がらないの
である。また、若い頃からすぐに疲れやすい体質も、この
前頭葉の低下に関わっているのである。電車などで床に座
り込んでいる子供達や若者達は体力の低下ではなく、脳の
低下の表れなのである。

三半規管「平衡感覚」の衰え、自律神経の働き低下、この
自律神経は暑い夏に汗を流し、寒い冬に身体を振るわせる
ことで自律神経が発達し、視床下部という脳部が鍛錬され
るのである。

最近では、室内も一年中快適であり、自律神経を鍛錬する
機会も希薄である。これらの体験不足も視床下部などの脳
を低下させ、やる気の低下などの原因にもなっているので
ある。これらは「脳幹」という、生命維持に関わっている
脳部が衰えている証拠なのだ。

また、子供達の遊びの内容が手や指先の微妙な動きを使わ
ず、ボタンを押すという行為、ゲーム感覚的な遊びが中心
である。これらの遊びや学び環境が前頭葉の低下、五感の
偏り現象などによって、感覚や感性なども子供の頃から鍛
錬されず、益々衰える傾向にあるのです。

現に、私達は風鈴や鳴き虫、野鳥の鳴き声を左脳の「聴覚
野」で音として感じるので、心地よい、気持ちよいとか「
感性」の感覚が生まれるが、感覚の欧米化によって、これ
らの音刺激を現在の多くの子供達や若者達が右脳の「感覚
野」で感じている(認知)しているので、やかましいなどの
雑音として感じている。

この認知こそ、脳の欧米化であり、学力低下や「やる気」
の低下にも繋がっているのである。風鈴などをやかましい、
うるさい、時には意味不明の「ふざい」と感性の乏しい表
現をする子供達や若者達が実に多いのである。

これらを理解し、教育現場で脳科学を取り入れることで、
一部でも改善出来ればと願っている。教育現場では、埼玉
県内を中心に、私のような想いの教育指導者が増えている
のである。これらの現状を多くの方々に知って頂きたいと
想い、私のブログで取り組みを紹介し、全国的に広がって
呉れたらと願っている。

今後も私は、埼玉県内の小学校の校長先生と取り組と支援、
指導も含めバックアップをして行きたいと考えている。
これらを実施することで、教育改革に繋がればと強く願っ
ている。
五感教育研究所、主席研究員
               荒 木 行 彦
追記 
残念なことに、私が定年退職になり荒木先生との共同研究
ができなくなってしまいました。

 文部科学省の脳科学関連の研究会報告(既出)では、
@「脳科学と教育」の研究スキームは新しい研究領域なの
 で、脳科学者と教育現場とのコラボレーションがあって
 始めて成り立つ。
A「脳科学者から仮説にもとずく提言、現場からは問題の
 提起、それに対する脳科学者からの回答がなされる」と
 いう「やりとり」がされて、初めて新しいものが作られ
 ていく。
  と言われていました。
  
 科学技術庁や医学系から出てきた先生と旧文部省系から
 出てきた先生との間に深い溝がありました。世界に向け
 て論文を発表する自然科学の研究者と国内にしか目が向
 かない教育系の研究者の違いのようでした。

 研究者は研究をする。教育者は研究を活かす。それ以外
 方法はありません。まずやるべきは、推進の体制を作り
 一歩踏み出すべきでした。旧国立大学教育学部に脳科学
 の研究者を配置することでした。理化学研究所などには
 若手研究者がいっぱいいます。計画的に講師・助教授に
 招請すべきでした。

 世界は脳科学で動いているのに、日本の教育界は目を閉
 じていました。10年間も無為に過ごしてしまいました。
 研究の分野からだと20年もです。若手科学者を活かせ
 ない日本、残念でたまりません。今からでもはじめても
 らいたいです。
 
 評論家立花隆の絶望がわかります。そういえば茂木健一
 郎先生も「もう日本を相手にしない」といっていました。
 
 世界が見える「知の巨人」を絶望に陥らせる今の日本は
 一体どうなっているのでしょうか。
精密工業の先端技術者 渡辺氏 [2013年04月06日(Sat)]
超精密機械工場のコニー精機を訪問した。小さな工場であった。
こんな工場で超精密工業部品が作られているのだ。一歩足を踏
み入れるとあっと驚いた。整然と工具が並べられている。
IMG_1748-1.JPG

測定器具は測定器具で、壁面に順番良く掲げてあった。
IMG_1750-2.JPG

穴あけ用のドリルも用途ごとに、大きさの順に立てられていた。
工場内は整然と整えられていた。超精密工業は超精密な感覚・
五感・頭脳に支えられているのだ。混乱や混線を最も嫌うのだ。
IMG_1754-3.JPG

旋盤があった。工作機械の中の一番手であるという。旋盤なし
に機械工業は成り立たない。必須の機械である。
IMG_1755-4.JPG

フライス盤である。平面を削る。
IMG_1756-5.JPG

顕微鏡をのぞく渡辺氏、目で見て工作できるような代物ではな
い。100分の1ミリ、1000分の一ミリのしごとである。
不良品は出せない。誰ももできないものを作る。それが50年
も磨き続けた技術、職人としての誇りである。
最後は「ピンゲージ」で確認、これも最高級スイス製測定ゲー
ジだという。
IMG_1758-6.JPG
超精密技術者渡辺幸ニ雄氏、山形から東京にきて50年、一途
に愚直に技術を追い続けてきた。技術は一朝一夕にはできない。

間違ってはいけない。日本の技術は、トヨタや日産、松下やソ
ニー本社だけで生みだしているわけではない。中小・零細の職
人、その磨き抜かれた技術によるのである。ホンダエンジンの
心臓部だって同じである。世に隠れた技術者の力によるのです。

マネーゲームに踊る人々。目先の・自分の利益を追う人々。彼
らの高収入。技術者の低収入。嗚呼、虚構の国家!一体どうし
たらいいのだろうか。あまりにも切ない。
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