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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


脳でわかっていることと私の願いF [2013年03月29日(Fri)]
脳でわかっていることと私の願いF」をお伝えします。
ご活用ください。

・「脳科学と教育」の研究スキームは新しい研究領域なので、
 脳科学者と教育現場とのコラボレーションがあって始めて成
 り立つ。

・「脳科学者から仮説にもとずく提言、現場からは問題の提起、
 それに対する脳科学者からの回答がなされる」という「やり
 とり」がされて、初めて新しいものが作られていく。

・子どもたちは古典を外国語として理解していることが分かっ
 てきている。

・最近世間を騒がせている少年の重大事件は、ことごとく高機
 能広汎性発達障害が関わっている。

・13歳までは再犯が少なく、改善が多い。15歳あたりになると
 改善したのは早期診断を受けた人に限られていく。

・虐待を犯す親には、うつ病が多い。ついで広凡性発達障害が
 多い。親子のアスペルガー問題という。親子の平行治療で8
 割が改善した。

・0歳で危険性のある子は結構いるが、大多数は1歳とか2歳に
 なるにつれ消えていく。

・自閉症については遺伝的な関与は否定できない。ツインスタ
 デーで、一番低いデータで80%、一番高いデータで90数
 %を示している。

・親の関わり方が下手になってきている。かかわりが難しい子
 だから余計に増幅される。

・80年代後半になってから自閉症児は増加してきた。88年
 くらいから塾と学校のダブルスクール、コンビニの広がり
 など、教育や食のアウトソーシングが広がってきた。

・最近はカルシウム不足が問題だが、食生活の乱れがもっと問
 題だ。親が朝食を抜き子どもにも食べさせない。子どもの生
 活リズムを狂わせている。発育期の食生活は重要だ。

・アスペルガー障害の攻撃性は海馬のドーバミン神経活動の亢
 進と関係しているが、セロトニン神経の機能低下による二次
 的変化らしい。セロトニン神経の障害が大きいほど、ドーバ
 ミン神経の機能が亢進しているという傾向が見られる。

・ドーバミン神経の亢進はセロトニン神経の二次的機能であろ
 うと考えている。

・ドーバミン神経の機能亢進は攻撃性や他の症状との関連が指
 摘されるかもしれないが、優れた記憶力など能力に影響して
 いる可能性もある。

・学校教育も大事だが、それ以上に親の教育をどうするかとい
 うことが非常に重要だ。国の少子化対策として、ただ子ども
 を増やしただけではダメで、子どもの豊かな心を育てるため
 にはどうしたらよいかを考えなくてはならない。

・「情動と教育」でいうと、一番良いサンプルは被虐待児であ
 る。彼らの70%が学習障害であり、ベッドの回りは散乱し
 ている。前頭前野障害そのものなので、子ども達のコントロ
 ールの悪さ、計画性のなさ、予測つかなさなど、教育とのつ
 ながりを見る一番いいサンプルである。

・親の虐待経験が6割、うつ病も多い。発達障害も多い。

・暴力の問題は新しいウイルス、暴力は連鎖するし、虐待も連
 鎖する。DVを目撃した子は高い確率で性被害を受けるし、成
 人でDVの被害者となる。

・PETは18歳以下では用いないのが良い。MRIの磁場はかなり
 強く、血液の流れに影響を与えていると思う。

・「脳科学と教育」「脳科学と社会」「脳科学と安心・安全」
 「脳科学と社会規範」「脳科学と芸術」のほか、「脳神経倫
 理研究」など多方面にわたる研究チームを立ち上げつつある。

・環境変化が脳や心身に与える影響を計測してデータベースを
 整備する必要がある。特にSocial ablity:「他者とともによ
 り良く生きる力」についての研究が重要である。その中身は
 「心の理論」、協調性、抑制力、生活リズム、学ぶ意欲、言
 語発達等に分類し、実証基調で調べていく必要がある。

・縦断研究、横断研究、コホート研究、個別研究室を連携させ
 た研究を進めていく。

・脳がコンピュータよりも優れているのは、莫大な数の神経回
 路が同時に分担作業をする「並列分散処理」を行っているか
 らである。われわれに意識にあがるのは最後の逐次処理の段
 階のみである。しかし、意識していない部分も計測すること
 はできる。今後情動を研究する上でも極めて重要である。

・脳科学が触媒になって、新たな科学技術や産業の創生、人文
 科学や社会科学との架橋・融合、現場との連携などができる。

・普通児を知ることが難しい。学校が子どもを独占しており、
 いろいろな人が子どもに触れることができない状況にある。
 これを変えなくてはならない。
桜の花と木の芽生え [2013年03月29日(Fri)]
朝のラジオ体操に参加した後、近隣の桜の花と木の芽生えを
写しました。

原町小学校のしだれ桜、時計は6:10を指していた。 
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荒川土手を歩いた。大きく広がった満開の桜。明日は散るか?
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農家の屋敷から見えた桜とみかん
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梅の花もきれいに咲いていた。
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何という名前だろうか。
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もう少しで目が出る・葉が出る。
脳科学者・ダマシオ博士は“脳は木の如し”といった。
脳幹は脳の幹である。
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第14回自然科学機構シンポジウム開催A [2013年03月25日(Mon)]
第14回シンポジウムのテーマは「分子が拓くグリーン未来」
であった。自然科学機構は日本の自然科科学研究をリードして
いる。立花隆は「知の巨人」と言われている評論家、根岸博士
はノーベル化学賞の受賞者である。 

10:00 開会 佐藤勝彦(自然科学機構長)
10:05 趣旨説明 大峯巖(分子科学研究所長)
    講演
10:20 人工光合成の現状と展望 福住俊一(阪大) 
11:10 植物のデザインに学ぶ人工光合成 正岡重行 (分子研)
11:40 規則性ナノ空間で拓く未来材料 植村卓史 (京大)
13:30 有機薄膜太陽電池の現状と将来 平本昌宏 (分子研)
14:00 ハーバー・ボッシュ法を超えるアンモニア合成法は誕
    生するのか? 西林仁昭(東大)
14:30 グリーンイノベーションと革新電池とのつながり 
                射場英紀(トヨタ自動車)
15:30 グリーン化学合成研究の最先端 魚住泰広(分子研)
16:00  Keynote Lecture「夢をもち続けよう」ーd-Block
    の遷移金属触媒が21世紀を救う
            ー根岸英一(米国バデュー大学)
17:00 特別対談 根岸英一・立花隆
17:30 閉会
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シンポジウムの話題は
1 太陽エネルギー変換(太陽の恵みを利用する太陽電池、人
  工光合成)
2 エネルギー(物質)貯蔵(運搬)
3 金属原子による物質の変換(自在な化学反応)
  金属と有機物質を組み合わせる。
4 グリーン化学反応
5 根岸英一先生と立花隆先生の対談
であった。対談は盛り上がり終了時刻17:35を過ぎても終わら
ず途中で切り上げとなった。 
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自然がおこなっているエネルギー物質変換は分子系がおこな
っている。
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太陽エネルギーをグリーンに利用するには、
@太陽エネルギーを直接電気に変換する太陽電池
A太陽光を用えた化学物質変換する人工光合成
がある。
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化学物質の形でエネルギーを蓄えるには、
@液体として蓄える。エタノールや過酸化水素水など
A水素ガスなどとして蓄える。
B気体分子をナノの分子貯蔵庫群や分子個体の中に蓄える。
などがある。これら化学物質から如何にして電気を取り出す
か?
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2つ目のテーマは、“グリーンで自在な化学反応” 圧倒的な
「d-ブロック」金属原子の力を活用し、自在で確実な化学合
成を生み出すと言う。
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ノーベル化学賞受賞の根岸英一先生は「地球温暖化の元凶と
されている二酸化炭素と水を科学的かつ実用的にリサイクル
して活用することが必要であり、これを経済的かつ安全に達
成することこそ、今日の化学者に課せられた今世紀最大の課
題の一つである」更に「これからのグリーンな有機合成法開
発の鍵は、これまでと同様でTCを除いた23のd-Blockの遷
移金属を高度に触媒的に用い得た、「高収益」「高能率」
「高選択的」「経済的」かつ「高安全性」な有機合成法をよ
り多く発見することであり、それが将来を拓くと強く感じて
いる」という。
第14回自然科学機構シンポジウム開催@ [2013年03月25日(Mon)]
3月20日 東京・竹橋 一ツ橋講堂において、第14回自然科学機構シンポジウムが開催された。10:00 開会まで時間があったので、皇居の桜を観た。
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第14回自然科学機構シンポジウム開催B [2013年03月25日(Mon)]
第14回自然科学機構シンポジウム開催B

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浦和高校の学校力・関根校長のリーダーシップ [2013年03月17日(Sun)]
浦和高校の学校力・関根校長のリーダーシップについて、起き
た事実から考えてみたい。東京大学の合格発表があった。埼玉
県立浦和高等学校は合格者46名、全国10位、公立高校では全
国一位であった。国公立大現役合格は+6の116名であった。
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 関根校長が着任したのは4年前、2009年3月31日に新聞
で公表された。弱冠55歳、エースの登板であった。県は関根
校長に命運をかけた。
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そして4年、浦和高校は躍進を続けた。
東大合格者数を29人→30名→40名→46名となった。
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教育界は注目した。しかし、関根校長の真のねらいは東大合
格者数ではなかった。真のリーダーの育成であった。世界で
活躍できる人間、世界に飛躍できる青年をどう育てるかであ
った。
 松本京大総長(中央)と意気投合した。「大学へ入ってか
ら伸びるには、やはり基礎基本のトレーニングが欠かせない
」「首都圏有力進学校校長と京都大学総長による座談会」を
生み出した。今回で早くも3回目を迎えた。右端が関根校長
 京大合格が7人→4名→7名→10名となった。本年度の
現役は東大21名、京大8名、国公立116名であった。 
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年々上昇を続ける学校はない。普通は上がったり落ちたりす
る。40校の中に1校もない。希有の事なのである。実力の
ある学年集団は上げ、実力のない学年集団は下げる。校長の
異動もある。校長の実力もある。実力・人望ある校長は良く
し、ない校長は悪くする。知・徳・体、加えて聖(熱愛・献
身・奉仕)のある校長が良い仕事をする。
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関根校長は並みの校長ではなかった。名門浦和高校の校長で
ありながら、川口は川口、駅からバスで25分、場末の小学校
・東本郷小学校に講師陣の一人として入って下さったのであ
る。研究テーマは「脳科学の知見を活かした“心の教育”」で
あった。
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担当は算数、高校の数学の先生が小学校の算数の指導をする。
普通では考えられないことであった。丁寧に丁寧に論理の筋
道を解き明かしてくれた。学ぶ先生方も喜んだ。この時学ん
だKさんは6年後東大文Uに現役で合格した。
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浦和高校定時制卒業式に参列 [2013年03月16日(Sat)]
3月14日 浦和高校定時制卒業証書授与式に参列した。関根
校長先生にとって4年間、小池教頭にとって3年間、松中教頭に
とって1年間職員とともに精魂込めて育てた卒業生であった。
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卒業証書授与、関根郁夫校長先生から一人づつ卒業証書が手渡
された。家子君から渡邊君まで21名、私も卒業生一人一人にエ
ールを送り続けた。本当に良く頑張りました。
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関根校長先生の陣頭指揮を一度は拝見し、心からのエールを贈
りたいと思ってきた。それが実現した。嬉しかった。
出会いは平成5年、教頭時代も校長時代も県教委時代も現浦高
時代もお世話になった。今回参列のきっかけは「脳科学と教育」
の講演であった。講演の準備で訪問した。給食を一緒に食べた。
配膳員さんとも親しくなった。先生方とも親しくなった。
講演当日、生徒たちはしっかりい聞いてくれた。講演は1回であ
ったが、私にとって忘れられない生徒たちであった。
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県教委表彰、定時制通信制振興会表彰、スポーツ大会表彰、学内
表彰、次々と表彰があった。皆勤賞表彰もあった。素晴らしいこ
とであった。
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校長式辞、圧巻であった。言葉もない。関根校長の全てを注ぎ尽
くした卒業生へのメッセージであった。全文をNO2で掲載する。
それ以外伝える術がない。
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式が終わった。記念写真である。合間にパチリと一枚撮らせても
らった。この後保護者もはいって全員の記念写真撮影があった。
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素晴らしい卒業式であった。心がこもった卒業式であった。感謝
の溢れた卒業式であった。32名の入学、21名の卒業、何と65
%の卒業であった。満願成就65%、素晴らしい成果である。卒
業式は始めから終わりまで見事な出来栄えであった。

関根校長先生・小池前教頭先生・松中現教頭先生、そして、先生
方・保健の先生、給食室の皆さんの総決算であった。見事としか
言いようがなかった。

粛々とすすんだ卒業証書授与、心に沁みいる校長の「おめでとう!
」の声、その声の中に校長先生の思いが全て込められていた。
これだけでも十分だった。つけて加えて校長式辞は圧巻だった。
先生の声・抑揚・表情、三位一体になって先生のメッセージはみ
んなの心に沁み入った。教頭先生のお祝い、三井田先生の励まし
、在校生の言葉も卒業生の言葉も素晴らしいものでした。岡村様
の言葉も真に迫ったものでした。親の感謝が溢れていました。
 退場の時、成田君がピースで応えてくれました。嬉しかった。
成田君は私の「脳科学と教育」講演に最も鋭く反応した生徒の一
人であった。一人で何枚も賞状を受けていた。

 心のこもった卒業式、全てが有り難かった。私も定時制出身、
心に沁みた。「先生方ありがとう」とつぶやいた。悲願は全員
卒業!100%の満願成就である。
浦和高校定時制卒業式 式辞 [2013年03月15日(Fri)]
浦和高校定時制卒業証書授与式関根郁夫校長先生の式辞をお伝
えします。

二十一名の卒業生の皆さん、卒業、おめでとう。
 浦高の四年間には様々な苦難があったことでしょう。苦難を
乗り越えて卒業に辿り着いた皆さんの頑張りに、心から敬意を
表しますとともに、最後まで頑張り抜いてくれことに感謝しま
す。ありがとう。
 保護者の皆様、ご子息の浦和高校ご卒業、おめでとうござい
ます。ご子息の栄えあるご卒業を心からお喜び申し上げます。
皆様のご協力により、二十一名の生徒たちは浦高生活を無事に
乗り切ることができました。お世話になりました。ありがとう
ございました。
 本日ご臨席いただきました前教頭小池真也先生をはじめ、ご
参列の皆様、ありがとうございます。皆様のおかげをもちまし
て、浦和高校は、第六十五回卒業証書授与式をむかえることが
できました。心より感謝申し上げます。

 浦和高校を卒業すると、すでに二十歳になっている人もいま
すが、全員が二十歳になります。二十歳になると法律上では大
人です。そこで、昔話「桃太郎」を材料にしてどんな大人にな
るといいかについて考え、その中から皆さんへのはなむけの言
葉を贈りたいと思います。

 皆さんが知っている「桃太郎」は、おおよそこんな話ではな
いでしょうか。昔々、あるところに、おじいさんとおばあさん
が住んでいて、おばあさんが川でせんたくをしていると、ドン
ブラコ、ドンブラコと、大きな桃が流れてきた。その桃を拾っ
て帰ったおばあさんが、おじいさんと桃を切ってみると、中か
ら元気のいい男の赤ちゃん。子どものいなかったおじいさんと
おばあさんは大喜びで、男の子を桃太郎と名付けて育てた。桃
太郎はスクスク育って、強い男の子になる。
 ある日、桃太郎は鬼退治に行くと言いだし、おばあさんにき
び団子を作ってもらって、鬼ヶ島へ出かけた。途中で出会った
イヌは鬼退治のお供をするというので、きび団子をあげ、次に
出会ったサルやキジも鬼退治のお供をするというので、きび団
子をあげ、仲間になった。
 鬼ヶ島では、鬼たちは酒盛りの真っ最中。そこへ桃太郎たち
は攻め込み、イヌはかみつき、サルはひっかき、キジはくちば
しで鬼の目をつつき、桃太郎も刀をふり回して大あばれ。奮闘
した桃太郎たちは何とか鬼を退治して、おじいさんやおばあさ
んの住む村に帰っていった。
という話です。

 桃太郎はなぜ鬼退治に行こうと考えたのでしょうか。
桃太郎はドンブラコと川を流れてきた孤児でしたから、育てて
もらった恩を強く感じていました。しかし、おじいさんとおば
あさんは子育ての見返りを求める人ではありませんでした。で
すから、桃太郎は育てていただいた恩を、村の人々に鬼退治と
いう形でお返ししようとしたのでしょう。
 人は皆、一人で生まれ、縁あって親子となり、育ててもらい
ます。沢山のことをしてもらっています。ですから、今度はし
てあげる番です。いただいたものは誰かに返さないと、生き物
の世界は回っていきません。自分のことだけで精一杯の大人に
なってはいけないのです。ということで、最初のはなむけの言
葉を「自分のことだけで精一杯の大人になるな。自分の後から
くる誰かに何かをしてあげよう」としたいと思います。
 桃太郎はイヌ、サル、キジのリーダーとなって鬼を退治した
のですが、桃太郎はいつリーダーになったのでしょうか。それ
は、イヌ、サル、キジがお供、つまりフォロアーになったとき
でしょう。ここで大事なのは、ついていこうとするフォロアー
がいなければ、リーダーは生まれないということです。つまり、
フォロアーたちがリーダーを作るのです。
 イヌ、サル、キジが桃太郎のフォロアーになった理由は、桃
太郎の鬼退治という志がすばらしいと思ったことや、自分たち
の能力を活かしてくれると思ったこと、桃太郎に太陽のような
「パワー」があると思ったこと、桃太郎が信頼できる人である
と思ったことなどでしょう。しかし、桃太郎が始めからそうし
たリーダーであったかというと、違うのではないかと思います。
フォロアーであるイヌ、サル、キジが桃太郎の志はすばらしい
と思ったから桃太郎の志は強くなったのですし、皆が桃太郎に
太陽のような「パワー」があると思ったから桃太郎のパワーが
増していったのです。リーダーは、フォロアーたちが期待する
ように成長していくのです。
 ということは、フォロアーたちが何をすばらしいと思うかが
大事だということです。フォロアー自身が何が大切でどうした
らいいかを考えなければ、リーダーに何を期待すべきかわかり
ません。リーダー任せでは、すばらしいリーダーになってもら
えません。

 そこで、第二のはなむけの言葉を「リーダーを育てるくらい
の気概をもて。リーダーを育てられるよう、よく学べ、よく考
えよう」とします。
 しかし、よく学べ、よく考えよ、といわれても、何を学んだ
らよいか、何を考えたらよいか、よくわからないという人もい
るでしょう。
 そもそも自分は何をしたいのかさえ、はっきりしないという
人もいるでしょう。心から大切に思える人がいない、愛せる人
がいない、という人もいるかもしれません。
 ここで、少し脱線して、心から愛せる人がいないという人の
ために一言アドバイスしましょう。自分の心の主人公は、自分
自身です。心からこの人を大切にしよう、一生愛し続けようと
決心し、実行することです。自分の心は自分で動かすもので、
他人に動かしてもらうものではありません。自分は人を愛せる
だろうか、愛せないだろうかなどと考えるのは、愛することを
他人事にしています。愛し続けるんだと自分で決めることです。
自分の機嫌を自分で直すことができるくらいでないと、本物の
大人とは言えません。
 脱線しました。何を学んだらよいか、何を考えたらよいか、
よくわからないという人のためのアドバイスに戻りましょう。
「心を動かすには体を動かすといい」という法則の応用です。
具体的にいいます。目の前の仕事や勉強に本気で取り組んでみ
なさい。フクシマに行ってみなさい。海外に出てみなさい。そ
こで、自分の体が何を感じるか、何をしたいと思うか、試して
みなさい。仕事に就いたら、これはと思う先輩につきまとって
みなさい。そこで、これは面白そうだ、この人は本物だと感じ
たら、飛び込んでみるか、あるいは引きずり込まれてみるかす
るといいでしょう。
 人はやったことよりも、やらなかったことを後悔する生き物
です。しかも、やらないでいると、あっという間に時は過ぎて
いきます。

 そこで、第三のはなむけの言葉です。「じっとしていないで、
体を動かし、人と出会い、自分の今いる世界を思い切り味わお
う」。ところで、桃太郎の最初のお供はイヌでした。なぜイヌ
が最初だったのでしょうか。それは、粘り強く最後までやり抜
く意志力がもっとも重要だからです。第十三代米国大統領のカ
ルビン・クーリッジがこんな言葉を残しています。
 この世に、粘り強さに代わるものはない。能力でもダメだ。
すばらしい能力を持ちながら、成功できなかった人間など山ほ
どいる。天才でもダメだ。「不運の天才」は、今や決まり文句
と言ってよい。教育でもダメだ。世界は教養ある落伍者であふ
れているではないか。粘り強さと決意、それだけがすべてに打
ち勝つ。

 そこで、最後のはなむけの言葉です。「粘り強さだけはお前
にはかなわない、といわれるような男になろう」。
はなむけの言葉を整理しておきましょう。四つありました。
1、自分のことだけで精一杯の大人になるな。自分の後からく
  る誰かに何かをしてあげよう。
2、リーダーを育てるくらいの気概をもて。リーダーを育てら
  れるよう、よく学べ、よく考えよう。
3、じっとしていないで、体を動かし、人と出会い、自分の今
  いる世界を思い切り味わおう。
4、粘り強さだけはお前にはかなわない、といわれるような男
  になろう。
 皆さんが自分の力で、自分の人生を作り上げ、自分と自分の
まわりの人たちを幸せにしていってくれることを願っています。
皆さんの幸せを祈っています。
 結びに、ご臨席を賜りました来賓の皆様、保護者の皆様に心
から御礼を申し上げ、式辞といたします。

          平成二十五年三月十四日
          埼玉県立浦和高等学校長  関根郁夫
脳でわかっていることと私の願いE」 [2013年03月12日(Tue)]
脳でわかっていることと私の願いE」をお伝えします。
ご活用ください。

1 虐待を受けると、極端な発達遅滞が生じる。大脳辺縁系や
  海馬が萎縮するといわれている。体が小さかったり、言語
  や知能に遅滞が生じたり、無意識に防御反応したりする。
2 虐待の57%、不登校の40%に何らかの発達障害がある。
  その中心は社会性の障害であった。社会性の障害とは自分
  の体験と他人の体験が重なり合わないということである。
3 自閉症の特徴は
 @ 過敏症で人との接触が楽しくない。
 A 全体の把握や曖昧な把握ができない。
 B 独特なフラッシュバックがあり、昔の体験と今の体験が
   重なり合うなどである。
4 軽度発達障害と児童虐待に2つを手がかりに子どもの心の
  問題に迫ることができる。早期発見・早期対応が大事。臨
  床的には小学校を卒業するまでが勝負だろう。
5 保育者や他の子どもとの愛着によって急速に対人関係能力
  や言語能力を回復することから、脳と心が一体であり、い
  かに人との関係性、親と子の人間関係が大事かが分かる。
6 家庭の問題、社会的な変化、食習慣の変化、自然破壊、物
  質的な変化、環境変化なども考えなければならない。

脳でわかっていることと私の願いF [2013年03月12日(Tue)]
「脳でわかっていることと私の願いF」をお送りします。

@ 「脳科学と教育」の研究スキームは新しい研究領域なので、
 脳科学者と教育現場とのコラボレーションがあって始めて成
 り立つ。「脳科学者から仮説にもとずく提言、現場からは問
 題の提起、それに対する脳科学者からの回答がなされる」と
 いう「やりとり」がされて、初めて新しいものが作られてい
 く。
A 子どもたちは古典を外国語として理解していることが分かっ
 てきている。
B 最近世間を騒がせている少年の重大事件は、ことごとく高機
 能広汎性発達障害が関わっている。
C 13歳までは再犯が少なく、改善が多い。15歳あたりになる
 と改善したのは早期診断を受けた人に限られていく。
D 虐待を犯す親には、うつ病が多い。ついで広凡性発達障害が
 多い。親子のアスペルガー問題という。親子の平行治療で8割
 が改善した。
E 0歳で危険性のある子は結構いるが、大多数は1歳とか2歳に
 なるにつれ消えていく。
F 自閉症については遺伝的な関与は否定できない。ツインスタ
 デーで、一番低いデータで80%、一番高いデータで90数
 %を示している。
G 親の関わり方が下手になってきている。かかわりが難しい子
 だから余計に増幅される。
H 80年代後半になってから自閉症児は増加してきた。88年く
 らいから塾と学校のダブルスクール、コンビニの広がりなど、
 教育や食のアウトソーシングが広がってきた。
I 最近はカルシウム不足が問題だが、食生活の乱れがもっと問
 題だ。親が朝食を抜き子どもにも食べさせない。子どもの生
 活リズムを狂わせている。発育期の食生活は重要だ。
J アスペルガー障害の攻撃性は海馬のドーバミン神経活動の亢
 進と関係しているが、セロトニン神経の機能低下による二次
 的変化らしい。セロトニン神経の障害が大きいほど、ドーバ
 ミン神経の機能が亢進しているという傾向が見られる。
K ドーバミン神経の亢進はセロトニン神経の二次的機能であろ
 うと考えている。
L ドーバミン神経の機能亢進は攻撃性や他の症状との関連が指
 摘されるかもしれないが、優れた記憶力など能力に影響して
 いる可能性もある。
M 学校教育も大事だが、それ以上に親の教育をどうするかとい
 うことが非常に重要だ。国の少子化対策として、ただ子ども
 を増やしただけではダメで、子どもの豊かな心を育てるため
 にはどうしたらよいかを考えなくてはならない。
N「情動と教育」でいうと、一番良いサンプルは被虐待児であ
 る。彼らの70%が学習障害であり、ベッドの回りは散乱し
 ている。前頭前野障害そのものなので、子ども達のコントロ
 ールの悪さ、計画性のなさ、予測つかなさなど、教育とのつ
 ながりを見る一番いいサンプルである。
O 親の虐待経験が6割、うつ病も多い。発達障害も多い。
P 暴力の問題は新しいウイルス、暴力は連鎖するし、虐待も連
 鎖する。DVを目撃した子は高い確率で性被害を受けるし、成
 人でDVの被害者となる。
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