日本のコロナ死亡率、欧米より大幅に低い7・5%
[2021年04月18日(Sun)]
日本のコロナ死亡率、欧米より大幅に低い7・5%
新型コロナウイルスに感染した国内の入院患者の
死亡率は7・5%で、20%台の欧米などと比べ非常に低い
ことが国立国際医療研究センターの大規模調査で6
日、分かった。
原因は不明だが、欧米と比べ糖尿病や肥満の割合
が少ないことが影響している可能性があるといい、今後詳し
く解析して重症化の予防などに役立てる。
調査は、流行の第1波を中心とした7月7日まで
に陽性と判定された全国の入院患者2638人を対象に、治
療の経過などを分析。患者は中高年が中心で、死者数は19
7人だった。国内の新型コロナ患者の調査としては最大規模
という。
海外の死亡率と比較した結果、中国が28%、英国が26
%、米ニューヨーク州は21〜24%で、日本は桁違いに
低かった。日本の死亡率の低さはこれまでも知られていたが、
学術的な調査で裏付けた形だ。
一方、患者が別の病気にかかっている割合を調べたところ、
糖尿病は、
日本:16・7%、
英国:30・2%、
米国:28〜35%
に達する。
肥満と診断された割合も
日本: 5・5%
英国: 9・0%、
米国:40・5%
で、いずれも日本の低さが目立った。
今回は中間報告のため、死亡率が低い原因は分析
していないが、同センターの早川佳代子・総合感染
症科医長は「糖尿病や肥満は重症化に関連しているとの
報告が海外でも相次いでいた。
日本の割合が非常に低かった点にヒントが隠され
ているのかもしれない」と指摘した。
同センターは現在も調査を継続しており、登録した 患者は8月3日時点で約4800人に達した。
今後さらに分析を進め、治療薬として期待される薬
の有効性なども調べる。
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