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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


「遺伝と環境」を探る@ [2021年04月14日(Wed)]
「遺伝と環境」の関係を探ることは、子育ての最重翼課題である。
この実験はノーベル賞を受賞したものである。
19 発達と環境(1).jpg

 「臨界期の環境とシナプスの数」である。
 この研究によって臨界期の存在が明らかになった。

 物事には「時」がある。「適切な時」がある。
 「時」を外したら何事も成就しないのである。 


 ヘンシュ貴雄博士は臨界期の研究を発展させ、理研からハーバード大学に移られた。

20 臨界期の発達と環境(2).jpg2.jpg

脳は環境の影響を受ける。強く受ける。
貧しい環境だと発達が阻害され、
豊かな環境だと発達が促進される。

「体性感覚野」よりも「視覚野」が、
「視覚野」よりも、「その他の皮質」が
 よりよく発達する。
20 臨界期の発達と環境(2).jpg1.jpg

 豊かな環境は樹状突起の枝分かれ数を増加させるのである。
 枝分かれが多ければ多いほど、脳のネットワークが緻密になる。
 頭の働きが良くなる。頭が良くなる。地頭が良くなる。
21 豊かな環境がニューロンを発達させる.jpg

一般的には枝分かれは多い方がよい。
しかし、多ければ多いほど良いのかといえばそうでもない。

個々の細胞にはそれぞれの役割を持っている。
目的達成に役立たない情報は不用、不要な情報は取り込む必要がない。
そこで「刈り込み」が起こる。スッキリするのだ。
スッキリしなければ成長できない。
人間は、そういう生き物なのだろう。
23 脳神経の刈り込み.JPG1.JPG

豊かに育てるためには、豊かな環境を与えることだ。

ゆめゆめ過剰なストレスをかけないことだ。
負荷の過剰・過少は、その成長ぶりでわかる。

伸びやかさがなくなったり、縮みこんだり、
曲がったりするのは要注意である。
35 虐待と脳の萎縮.JPG



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