「遺伝と環境」を探る@
[2021年04月14日(Wed)]
「遺伝と環境」の関係を探ることは、子育ての最重翼課題である。
この実験はノーベル賞を受賞したものである。
「臨界期の環境とシナプスの数」である。
この研究によって臨界期の存在が明らかになった。
物事には「時」がある。「適切な時」がある。
「時」を外したら何事も成就しないのである。
ヘンシュ貴雄博士は臨界期の研究を発展させ、理研からハーバード大学に移られた。
脳は環境の影響を受ける。強く受ける。
貧しい環境だと発達が阻害され、
豊かな環境だと発達が促進される。
「体性感覚野」よりも「視覚野」が、
「視覚野」よりも、「その他の皮質」が
よりよく発達する。
豊かな環境は樹状突起の枝分かれ数を増加させるのである。
枝分かれが多ければ多いほど、脳のネットワークが緻密になる。
頭の働きが良くなる。頭が良くなる。地頭が良くなる。
一般的には枝分かれは多い方がよい。
しかし、多ければ多いほど良いのかといえばそうでもない。
個々の細胞にはそれぞれの役割を持っている。
目的達成に役立たない情報は不用、不要な情報は取り込む必要がない。
そこで「刈り込み」が起こる。スッキリするのだ。
スッキリしなければ成長できない。
人間は、そういう生き物なのだろう。
豊かに育てるためには、豊かな環境を与えることだ。
ゆめゆめ過剰なストレスをかけないことだ。
負荷の過剰・過少は、その成長ぶりでわかる。
伸びやかさがなくなったり、縮みこんだり、
曲がったりするのは要注意である。
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