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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


脳科学の知見B-1 [2014年09月11日(Thu)]
シリーズAを報告します。

@ 心の問題を論じるならば、基本として「脳の構造・機能の
 階層性」について知っておくべきである。生存・命がなけれ
 ば感情も知性もありえない。脳の中では脳幹が生存にかかわ
 る部分であり、これがないと生きていくことができない。

  その次は大脳辺縁系で、ここは進化の過程での環境変化に
 対応して「たくましく生きていく」ことに関わっている。大
 脳辺縁系に「情」があり、これがあって初めて、大脳皮質の
 高度な働きが生まれる。

  大脳皮質の中で「情」に最も関係するのは前頭葉・前頭前
 野であり、大脳辺縁系では扁桃体と海馬である。この両方が、
 全ての連合野から双方向に入力を受け、双方向に結合してい
 る。記憶も情動も、脳の全てのシステムが関わりあって機能
 するものである。

A 情動については扁桃体が非常に重要である。前頭葉も扁桃
 体と同じ機能と、それに加え将来の予測、意思決定、状況判
 断などの高次機能を持っている。しかし、大脳辺縁系がない
 と脳は本来の機能をは発揮できない。

B 生後数週から3ヶ月までに不快情動が起こり、続いて快情
 動が起こってくる。6ヶ月から5歳ぐらいまでの間に子どもは
 言葉を覚えるが、言葉を通した親や他者との触れ合いやスキ
 ンシップ、アイコンタクト等によって、喜怒哀楽の感情が養
 われる。ここまでは全ての動物に見られる動物的な感情であ
 り、血圧、心拍等の客観的指標に表れるため、科学的に解明
 することができる。

C 扁桃体は喜怒哀楽の中枢であり、ここを刺激すれば攻撃等
 の行動が起こり、破壊されれば意味概念の認知ができなくな
 る。扁桃体は価値判断をするといえる。

D 情動に影響を及ぼす要因には、発達障害、遺伝子、化学物
 質等様々なものがあり、出生後の要因もある。環境変化や環
 境刺激によっても障害が起こる可能性があり、刺激に依存し
 て遺伝子の発現が増加し、いろいろな障害が起こってくると
 考えられる。

E 情動の形成は、生まれてから3〜5歳くらいまでに大人と
 ほぼ同様に形成される。2〜3歳の時の記憶・感情は思い出
 せず忘れているが、しっかり頭の中に残っており、ある引
 き金が引かれると動き出す。
  情動については3歳くらいまでにしっかりした基礎を作
 り、その上に発展的な能力をつける必要がある。3〜5歳
 までの情動教育を間違えると、取り戻すことは不可能では
 ないが、非常に難しい。3歳くらいまでの間に母親からの
 愛情が重要であると考える。

F 自然をしらないと情動のことを教えられてもわからな
 い。“ゆとり”や“総合”では自然体験・社会体験をたっぷ
 りさせる。“総合”が高い学力を生み出していることがOE
 CDの学力テストではっきりした。子育ては、胎児の頃か
 ら幼稚園までが一番大事である。基盤ができるからだ。

G 学校で国語や算数と同様に情動育ての教育を行うこと
 が必要である。道徳のように全教育活動の中で自然体で
 行われなければならない。

H 幼いときの過剰な視覚的刺激は脳内のネットワークに
 重要な影響を与える。入力だけで出力しないとその部分
 のネットワークが作られにくい。

I「ゲーム脳」タイプは前頭前野が全く働いておらず、特
 に右脳の働きが悪くなる。右脳は他者への思いやり等対
 人関係能力をつかさどる部分であり、その部分のネット
 ワークが悪くなる。「ゲーム脳」の場合、笑わない、し
 ゃべらない、ボーとしていることが多い。突然キレてし
 まう状態になる。

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