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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


30歳の研究者の標準的レベルはどのぐらいか? [2014年03月27日(Thu)]
小保方さんのパッシングがあまりにも酷い。こんなことをや
っていたら、若い科学者は育たない。みんなつぶされてしま
う。心配している中、非常に納得のいく見解があった。
一つは『文芸春秋』の若山教授、もう一つは武田邦彦「30
歳の研究者の標準的レベルはどのぐらいか?」であった。
是非聞いて下さい。
 http://takedanet.com/2014/03/post_bba7.html

  「30歳の研究者の標準的レベルはどのぐらいか?」
                  武田 邦彦

・30歳の研究者というのはどのぐらいの実力かということ
 を日本社会は理解していない。

・博士課程を終わるのが最短で28歳、30歳の研究者は研
 究を始めたばかりの人である、

・普通の30歳の研究者がNatureに論文を投稿するこ
 とはまず不可能である。

・普通の(Natureよりレベルが低い)英語の論文を一
 人で作成して、投稿し、査読(審査)に耐えて掲載に至る
 ことは不可能と考えられる。

・普通は教授やそのレベルの経験を積んだ指導者が横にいて、
 査読結果(2、3度くる)が来るたびに、査読委員の文章
 を読み、打ち合わせる。

・30歳の研究者が独自に査読委員の質問や訂正要求に応じ
 ることができるのはレベルの低い学術誌だけで、このレベ
 ルの場合、質問の意味がわからない、どうして答えたらよ
 いかわからない、というのが普通だ。

・こうして少しずつ研究者は育っていく。研究者に必要なの
 は、「ミスなく論文を出す」ということではなく、まずは
「着想や実力を上げていく」ということで、普通は40歳ぐ
 らいになればある程度、独立して研究と投稿ができるよう
 になる。

・学術分野ではつねに「故意は考えない」という原則がある。
 故意のものは自然科学でも時々あるが、その人の一生のう
 ち、ほぼ明らかになるので、一つ一つを警察のようにチェ
 ックする必要はないし、研究は意外なことなので、チェッ
 クする方法もない。

・最近、佐村河内氏と比較されることがあるが、故意がある
 かないかは決定的に違うし、難しさも違う。

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