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脳科学ブログ(教育への架橋)

脳科学の知見を生かし、実践現場との架橋・融合をめざす。仮説・実践・検証により、教育のエビデンスを生みだし、揺るぎなき教育の一端を担いたい。“教育は愛、愛こそ教育” 願いは子どもの幸せである。


時計遺伝子について [2014年01月30日(Thu)]
時計遺伝子につい

1 毛髪の付け根にある毛包細胞から、体内時計をつかさど
  る遺伝子を分析する手法が開発された。
2 体内時計は視交叉上核でコントロールされ、タンパク質
  を合成する分子の鎖であるRNA(リボ核酸)鎖が体中の
  信号を24時間周期で処理する。
3 RNA鎖は白血球細胞や口の中など体のいたるところにあ
  る。
4 最も分析しやすいのは体毛である。
5 頭髪とひげを丸1日の間、3時間ごとに抜いて分析した。
6 早起き・朝寝にかかわらず、起床直後に体内時計の遺伝
  子の活動がピークになる。これは、脳が朝にこの遺伝子
  の“スイッチ”を入れる時刻が人によって異なることを示
  す。
7 ほかの時計遺伝子も同様の傾向を示したため、毛を抜い
  て調べるだけでその人が“朝型人間”かどうかを予測でき
  るという。
8 時計遺伝子はヒトの健康状態を知る手掛かりにもなる。
  体内時計の乱れは、高血圧や糖尿病、さらには癌にも関
  係する。
9 昼夜交代勤務:3週間という期間は体内時計を再調整す
  るには不十分である。実生活での時間のずれは7時間、
  調整できたのは2時間だけ。常に“時差ぼけ”の状態で生
  活している。
10「体内時計の機能に支障を来たさない労働条件」の整
  備が可能になる。
11 体内時計の乱れの検査が健康被害の早期発見に役立つ。
12 夜型生活者に朗報がある。朝型生活者と夜型生活者の
  脳を調べたところ、早い時間帯では朝型の方が元気だが、
  持続力は夜型の方が優れている。
13 メラトニンは脳の松果腺から分泌されるホルモンであ
  り、哺乳動物の睡眠サイクルを調節する働きを持つ。
14 起床から1時間半後に集中力を要するテストを課した
  ところ、朝型、夜型ともこの時点ではまだ同じ結果を
  示していた。しかし10時間後のテストでは、朝型の集
  中力に関連する脳の活動が大きく低下したのである。
  また、朝型は比較的強く眠気を感じており、テストの
  はかどりも悪くなっていた。さらに1日が終わる頃に
  は、体内時計と関連している脳の奥深くの領域で朝型
  は活動が鈍るようになっていた。
15 体内時計は生物に備わっている時間測定機構であり、
  毎日の睡眠・覚醒サイクルを調節する働きがある。
16 実験の結果、朝型と夜型の分かれ目は、脳内で行わ
  れるある種のせめぎ合いにどのように反応するかが、
  ある程度は影響しているのではないかとの可能性が示
  された。覚醒時に意識を持続させる概日性ホルモンは、
  起きている時間が長くなるにつれて眠気を強く感じさ
  せる生理的な誘引(睡眠圧力)に負けることがある。
17 リエージュ大学のフィリップ・ペニョー氏は、「実
  験結果を見る限り夜型の方が午後の睡魔にうまく対処
  できるようだが、実生活では朝型が社会の動きに適合
  しやすいのではないか。朝早くに出勤しなくてはなら
  ない夜型は睡眠時間を削ることになる」と指摘する。

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