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虹の夢

生き難さを抱えている人たちの幸せな未来を願っている「お節介おばさん」の徒然日記です。

自閉症/発達障害のある方など生き難さを抱えスペシャル・ニーズを持つ方々の「未来を創りたい」…そんな大きな夢を叶えるために、「楽しく・嬉しく・明るい」情報発信をしていきます。

2020年度「放課後等デイサービス 評価アンケート」の結果を2021.2.19の記事に掲載しています。
併せてご覧ください。


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「虹への架け橋」-その1 [2012年12月12日(Wed)]
「あたりまえを諦めない〜自閉症発達障害のあるご本人とご家族の「未来創生」プロジェクト〜」
100日間向き合ってきた私の「夢」のタイトルです。
ドリプラで表現できるのは
その夢を諦めない理由。
そしてありありと、さも体験するように伝えるその夢がかなった時の姿。

それを10分で映像と音楽と言葉で表現し伝えます。


どんな言葉で伝えたかをご紹介させていただきます。

『わたしの息子の名前は幸太朗。しあわせふとくほがらかと書きます。

私は心臓に大きな病気を持って生まれてきた。
6歳の時に、成功率は10%以下。
心臓を55分も止めて行う大手術が成功して、今この命を授けていただいた。

だから
「結婚して子どもを産んで…」って女の子なら「当たり前」のことを望めないと思っていた。
ところが、夢に見ることもなかった結婚をして子供を授かった。
「神様からの贈り物」はメチャクチャ可愛かった。
たくさんの人から愛されて育った。
「かわいいこーちゃん」がお母さんの自慢だった。

だけど普通の子とは少し違っていた。
ピーナツは食べるものではなく、一つひとつまぁるく並べて遊ぶもの。

レゴブロックは縦に積むだけ。

滑り台は怖くて怖くて滑れません。
ほかのこどもたちと「違う」ふるまいに私はどこかでイライラしていた。

だって、友和さんや拓也さんみたいに、カッコ良くて、爽やかで、頭が良くて、誰からも好かれる子のお母さんになりたかった。

だから、「理想」とは違う子育ては苦しかった。
戸惑いや辛い気持ちは、ある日「怒り」となって爆発した。

(もういいかげんにしてよ)

すると…こーちゃんは初めて涙を流して泣いた。

そして 訴えた
(「おかあさんと仲良しになりたい…」)

思わずこーちゃんを抱きしめて私も泣いた。

もう自分一人ではどうしようもなくなった。
思い切って病院に行ったら、一発で言われた。
(「自閉症です」)
何で? 原因は私?
「自閉症って何?」って一生懸命勉強した。

そして解った。
夜はなかなか眠れなかったり

昼間見ていたテレビのことばをブツブツしゃべり続けることにはわけがあることを。

見たり・聴いたり・感じたりする脳の働き方が、私とは違うんだ。
こーちゃんは「困っている」んだ。
何に困っているかを解って工夫してあげればきっと「楽」になれる。
幸せにもなれる。
未来はあるんだっ。
て…
私とは「違う文化」で生きているだけなんだって、ようやく納得することができた。
だ〜れも悪くなかったんだ。

だけど現実は厳しかった。
子育ての悩みも,将来への不安も,日に日に増すばかりだった。
「あったらいいな」はどこにもなかった。

電車で自閉症の人と出会うと目を伏せる人。
次の駅で車両を変える人。
寝たふりをする人。
疎ましい存在と思われているように感じて、とっても辛かった。

待っていても何も変わらなかった。

だけど、私はやっぱりこーちゃんを幸せにしたかった。
諦められなかった。
だから「自分で行動する」ことを決めた!

2011 年 3 月 1 日
仙台の街に、ようやく春の訪れが感じられる日

おしゃれなCafeもある事業所を開いた。
「あったらいいな」を叶える第一歩だった。

「ようこそ」って迎えられるこのドアの向こうには「安心」が待っているように思える。

奥には絵本やミニカーと一緒に、特別な手がかりが書かれた本も並んでいる。

一人で静かに本を読んだり、楽しそうにおしゃべりもできる。
「仲間」をつくることもできる.

奥では、こどもたちはパソコンの勉強をしたり、調理を教わったり、事務機器の使い方を教わっている。
一人一人の「その子」に合った工夫がここでは「当たり前」。
だから、自信をつけて、「一人で出来る」ことがたくさん増えている。

企業に行って、自分の出来る「働くこと」も経験できる。
初めは会社の人たちもどんな風に付き合ったら良いか解からなくて「困って」いたけど、ごまかさすことなく一生懸命に頑張る姿から
「卒業したらウチにおいでね」
って、言ってくれるようになった。

「働く大人」への夢が叶いそうでワクワクした。
もっともっと前へ進もうと決意が強くなっていった。

2017年。世界自閉症啓発Day制定から10年目の春。
集う人たちが「当たり前に」笑顔いっぱいになれる『虹の街』が出来た。
子育ての悩みも・働く不安も・この先の人生も心配はいりません。
自閉症であってもそうでもなくても、みんなが笑顔です。
一人一人が「大切に」されています。

叶えてくれたのは、取り組みに共感してくれたたくさんの人たちからの
「志への投資」
お金も後ろ盾も、何にもないお母さんたちの取り組みが、たくさんの人を動かした。


「あったらいいな」と願ったことは、すべて揃いました。

「虹の街」で育った人たちは
丁寧な姿
ひたむきな姿
真剣な姿
が少しずつ周りの人を変えていった。

ある日、「虹の街」の卒業生が働く会社の社員さんから、一通の手紙が届いた。
「私には自閉症の弟がいます。
 そして私はその事に引け目を感じて生きてきました。
 でもこの会社で、「虹の街で」育った自閉症の方たちと出会い、イキイキと働く姿や周囲の皆さんの自然な接し方を拝見して、今までの自分を、とても恥ずかしいと思いました。
そんなことを気づかせていただいて、とても感謝しています。
 皆さん、私に希望の光を与えてくださって本当に有難うございました。」

子ども達は
社長さんとも、上司の人とも、同僚とも愛され、認められ、隔たりのない「仲間」として尊重され「会社の宝物」だと、言われる大人になった。


こーちゃんも働く人になった。
当たり前に、当たり前の金額のお給料をもらうようになった。
税金を払う人にもなった!

初めてお給料をもらった日
こーちゃんはプレゼントを買ってくれました。
お母さんの白くて薄くなった「つむじ」が気になっていたのです。
良い子です。
「お母さん」になれたことを感謝しました。

全国に『虹の街』は広がって家族が「あったらいいな」って願うことは次々に実現していった。

人の命が繋がれる限り、どこかで「生きにくさ」を持ったこどもたちは必ず生まれます。
でも、もう未来をあきらめなくても良いのです。
「一人で」頑張らなくても良いのです。
その子のままで尊重され、安心した生活を送ることができる。
「当たり前」をあきらめない。そんな社会が、ここにあります。

こーちゃんたちの「未来」のために私は決して諦めることはしなかった。
それは
「おかあさん」だから。

自閉症のその人として
当たり前に 働く
当たり前に お給料をもらう
当たり前に 税金を払う
当たり前に プレゼントをする
当たり前に カラオケで歌う
当たり前に 好きな趣味を持つ
当たり前に 恋をする
当たり前に 家族と暮らす

そんな「当たり前」に囲まれて「かわいいこーちゃん」は明るく脳天気で素敵な青年になりました。
人に愛され、ほめられ、役に立ち、必要とされる
そんな自慢の息子に育ったことが私の『誇り」です。

もう電車でこーちゃんたちに出会った時に
目を伏せる人はいない。
次の駅で車両を変える人もいない。
寝たふりをする人もいない。
誰もが何事もなかったかのように自然に
振る舞ってくれる。

自閉症の人たちを、その文化を
知ってもらって
認めてもらって
尊重してほしい
そんなお母さんの夢は叶いました。
今 こーちゃんたちは安心にあふれた素晴らしい人生を送っています!

ねぇ、こーちゃん

お母さんは、こーちゃんと仲良くなれたかな?』

20名のプレゼンテーターの中から、本選に進めるのはたった8人。
その8人に選んでいただき、本選はオオトリを務めさせていただきました。

500枚を超えるメンターカードをいただきましたので、私のプレゼンでどんな風なことを感じていただけたか、今日から少しずつご紹介させていただきます。
「音と映像と言葉」の完全ヴァージョンも聴いていただきたいと願っています。
全国どこへでも行きます。
おかあさんたちに、わが子の未来を決して諦めることなく「あたりまえ」の日常を営む勇気と希望を感じていただけましたら幸いです。

実行委員長福島正伸先生が予選(12月7日)にくださいました。
「ずばらしいプレゼンだったよ。
人として、あづさちゃんの生き方を尊敬しています。
その夢をたくさんの人に伝えて下さいね!原稿を読み込んで思いを伝えて下さい!
ずっと応援しています!」
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過分な言葉をいただきました。ご期待を裏切ることなく私の夢・みんなの夢を叶えます。

本選のコメンテーター永田雅己さんからは
「あたりまえである幸せ
虹の街から一歩ずつ…」
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一日に少しずつご紹介をさせてください。
私たちのこどもの「未来」をたくさんの方々が応援してくださっていることを感じてください。
そして、これからも諦めないで「未来を創る」ことを、共に願い、共に考え、共に行動し続けていただけましたら幸せです。








Posted by 伊藤 あづさ at 17:37 | 今日の「素敵」 | この記事のURL | コメント(0)
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