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グアム研究に役立つ書籍 [2013年06月15日(Sat)]

皆さん、こんにちは。

今日は昨年夏にこのブログでご紹介した
『グアム・サイパン・マリアナ諸島を知るための54章』
に引き続き、

2012年7月に出版された
グアム研究に役立つ書籍のご紹介です。

textbook.jpg

『新自由主義に揺れるグローバル・サウス──いま世界をどう見るか』
ミネルヴァ書房、藤田 和子 , 松下 冽 (編著)


Amazon.co.jp
で購入することができます。


これはNPO法人アジア・アフリカ研究所の
創立50周年記念出版物として発売されたもので、

新自由主義の台頭とグローバリズムによる
アジア・アフリカ・ラテンアメリカの激変とともに、
16章ではグアムについても分析されています。

グローバル・サウスとは、
経済をはじめあらゆるグローバル化の恩恵とは無縁な人たちのこと。

グアムは米国領であるためか、
またはパラダイスのイメージのせいか、
日本人にとって社会学的研究対象となることが少ない地域ですが、

グアムももっとそういった捉え方で研究がなされるべきだなぁと、
私は常日頃思っています。

この本は、ちょっと気軽な読み物というわけではなく
お値段も張りますが、
戦記物やツアーガイドブック以外では、
グアムについて書かれた数少ない書籍の一つであると思います。

日本の学術機関で採用されて、
多くの若者がグアムの実像に触れることができるよう
心から願っています。

以下は16章の目次抜粋です。

第U部 新自由主義的グローバリゼーションとグローバル・サウス
第16章 アメリカ領グアムにおける未完の脱植民地化(長島怜央)
    −−チャモロ・ナショナリストによる自己決定と主権の追求
 1 未完の脱植民地化
 2 政治的・経済的自立の諸問題
 3 非自治地域における先住民の自己決定の追求
 4 先住民ネイションにとっての主権
 5 チャモロ・ナショナリズムの現在

(16章以外の目次はこちらから)
http://www.aaij.or.jp/news/index.html

尚、この章を執筆したのは
法政大学市ヶ谷リベラルアーツセンター・社会学部兼任講師の
長嶋怜央氏で、以下の論文も執筆されている方です。

『「先住民の自己決定」批判としてのアメリカ立憲主義
─グアムにおけるレイシズム,植民地主義,ナショナリズム─』


先住民チャモロ人の定義や、グアムのナショナリズム、
米国との関係について触れられていますので、
興味のある方はぜひ読んでみてください。

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Posted by Grass-Roots at 15:18 | 本・文献 Books | この記事のURL | コメント(0)

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