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2013年08月20日

[参加者インタビューvol.2] めぐ(2012年度冬プログラム参加)


いつもより渋谷が慌ただしい。偶然にもこの日は選挙の前日。
とりあえず爆音から遠く離れようと、駅から少し離れたカフェへ向かう。
席につき少し待っていると、終業式を終えたばかりの女子高生がやってきた。

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【語り手】”めぐ”と呼ばれる高校3年生。高校2年生の冬にブラストビートに参加し、13人の高校生で構成された「InfiniTEENS」で社長を務めた。企業理念は『広がる世界、前向きな未来』。2013年4月28日に下北沢にて『Take Action!』をコンセプトにしたライブ「BL∞M」を開催した。キャッチコピーは「自分、満開予報。高校生が企画する、なりたい自分になるための被災地支援ライブ」。107名を動員し112,332円の利益を出し、公益社団法人Civic Force「夢を応援プロジェクト」に寄付を行った。
*「InfiniTEENS」のHP http://infiniteensbloom.wix.com/infiniteens

【聴き手】
ブラストビートでは”かべちゃん”と呼ばれる慶応義塾大学環境情報学部2年生。本名は廣川ともよ。ブラストビートのプログラムには2011年夏に参加し(当時高校3年生)、「ジェットコースター」というチームでイベントを開催した。ブラストビートの魅力に惹かれ、プログラム終了後も学生スタッフとして関わり続けている。2012年度プログラムでは大学生メンターを務め、2013年度からは取材班として活動中。趣味は写真、文章、映像などで、表現することを何よりも好む。
*Blog: http://tomoyo1994.blogspot.jp (@kabetaro)




ー今日はよろしくお願いします
「お願いします!え、めっちゃ緊張する!(笑)」

ー(笑) では最初に、ブラストビートに参加したきっかけを教えてもらえますか?
「えっと実は去年、学校で震災をテーマに活動する有志団体の代表をやってたんです。で、メンバーとチャリティライブを開催したいねって話になったんですけど、ライブのノウハウも知らなかったので全然話が進まなくて…、そんな時に辿り着いたのがブラストビートのHPでした。高校生でもライブ開催までの過程をサポートしてくださるって書いてあってちょうどいいなって思って、メンバーも誘ってみんなで参加することにしたんです。ブラストビートってだいたい個人で応募して、それを事務局が組み合わせてチームを作っていくと思うんですけど、私たちは最初から13人の1チームとして参加したので、ブラストビートの中では特殊なグループだったと思います。」

ーそうだったんですね。通常ブラストビートでは8〜10人で1つのチームを組みますが、13人だから大変なことってありましたか?
「仕事の分担は大変でした。13人だと人数が多い分結構仕事がやっぱり分散されてしまうんです。だから1人1人に責任感の違いが出てきてしまったりして、それと一緒にモチベーションの差も出てきてしまってました。モチベーションを保てた人が積極的に仕事をこなしてくれて、保てなかった人がちょっと遅れてしまうってこともあって…、仕事量の差は結構ありましたね。」

ーモチベーションが保てた人と保てなかった人の違いは何だったのでしょう?
「メンバーのうち6人は高校2年生、他7人はみんな下の学年だったんですけど、後輩たちが”先輩だから先輩がやってくれるかな、自分は先輩の指示を待てば良いや”っていう考えになってきてしまったんです。先輩後輩の関係を壊そうって言ってたんですけど結局壊せなくて…。たぶん自主性がなくなってきたからモチベーションが下がってしまったんだと思います。でも13人で最後までやりたいという想いがあったので、リーダーとしてみんながダレてきたりテンションが低くなってきた時に、『最後までみんなでやりたいじゃん!』っていう声がけをするように心がけてました。」

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ライブ終了後、お客さんとInfiniTEENSのメンバーで撮った集合写真


ーそもそもどうして社長をやろうと思ったんですか?
「実は校内の有志団体でなかなかリーダーシップを発揮してみんなをまとめられなかったっていう悔いが残ってて…。自分でいいチームをつくりたい、あとみんなの良さを引き出したいっていう想いがあって社長に立候補しました。」

ー社長に立候補した時、どんな社長になりたいか考えたりしていましたか?
「実は社長を決める時に、みんなで『どういう人に社長になってほしいか』を模造紙に書き出したんです。たとえば責任感が在る人、まわりを明るくしてくれる人、逃げない人、とか。そういうのがたくさん並べてあるのを見た時、なんだろう…、自分は社長にあってないんじゃないかって思ったんです。なかなか自分の性格と一致するものがなくて、結構ハードルが高いなって。自分は好きな事に対しては情熱があるほうなので、”想い”っていう面では大丈夫かなって思ったんですけど、雰囲気作りとか苦手だし、口下手だし、そういう欠点が結構うかびあがってきちゃったんです。で、どうしようかと思ったんですけど、みんなが『模造紙に書いたものを全部出来る人はいないし、社長が出来ない部分は私たちがフォローして補うから』って言ってくれたから、とりあえず社長になってみんなの力を見て、穴をうめるような存在になりたいって思いました。」

ーすごくいいチームですね。社長に立候補することは、めぐさんにとってある意味挑戦だったんでしょうか?
「なんだろ…、もとからリーダーに向いてる人とか、もとから出来る人っていると思うんですよ。だけど自分はそういう人じゃない。決してリーダーの適正があるわけでもなかったんですけど、挑戦することにしました。でもライブも成功しましたし、挑戦して良かったです。それに、強い想いからかは分からないですけど、なんかこう、『やろう!』っていう気持ちがあれば誰にでもできるっていう勇気をみんなに伝えられたのかなと思います。全然ダメダメだった私みたいな人にもできましたから(笑)」

ー謙虚ですね(笑)3か月の中で、社長としての自覚が芽生えた瞬間ってありましたか?
「ライブが1回延期になった時だと思います。そのときに、やっぱり延期になったのは自分のせいなのかなって責任を感じちゃったんですけど、それと同時に今までの自分は社長としての自覚をもって、『このままじゃやばいよ、本気で頑張ろう!』って言えてなかったことにも気づいたんです。その時にやっぱり自分は社長だからちゃんとしないといけないんだなっていうふうに感じました。」

ー失礼ですが、延期になった理由はなんだったんですか?
「当初は4月の頭にライブを予定してたんですけど、春休みということで海外に行ってるメンバーが多くてなかなか事が進まなかったんです。出演者も全然集まってなくて、このまま突っ走って1週間で頑張って集めるか、冷静にお客さんのことも考えて延期してより良いものを作るかっていうジレンマもあって…、結局ライブを延期することになりました。」

ーそうだったんですね。延期したライブが無事終わった直後の気持ちは覚えてますか?
「とりあえずホットしました(笑) 予想以上に人が来てくれたので、信じられなかったです。集客がすごく大変で、最後のミーティングの時点でも全然チケットが売れてなくて、絶対赤字になるだろうっていう覚悟だったんですけど、107人ものお客さんが来てくれました。なんでだろうって思ったんですけど、やっぱりみんなが陰ながら努力して呼びかけ続けてたからなんじゃないかなって思います。」

ーチケットを売るのはやはり大変でしたか?
「はい….。イベントのプレゼンをすると、『高校生なのにすごいね』って言ってもらえるんですけど、いざチケットを売ろうとすると『あ、考えときます』っていう人が多くて…。でもそんな時ブラストビートのスタッフの方に『その人が来てくれないと困る、来ないと本当に損をするよってことを伝えないとチケットを買いたいとは思ってくれないよ』ってアドバイスを頂いたんです。個人向けにあらためてアピールしないとダメなんだなって思いました。宣伝文句をひたすら並べても絶対響かないんです。だからそれ以降は相手によって伝え方を変えるようになりました。」

ーなるほど。ところでライブ当日、模造紙にサクラの幹を書いたものを壁に貼って、お客さんが花びらに夢を書いて貼っていくっていう仕掛けをしていたと思うのですが、あれにはどんな意味があったんでしょうか?
「ライブのテーマがBL∞Mだったんです。BL∞M、花が咲く。ちょうどライブが4月だったので、サクラが咲くのと同時に私たちの夢も咲かせようっていう想いを込めて、高校生に自分の夢を花びらに書いてそれを貼ってもらいました。ライブ終盤には花びらがたくさん貼ってあって、ほんとにサクラが咲いてるみたいに見えました。もう感動…(笑) スカスカかなぁって思ってたのに、意外にもびっしりうまったんです。あれだけの人が来てくれて、お金も集まって、ライブとしての質も満足のいくものになったのでたぶん成功って言えると思ってます。でもその成功はほんとにみんなの努力の賜物です。社長が1人で指示してるだけじゃ何も始まらなくて、みんなが積極的にやろうとしてくれたおかげで、すごくいいものができました。」

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ライブ会場の壁に貼ってあったサクラの幹。ライブ終了時には夢を書いた花びらで満開に


ーお話を聴いていると、すごくメンバーのことを大事にされてますよね。めぐさんにとってメンバーはどういう存在だったんでしょう?
「えー、なんだろ、難しいですね(笑) めっちゃくさいけど…、普通に単純に”仲間”。私たちはまだ学生だし、お金目的でやってる人もいなかったので、単純に”想いが一緒だったから”って理由で3か月やってこれました。だから…、メンバーはもう素直に”仲間”です(笑)

ー仲間、素敵ですね。社長をやったからこそ得られた学びはありましたか?
「んー、やっぱり、人をまとめることです。時間が経つにつれてそのまとまりが自然に消失するのって、自然なことじゃないですか。でもその自然の力にさからって人をまとめるのって大変だなって思いました。でもそれが社長の仕事だったし、それが社長としての一番のチャレンジだったと思います。」

ーチームをまとめるために一番大事なことって何だと思いますか?
「リーダーが一番強く想いを持つことだと思います。そうしないと人はついてこない。前に人をまとめさせるのは『お金』か『罰』か『想い』っていうふうに言われたことがあるんですけど、私たちはお金も罰もなかったので『想い』で人をまとめるしかなかったんです。だから私は『自分たちはこういうことをお客さんに伝えたいじゃん!こういう想いがあるから、そもそもやってんじゃん!』っていうのをみんなに言い続けてました。」

ーそうだったんですね。プログラムに参加する前と比べて、めぐさんの中に変化はありましたか?
「はい。ブラストビートをやるまでは、自分の学校生活に縛られて、新しいことをやってみようっていう気持ちになかなかなれなかったんです。でもイベントでお客さんが喜んでくれるのを見てすごく達成感があったので、こういうイベントを開催することに対してすごく前向きになりました。私たちの会社の理念が高校生を勇気づけていこうっていう意味を持っていたので、これからはそれをもっといろんな人に伝えていきたいです。学校→家→学校→家っていう生活が楽しければ全然良いんですけど、もしその生活に物足りなさを感じているなら『いろんなことを試していこうよ!一緒に楽しい事はじめてみようよ!』っていうふうに呼びかけられたらなって思ってます。」

ーそれはいいですね!では最後に、めぐさんが思うTake Actionの秘訣を教えてください。
「『楽しむ』ってことを伝えたいです。忙しすぎて疲れてくるときもあれば、何かが起こって辛いときもあると思うんですけど、やっぱり『楽しむ』ことが一番。成功させるための努力ももちろん必要なんですけど、それと同時に楽しむことも忘れちゃ行けないと思います。」

ーこれからのめぐさんの活動が楽しみです! お話を聴かせてくださって本当にありがとうございました!


聴き手・編集:かべ(廣川ともよ)
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