
3月14日「CNF強化プラスチックの最前線」講演会の報告[2022年03月16日(Wed)]
NPO法人農都会議は、3月14日(月)午後、「CNF強化プラスチック最前線!現状、そして未来 〜カーボンニュートラル素材としてのCNFのさらなる汎用化に向けて」オンライン講演会を開催しました。
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ゼロカーボンの観点から植物由来のカーボンニュートラルな素材「セルロースナノファイバー(CNF)」が改めて注目されています。今回は、CNF強化プラスチック利活用の最前線で活躍されている北川先生にご講演いただきました。
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ゼロカーボンの観点から植物由来のカーボンニュートラルな素材「セルロースナノファイバー(CNF)」が改めて注目されています。今回は、CNF強化プラスチック利活用の最前線で活躍されている北川先生にご講演いただきました。
参加は約30名でした。農都会議の杉浦英世代表理事が開会挨拶を行いました。司会進行は、農都会議の山本登事務局長が行いました。

第1部は、地方独立行政法人京都市産業技術研究所 研究フェロ―の北川和男氏より、「CNF強化プラスチックの現状と未来」のテーマで講演がありました。
北川氏は、セルロースナノファイバー(CNF)の特徴として、多様化する供給CNF素材を知る、CNF強化樹脂、CNFの染色、100%CNF材、多様なCNF材をもとに多様な用途展開が始まっている等について、丁寧に説明されました。


北川氏は、京都大学生存圏研究所の矢野浩之教授とともに、CNFの利活用の最前線で活躍されています。特に、北川氏は、京都市産業技術研究所・研究フェローというお立場から、CNFメーカー、CNFプラスチックメーカー、CNF製品メーカーなどの各企業との連携を中心に活躍してこられました。今回の公演は、CNF開発の最前線ということで、下記の4項目について、プレゼン資料108枚、時間90分、お休みなしで熱く語り、ご説明いただきました。
(1) 多様化しているCNFの特徴と製造各社の生産・サンプル提供状況
(2) CNF強化プラスチック の開発推移
(3) 「京都プロセス(パルプ直接混錬法)」の特長
(4) CNF強化プラスチックによる製品化、試作開発例などCNF利活用のポイント
このNPO法人農都会議勉強会の前に、CNF塾(ナノセルロースジャパン主催)でのご講演がありましたが、時間切れで不十分でありましたが、今回ご講演は充実したものとなりました。
第2部は、質疑応答と「カーボンニュートラル素材としてのCNFのさらなる汎用化に向けて」をテーマに、ディスカッションが行われました。
モデレーターは、山本事務局長が務めました。

ディスカッションは、ZOOMでのチャットでの質問と、農都会議事務局に届けられたCNF塾メンバーからの質問について行われました。主な質疑を示します。(○印:質問・意見、・印:回答)
○CNFプラスチック中におけるCNFの分散状態の分析は可能か?
・可能である。プラスチックの溶媒による溶解除去などがある。
○CNFの将来のカギは、コストダウンと、必然性と想定を超えた用途開発というが、北川先生のCNFの将来に対するお考えは?
・現状の価格は、10000円/Kg以上(ドライベース)であるは、CNFメーカーの増加・競合関係、利活用の拡大で、3000円/kg程度まで下がってきた。さらなる市場拡大のためには、300円〜500円/Kgレベルまで下げる必要がある。
○CNFの利活用促進には、自動車への展開、土木建築用途など、大量使用分野が必要と思うが、将来の見込みはどうか?
・自動車では電気自動車、土木建築用途では、建材、コンクリート、壁材などへの活用が今後の大きな期待である。
今回も盛況な講演会となり、CNF及びCNFプラスチックなどの日本における利活用についての理解がいっそう進み、その課題や今後について様々な視点で深く掘り下げて考える、たいへん有意義な機会になったと思います。
講師並びにご参加の皆さま、誠にありがとうございました。

第1部は、地方独立行政法人京都市産業技術研究所 研究フェロ―の北川和男氏より、「CNF強化プラスチックの現状と未来」のテーマで講演がありました。
北川氏は、セルロースナノファイバー(CNF)の特徴として、多様化する供給CNF素材を知る、CNF強化樹脂、CNFの染色、100%CNF材、多様なCNF材をもとに多様な用途展開が始まっている等について、丁寧に説明されました。


北川氏は、京都大学生存圏研究所の矢野浩之教授とともに、CNFの利活用の最前線で活躍されています。特に、北川氏は、京都市産業技術研究所・研究フェローというお立場から、CNFメーカー、CNFプラスチックメーカー、CNF製品メーカーなどの各企業との連携を中心に活躍してこられました。今回の公演は、CNF開発の最前線ということで、下記の4項目について、プレゼン資料108枚、時間90分、お休みなしで熱く語り、ご説明いただきました。
(1) 多様化しているCNFの特徴と製造各社の生産・サンプル提供状況
(2) CNF強化プラスチック の開発推移
(3) 「京都プロセス(パルプ直接混錬法)」の特長
(4) CNF強化プラスチックによる製品化、試作開発例などCNF利活用のポイント
このNPO法人農都会議勉強会の前に、CNF塾(ナノセルロースジャパン主催)でのご講演がありましたが、時間切れで不十分でありましたが、今回ご講演は充実したものとなりました。
第2部は、質疑応答と「カーボンニュートラル素材としてのCNFのさらなる汎用化に向けて」をテーマに、ディスカッションが行われました。
モデレーターは、山本事務局長が務めました。

ディスカッションは、ZOOMでのチャットでの質問と、農都会議事務局に届けられたCNF塾メンバーからの質問について行われました。主な質疑を示します。(○印:質問・意見、・印:回答)
○CNFプラスチック中におけるCNFの分散状態の分析は可能か?
・可能である。プラスチックの溶媒による溶解除去などがある。
○CNFの将来のカギは、コストダウンと、必然性と想定を超えた用途開発というが、北川先生のCNFの将来に対するお考えは?
・現状の価格は、10000円/Kg以上(ドライベース)であるは、CNFメーカーの増加・競合関係、利活用の拡大で、3000円/kg程度まで下がってきた。さらなる市場拡大のためには、300円〜500円/Kgレベルまで下げる必要がある。
○CNFの利活用促進には、自動車への展開、土木建築用途など、大量使用分野が必要と思うが、将来の見込みはどうか?
・自動車では電気自動車、土木建築用途では、建材、コンクリート、壁材などへの活用が今後の大きな期待である。
今回も盛況な講演会となり、CNF及びCNFプラスチックなどの日本における利活用についての理解がいっそう進み、その課題や今後について様々な視点で深く掘り下げて考える、たいへん有意義な機会になったと思います。
講師並びにご参加の皆さま、誠にありがとうございました。
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