
4月16日「SDGsと再生可能エネルギー」勉強会の報告[2018年04月30日(Mon)]
第1部は、最初にNPO法人バイオマス産業社会ネットワーク 副理事長、(一社)エネ経会議再エネなんでも相談室 担当理事、NPO法人農都会議 理事・アドバイザーの竹林征雄氏より、「SDGs7は、エネルギー分野で幅広いビジネスチャンスを」のテーマで、講演がありました。
竹林氏は、SDGsは世界のメガトレンド、今世紀最大の環境問題は地球温暖化で待ったなし、SDGs7とSDGs13は表裏一体であり目標は極めて複雑で相互不可分に影響し合っている、SDGsの長期的取組みの中にビジネスチャンスがある、SDGs13はSDGs全体の根幹、達成の鍵を握り気候変動とその影響を軽減するための緊急対策を講じなければならない、しかし日本企業のSDGsは投資金額を見てもまだ「ビジネス機会」というより「経営リスク」対応のレベルである、とお話しされました。
また、ESG投資も忘れてはならない、欧米諸国のエネルギー戦略の方向性はSDGsとの関連が明確になりつつある、未来の子供たちへ残すものは化石エネルギーから再生可能エネルギーへ、キーワードは「省エネ+再生可能エネルギー」と「地産地消+自立+分散」であると、熱心に訴えられました。
続いて、(一社)環境パートナーシップ会議(EPC)副代表理事、認定NPO法人日本NPOセンター理事、(一社)SDGs市民社会ネットワーク理事の星野智子氏より、「私たちとSDGs−SDGs時代の企業活動を考える」のテーマで、講演がありました。
星野氏は、ご自身の活動と地球環境パートナーシッププラザについて紹介され、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第5次評価報告書やSDGsの概念が定着するまでの主な推移・背景などについてお話しされました。
また、生物多様性の重要性、国内の各地域での代表的取組事例、企業の動き、SDGsと日本の課題の関係などについて説明し、環境課題を例にSDGsはつながっている、パートナーシップで市民活動を更に進める必要がある、企業に期待したいと述べられました。
第2部は、「SDGsを知ろう! 日本の遅れ・弱みを認識し、克服策を考えよう!」をテーマにワークショップが行われました。ファシリテーターは星野智子氏にお願いしました。
参加者は、各5〜6名の7つのグループに分かれ、星野氏のリードで議論を行いました。
各グループは、互いに自己紹介し合った後、SDGs推進の取組みに必要なキーワードを3つピックアップし、その理由や解決策などを話し合い、最後に各グループの代表者が発表を行いました。
「気候変動で迫られるビジネスモデルの転換、SDGsは新たなチャンス」と題して初めてSDGsを取上げた勉強会でしたが、とても盛況な会となりました。日本でも行政、企業、市民の多様な取組が始まっています。しかし、多くの企業や団体、市民にとっては途に着いたばかりです。今回は、ビジネスモデル転換の課題や新たなチャンスをどう掴んでいくかを考える有益な機会になったと思われます。
講師の皆さま並びにご参加の皆さま、誠にありがとうございました。
※会員様には、講演資料・要旨とディスカッション、アンケート結果の概要を含むレポートをお送りします。
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