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【こうほう雑記帳】子供たちの“夢”を育む 〜大人には子供の未来が託されている〜 [2016年03月25日(Fri)]
こうほう雑記帳
子供たちの“夢”を育む 〜大人には子供の未来が託されている〜

B&G財団 事業部海洋教育課 木上源太
(京都府南丹市 自治体派遣研修生)


桜の開花宣言が始まり、もうすっかり春ですね。
私事ですが、間もなくB&G財団への派遣、そして楽しかった東京での生活が終わり、京都に戻ることになります。この場をお借りしまして、この1年間でお世話になりました皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

さて、この時期は進学したり社会に出たりと、新生活に向けて様々な思いを抱えている方が多いと思います。そんな新たな門出を迎えるこの時期は、子供の頃に描いた夢を思い出してみることもあるのではないでしょうか。

160325_木上01.jpg
「B&G東京湾海洋体験アカデミー2015」で造船所を訪れた子供たち。
いろいろな海の仕事の現場を体験しながら、それぞれに夢を思い描きました

あなたの子供の頃の“夢”は何ですか?

私は、中学生の頃から保育士や教員といった子供に携わる仕事をしたいと思うようになり、10年以上経った今でもその気持ちは変わっていません。

しかしながら、人生はなかなか思い描いた通りにはいかないもので、かく言う私も夢だった仕事には就いていません。そこで、世の皆さんはどうなのだろうと思って調べてみると、「パソナキャリア働くこと研究所」のサイトで興味深いインターネット記事を見つけました。

記事のなかで「小さい頃に夢に描いていた職業に就いていますか?」 という問に対して、約半数が「全く関係のない職業に就いている」と答えており、以下、表のような結果が出たそうです。

160325_木上02.jpg
出典)パソナキャリア働くこと研究所の調査より


この結果を見て、なりたかった職業と全く関係のない職業に就かれている方が多いことは想像通りでしたが、驚いたのが「なりたかった職業に就いている」が1割にも満たないことで、また、それ以上に驚いたのが「夢が無かった」3分の1もいたことです。

確かに、私がこれまで塾や学校の講師時代などに関わった子供たちを思い起こしても、「親に言われて塾に通っている」「目的も無しに、とりあえず勉強している」などと話す子が多くいました。


「体験活動」の重要性

そこで、このままで良いのかとなんとなく不安を感じ、このような結果の背景には「子供の頃の様々な体験」の“不足”が関係しているのではないかと調べてみると、2009年の少し古いデータですが、成人及び青少年を対象に「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」を国立青少年教育振興機構が行っていました。

それによると、「子どもの頃の体験が豊富な大人ほど、やる気や生きがいを持っている人が多い」。また、「小学校低学年までは友だちや動植物とのかかわり、小学校高学年から中学生までは地域や家族のかかわりなどの体験が大切」であり、これらは今、“年代が若くなるほど減少”の傾向にあり、「規範意識、人間関係能力、職業意識、文化的作法・教養」に関しては“世代が上がるほど高まる”と報告されています。つまり現在の傾向として、若い年代ほど体験が不足しがちで、「規範意識、人間関係能力、職業意識、文化的作法・教養」が養われにくくなっているということです。

160325_木上03.jpg
生きる力」=知・徳・体のバランスのとれた力。
変化の激しいこれからの社会を生きるために、確かな学力、豊かな心、健やかな体の、
知・徳・体をバランスよく育てることが大切である。
※文部科学省「現行学習指導要領・生きる力」より


こうしたことから、子供のときの体験や経験がその後の人生に大きな影響を与え、また、この経験が将来を思い描く手助けになると考えられます。また、1996年度(平成8年度)の中央教育審議会(以下、中教審)の答申以降、長らく謳われている「生きる力」(教育指導要領へは2002年(平成14年)施行分より記載)を養うためには、「意識的に、目標を持って体験活動等にチャレンジする機会を創出する必要がある」と、2013年度(平成25年度)の中教審「今後の青少年体験活動の推進について」(答申)でも述べられています。


B&G財団の取組み

「体験不足」の是正や「生きる力」の涵養、海洋国家日本を担う人材の確保などを目的に、B&G財団では子供たちに普段体験できない「海に関する仕事」に触れてもらう「B&G東京湾海洋体験アカデミー」を2015年度から実施しています。ただ知るだけでなく「体験」「成果発表」「異年齢での活動」などを重要視していることが特徴です。

2015年度は、夏に東京湾近郊において4泊5日で海上保安庁やJAMSTECなどでの体験学習を実施。参加したある女の子は「海上保安官」への憧れを明確なものにしたり、ある男の子は「造船業」を夢のひとつに加えたりと、子供たちの新たな夢や目標を生み出すことに繋がりました。

また、これを単発の事業として終わらせず、この3月には参加した子供たちを対象にフォローアップ体験学習の機会を設けています。

2016年度は、子供たちの訪問先が新たに増えるほか、参加する機会を増やすため2行程にわたって実施することが決まっており、2017年度以降は東京湾以外での開催も模索しています。ぜひご期待ください。

160325_木上04.jpg
「B&G東京湾海洋体験アカデミー2015」のひとコマ。
溶接シミュレータを使い造船業体験(左上)
海保体験では特別救難隊などのユニフォームに着替えて、気分は特救隊員!(右上)
巡視船に乗って実際に航行(左下)。航行中に直接、海上保安官に質問も!!(右下)


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B&G東京湾海洋体験アカデミー2015に参加した子供たちの感想文。
体験が夢や憧れを育みます



あとがき

大人の皆さんには是非、「大人には子供の未来が託されている」という責任を理解したうえで、今後の日本を担っていく子供たちのために様々な体験の機会を設けていただきたいと思います。

今回のこうほう雑記帳で、2015年度自治体派遣職員の最後の投稿となりました。拙い文章でしたが、私たちの投稿が少しでも皆さんの心に残り、お役に立てていればうれしく思います。ご愛読いただきありがとうございました。またどこかでお会いしましょう!!



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