笑顔に戻った我が子普段、一緒に遊べない分、私は帰省した際にできるだけ一緒に外で遊ぶなどして息子たちと接するようにしています。
そんななかで先日、家に帰った際には次のような出来事がありました。長男が私とじゃれている際に私のふくらはぎを踏みつけたので、「痛いなっ!(本当に痛くて……)」と一喝。すると、彼は目に大粒の涙を浮かべ、近くに座っていた妻のもとへ走って膝元に顔をうずめて泣いてしまいました。
私がいない時には、妻にどんなに叱られても、サッカーボールが至近距離で顔面にあたっても、けっして泣かない我慢強い息子なのですが、この時ばかりはちょっと違っていました。反抗している妻の膝に飛び込んだのですから、よほど私の一喝がショックだったのでしょう。

県内で行われた小学生のサッカー大会。地元の中学生が審判をしてくれます。
1年生の長男が参加しましたが、結果は準優勝。とても悔しがっていました。
来年は優勝だ!ガンバレ☆
その日、東京へ帰らなければならなかったので、このままではまずいと思った私。ふと一計を案じ、息子を妻の膝元から強引に引き離して、赤ちゃん抱っこをしてあげました(笑)。息子は、さすがに嫌がりましたが、「どうだ〜、懐かしいだろ〜」などとかまっていると、いつの間にか笑顔に戻りました。
中学生の頃に両親が離婚したため、私は母と祖父母に育ててもらいました。いまだに理想の父親像は見えてきませんが、子供たちと接する時間は大事にしています。また、父親の役割はとても大切だと自分の経験からも感じています。中学生や高校生にもなれば、きっとパワーや身長は抜かれてしまうであろうその間だけでも、私は父親として子供の目標になっていたいなと感じます。
より多くの体験を子供たちに与えたい今年度、私は自治体派遣研修生としてB&G財団の事業をお手伝いさせていただいていますが、これまで地元では体験することのなかったヨットやカヌーなどの海洋性レクリエーションは、30歳を超えて初めて知ることができた世界でした。ヨットやカヌーにもっと早く出合っていたら……、そんな機会を幼少期に体験していたら……、どんな自分になっていたのでしょうか? もしかしたら、現在とはまったく異なる道を歩んでいたかも知れません。
そんな自分の思いもあって、息子たちにはさまざまな経験を積む機会を与えてあげたいし、親として大人としてそれはすべきであると感じています。その時にしかできないこと、そこでしか分からないことがより多くの学びや発見を生んで、未来の可能性がどんどん広がっていくと思います。
『三つ子の魂百まで』という言葉を聞いたことのない人はいないと思います。これは、科学的にも証明されている事実で、3歳までに受けた教育によって形成された性質・性格は、100歳になってもその根底は変わらない、という先人の教えです。
3歳までとは言わないまでも、幼い頃に得た多様な体験は子供の将来を支える土台になるはずです。そこから自分にとっての理想の大人(将来の自分)を思い描くこともできるようになって、「スーパーお父さん像」も見えてくるのではないのでしょうか。
ですから、自治体派遣研修を終えて地元に戻った後には、B&G財団で学ばせていただいたことを基に、より多くの体験ができる教室やイベントの機会を地域の子供たちに与えて、活力あるまちづくりに努めたい。

上野動物園を訪れる途中で行われていた大道芸。
親子連れのお父さんがアシスタントを買って出てイスを押さえていました。
そんなお父さんの姿は、子供にどう映ったのでしょうか。
「スーパーお父さん」になっていたかも知れません
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