小学生が海釣りを楽しみながら身近な海の環境を学習する「海釣り自然塾〜海と日本プロジェクト〜」開催レポート [2022年08月17日(Wed)]
一般社団法人 Blue Commons Japanは、2022年8月8日・9日に、釣りという海辺のレクリエーションを入口に自分たちの身近な函館湾の生態系を学び、海についての環境意識を養う「海釣り自然塾〜海と日本プロジェクト〜」を開催しました。このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
![]() 【イベント概要】 ・開催概要:釣りを入口に、プランクトンをはじめとする海の生態系を学び、地元の海に関心を持つことにつなげていく体験学習プログラム。 ・開催場所:函館市国際水産・海洋総合研究センター(岸壁、会議室、実習室) ・参加人数:小学生89人(2日間の延べ人数) ・主催:一般社団法人 Blue Commons Japan ・共催:日本財団 海と日本プロジェクト ・協力団体:グローブライド株式会社、特定非営利活動法人ディスカバーブルー、学童クラブひのてん・てんからとんころ・さんさんさん ![]() 【まずは基礎知識、プランクトンって何?】 本プログラムは「釣り体験」に加え、「海の基本知識やプランクトンに関する座学」の二部構成で実施。 座学講師を務めたのは首都圏で海洋教育の推進に取り組む特定非営利活動法人ディスカバーブルー代表理事の水井涼太さん。水井さんが「日本近海には3万種以上の生き物がいます。そのうち最も多いのは貝やタコなどをはじめとする軟体動物で、魚などの脊椎動物は13%しかいません」と話すと、「えっ?そうなの?」と驚く子どもたち。 海への興味を抱きはじめた子どもたちに、水井さんが紹介したのはプランクトンです。光合成を行ったり、小魚の餌となったり、海の生態系においてとても重要な役割を果たしていることを紹介しました。 そして、顕微鏡で覗いてみると…たった一滴の海水の中にカタチも大きさも多様なたくさんのプランクトンの姿が!子どもたちははじめて見るプランクトンの姿に大興奮。想像を超える海の世界へ想像が広がります。 ▼プランクトンについて講義した水井涼太さん ![]() ▼参加した子どもたちも真剣に聞き入ります ![]() ▼本格的な顕微鏡でプランクトンを観察です ![]() ▼プランクトンはこんな感じに見えました ![]() 【釣りは「安全&グッドマナー」が楽しさの秘訣】 海釣り体験の講師は、釣り研究家の大川雅治さん。大川さんは、世界的な釣り具ブランド「DAIWA」を展開するグローブライド株式会社を定年退職後、テレビ番組の企画監修などを手掛ける釣り業界のレジェンドです。船に乗ろうが、岸壁からだろうが大切なのは安全。ということで釣りに必須のライフジャケットの正しい装着方法を説明して岸壁に移動しました。 岸壁では、できるだけ自分で釣りができるようになるようにと、子どもたちが竿のセッティングに挑戦。そして、サビキ釣りは竿を上下させると魚が食いつきやすいなどのテクニックを伝授したところ、子どもたちから「プランクトンと勘違いするんだね!」との声が。子どもたちは海に広がる世界をイメージしながら、釣り糸を垂れました。 すると釣り開始直後から歓声が上がり、子どもたちは次々と魚を釣り上げていきます。この日釣れた魚は12〜15センチ程度のマフグを中心に、同様のサイズの鯵や鯖も見られました。釣った魚は素早く針を外し、一部を函館朝市ミニ水族館で展示するためにキープして、それ以外は海へリリース。食べない魚は海に返すというのも大事な釣りのルールです。 1時間ほどで釣り体験終了。子どもたちは魚が釣り糸を引く力強さや、釣れたばかりの魚の手触りを楽しみ、釣りの醍醐味を存分に体感しました。最後に大川さんの声がけで、釣りをした岸壁のごみ拾いを実施。「来た時よりもきれいにして帰ろうね!」釣り人のマナーについても学べた体験学習でした。 ▼釣りに必須のライフジャケットを正しく装着 ![]() ▼これで大丈夫?釣れる? ![]() ▼みんなで今日ねらう獲物を確認 ![]() ▼さあ釣るぞ! ![]() ▼釣れたー!(でもちょっとコワい…) ![]() ▼最後は全員で岸壁をキレイにして終了 ![]() 【参加児童の声】 参加した小学生からは、以下の様な感想が寄せられました。 ・まさか近くの海にプランクトンがこんなにいっぱいいたとは、おどろきました。 ・顕微鏡でプランクトンを見られて楽しかったです。 ・マフグは思った以上にツルツルで、かわいかったです。 ・今日習ったユニノットの他にも、釣り糸の結び方を覚えたいです。 ![]() ⇒はこだて海の教室 公式サイト |