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水族館飼育員の仕事から海の生き物と環境を学ぶ [2022年08月16日(Tue)]
2022年7月29日、8月1日、2日に、函館朝市ミニ水族館などで水族館の仕組みと飼育員の仕事を体験する「水族館飼育員体験〜海と日本プロジェクト〜」を開催しました。

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【イベント概要】
・開催概要:「函館朝市ミニ水族館」の展示水槽を活用し、水族館飼育員のお仕事体験を通して子どもたちに海を身近に感じてもらい、生き物や環境に関する学びを提供する。
・日程:2022年7月29日(金)、8月1日(月)、2日(火)
・開催場所:函館朝市えきに市場(1階「函館朝市ミニ水族館」スペース、2階会議室)
・参加人数:小学生24人(3日間の延べ人数)
・主催:一般社団法人 Blue Commons Japan
・共催:日本財団 海と日本プロジェクト
・協力団体:函館朝市えきに市場、北海道マリンイノベーション株式会社

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【水族館飼育員の2つのミッションとは】
まずは水族館飼育員を知る座学からスタート。講師を務めるのは函館朝市ミニ水族館の管理を担当する布村さんです。
「水槽に住んでいるお魚のため。水族館を見に来てくれるお客さんのため。飼育員のお仕事は、大きく分けるとこの2つです」
魚のための仕事は、毎日水槽を見て魚の健康チェック。元気のない魚を早期に発見して原因を特定して対処します。また、水質の状況を確認するなど、水槽の環境を整えるのも大切な仕事です。
水族館に来るお客さんのための仕事は、水槽のガラスをきれいにして、訪れたお客さんが水槽の中を見やすい状態に保つ。ほかにも、魚の解説をする看板の制作、お客さんを飽きさせないクイズなど魚を楽しく見てもらう仕掛けを考えるのも飼育員の役割なのです。
参加児童は水族館飼育員の仕事のほか、函館周辺の海洋環境の変化も学び、水族館飼育員の奥深さを少しずつ理解しはじめます。

▼講師を務めた北海道マリンイノベーション鰍フ布村さんと工藤さん
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▼参加した子どもたちは、しっかり発言して疑問を解決してきます
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【いよいよ水族館飼育員の仕事を体験】
1階の函館朝市ミニ水族館に移動し、いよいよ飼育員体験がスタートします。参加児童は2グループに分かれてサクラマスとヤマメの水槽の前へ。
講師から、サクラマスとヤマメはもともとは同じ魚で、川に残った魚はヤマメとなって成長し、海に降りた魚はサクラマスとして成長すると解説された児童はびっくり。同じ種でも住む環境が違うと、そこに適応することで姿かたちはもちろん、餌や生態まで大きく変わることを実際に魚を見て学びます。

また違う水槽では、この日の朝に死んだソイをヒトデが食べているところを確認して清掃。貝など海底にいる生物のほか、死んで沈んだ魚なども食べるヒトデは「海の掃除屋」とも呼ばれ、海の浄化の一部も担っている存在。そんな海の生き物の役割を実感する一幕となりました。
児童たちは魚の餌やり、水槽の清掃など、飼育員になりきって楽しみました。

▼餌やりに水槽の掃除、子どもたちは水族館飼育員の仕事をしっかり体験しました
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▼講師の工藤さんにコツを教わりながらキレイな水槽に
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▼この日死んだソイはヒトデに食べられていました。子どもたちはこうして海の仕組みも学びます
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【まだまだある水族館飼育員の仕事】
次は水槽の環境を維持する機械の説明です。
水族館の水槽には、水質をきれいに保つための装置と、水温を一定に保つための装置が24時間稼働しています。講師の布村さんは「函館沿岸には南から来るあたたかい暖流と、北から来る冷たい寒流があって、魚はそれぞれの流れに乗ってやってきます。だから水槽の水をその魚の好きな温度を保たなければなりません」と解説。さらに「水槽には海藻やプランクトンもいるので、ある程度の浄化作用を備えていますが、海の自然システムにはかなわないので、機械を使って水を循環させてきれいにします」と話してくれました。
児童たちは多種多様な水族館飼育員の体験を通して、海洋環境の知識にも触れました。今回の体験は1時間という短い時間でしたが、知的好奇心を刺激する濃密な時間となったようです。

▼次は水槽の水をキレイにするろ過器と温度管理をする機械の説明です
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▼女の子も真剣な眼差しで説明を聞いていました
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【参加児童の声】
参加した小学生からは、以下の様な感想が寄せられました。
「ヤマメやサクラマスのえさを食べるスピードがとてもはやかった」
「くうきや水のきかいがあるのが知らなかった」
「海のいきものは弱肉強食なんだとあらためて思った」
「もっと魚のしゅるいを知りたい」


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⇒Blue Commons Japan 公式サイト「はこだて海の教室」へ
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