現在の臨床美術士としての仕事(現場)に至るまでみなさんこんにちは。
京都橘高校、サッカー残念でした。
実は私が非常勤講師として19年務めている勤め先です。陰ながら応援させていただいておりました。
しかし、優勝できなかったとはいえ、発足して間もないクラブが決勝戦までいったこと、生徒達、指導された先生方、すばらしいと思いました。お疲れさまでした!
さて、先日のつぶやきに続いてパートAは、臨床美術士になってからの現場活動に関してです。
もっと早く更新したかったのですが、少し体調を崩してしまっておりました。
またまた長文ですが、宜しければおつきあいください。
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私が現在関わっている現場は、二種類あります。
私が立ち上げ代表をさせて頂いている「京都〈臨床美術〉をすすめる会」が運営する現場と、個人の事業である「アトリエ苗」です。
「京都〈臨床美術〉をすすめる会」は2006年11月に発足し、2008年12月に日本臨床美術協会の登録認定団体第3号として認定を受けました。
会の発足に関しては別の機会に詳しくお伝えするとして、会の初めての現場は2007年に社会福祉法人京都市社会福祉協議会が委託運営している、京都市長寿すこやかセンターの事業としての6回講座の実現でした。京都で初めての臨床美術の連続講座の実施でした。
その成果を足がかりに2008年度は大きな助成金を受けて認知症の為の講座、予防の講座を開講。2009年度には更に発展し、同センターのクラス3年目に加えて、京都府立医科大学神経内科の講座、デイケアでの認知症のクラスが開催され、臨床美術の現場は一度に3カ所に広がりました。
短期間に大きな広がりが得られ、臨床美術士3級資格の取得直後から、私はたくさんの臨床美術実施の機会を頂けたのですが、それにはすすめる会の活動の在り方の影響が大きかったと感じています。
すすめる会は臨床美術士だけでなく、臨床美術に関心を持った方が気軽に入会できるように、会費も低く設定し、人と情報の交流を中心とした緩やかなネットワークです。会員の方は年に3〜4回開催されるカリキュラムの体験会(例会)などを通じて、臨床美術への理解を深めていけますし、臨床美術士も養成講座を卒業してからバラバラになってしまうのではなく、例会のワークショップをセッションの実践練習の場として参加するなどを通じて、つながりを保ち続ける事ができます。
そんな中で臨床美術に共感された介護施設の職員である会員さんが、臨床美術の実施に関心がありそうな方を紹介してくれたり、プレゼンテーションの場を設定してくれたりという事がありました。そしていざプレゼンに出かけるのですが、毎回臨床美術の基本的な資料とともに、作品集や参考作品は平面、立体と必ず持参しました。そして条件がある場合は体験もしていただけるようにして、訪問先の相手に臨床美術の良さを実感して貰えるように一生懸命に説明をしてきました。
最初の現場となった京都市長寿すこやかセンターでは、すすめる会の会員から職員さんにご紹介があり、職員さん達に臨床美術の体験講座を受けていただいたところ、とても楽しんでもらうことができ、最終的に講座が実現しました。
現在、私が担当をさせていただいている京都府立医科大学神経内科の外来患者を対象としたクラスも、やはり初めは会員さん個人の紹介がきっかけではじまりました。
初めはいつも一人の方からの紹介という形で始まり、人から人へと繋げていただいた感じです。
すすめる会がいろんな職種の人に出会うことができる、開かれたネットワークであったことが、全体として良かったのだと感じています。
こうして京都〈臨床美術〉をすすめる会の活動の中で、私は臨床美術士の仲間と共に、たくさんの現場経験を積ませていただきました。
臨床美術が実際にお役に立てること、喜んでいただける方が目の前にいるという実感が、臨床美術が社会で必要とされていると私に自信を持たせてくれました。
そして、まだ出会えていないけれども、もっともっと多くの「臨床美術を待っている人」を感じるのです。
その声に応えたいと思いながら、今も活動を続けています。
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今日のアトリエ苗北大路では、大人の4ヶ月講座の1回目で、「金時人参を描く」でした。
詳細は近日レポートします。

アトリエ苗主宰
臨床美術士 フルイミエコ