亡き愛妻と歩む、みちのく潮風トレイルを青森から [2022年11月06日(Sun)]
2022年11月5日(土) 〜 亡き愛妻と歩む、青森から 〜
3日の河北新報で、隣町亘理の87歳の男性がみちのく潮風トレイルの全線1025`を踏破したと知って喝采を叫んだばかりだが、きょうはわが深山で感動的な出会いがあった。 いつものように鎮魂の鐘を鳴らし、常連ハイカーに別れを告げての帰途10時半過ぎのこと、頂上直近の坂の下、お太鼓峠で出会った健脚な男性は、北からの稜線をやってきて道標を覗き込んだ。こちらは初めてですかと問えばそうですとの答え。そして続いて語られた言葉に心底心打たれた。「 妻と二人で、みちのく潮風トレイルを青森の出発点から歩いてきた。リュックに入っているのが妻のトレッキングシューズと写真」〜 聞いたとたんに目頭が熱くなった。男性の名は澤口俊博(53)さん。青森県六戸町の地方公務員。最愛の妻恵美子さんを昨年6月に亡くした。乳がんだったと、後ほど知った。美しく聡明な方だったことは写真から見て取れる。 「ほら、写真撮ってもらえるよ。よかったね…」と言いながら取り出してくれた妻恵美子さんの遺影と共に。 鎮魂の鐘まで一緒に戻って撮らせて頂けばよかったが、きょうは一眼レフを置いてきたので、加工写真でお許しを。 のちほどのメールで更に知ったことは、妻恵美子さんは9年前に既に末期がんを宣告されたが、奇跡的な回復を見て、息子たちが一人立ちするのを見届けるまで頑張り抜き、穏やかに旅だったということ、みちのく潮風トレイルの今回の挑戦は亘理駅から四方山・深山鎮魂の鐘・そして坂元駅までの歩きで、初挑戦から47回目ということ、南の終着点の相馬市松川浦には、来月中旬二人でゴールインするということ、いずれは逆方向からも再挑戦したいということ、故郷六戸から、その時々の登山拠点までは車と電車を上手に使い分けているということ、などであった。 Good luck!! 前途に幸多からんことを! あなたの亡き妻への愛と誠実さを忘れない! 昨日初冠雪と伝えられた蔵王だが、きょうは確認できない。 紅葉もまだそんなに進んではいないが、亀石コースの深山池(仮称)は色を増して美しい。 |