笠野地区の津波跡地から [2016年04月12日(Tue)]
2016年4月9日(土)
久しぶりに笠野地区の海辺を訪ねた。深山頂上からの眺望で、いつもその変貌のすさまじさは知っていたが、改めて現地に見る光景に目を見張る。だだっぴろい津波の更地を経ていきなり巨大なコンクリート構造物に視界を遮られる。新しい防潮堤だ。高さは7,2bと聞いている。かつてのそれとほぼ1メートル違いに過ぎないが、見た目は大違い。だからと言って再びあの巨大津波が襲ったら決して防げるものではないし、人々は、いつか必ず海辺に寄って来て生活を営む。長い歴史がそれを示している。誰でも知っている。 写真は、折しも防潮堤を訪れた親子連れが、カメラの真正面に位置した時。遠い県外ナンバーの車から降り立った家族だ。 防潮堤の上から南方を見る。防潮堤の付帯工事が続いている。 西方に目をを移せば、茫漠とした津波の跡地が連なる。 堤防から降り立てば、津波跡の流木・倒木、そして立ち枯れた松の木立が、まだ当時を生々しく物語る。画面右奥に小さく見える建屋は、花笠第2排水機場。 かつての住宅地跡に、けなげにも凛として咲く水仙。八重垣神社の海寄りに何百軒も密集していたここ笠野地区の随所に見られる。おそらは、他の住宅跡地でも同じ光景が見られるだろう。 |