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日本農薬学会誌 掲載論文「農産物中の残留農薬が基準を超える原因」 [2025年03月19日(Wed)]
GAP総合研究所 所長の武田泰明です。

日本農薬学会の掲載論文として、以下が公開・ネットでも見られるようになりました。

★日本農薬学会

https://pssj2.jp/journal/jjps.html

★掲載論文 2024年49巻1号
農産物中の残留農薬が基準を超える原因 ーポジティブリスト制度導入後17年間の変遷ー
著者:黒河内 伸、藤田 文雄 他

過去17年間の日本産の農産物で起きた残留農薬基準違反の原因を分析したものです。

発生・原因等が公表された201件を丁寧に分析した決定版で、これまで学術論文としては存在していないレベルのものです。


グラフや図表もたくさん入った全8ページの論文なので、ぜひ一度は上記のサイトから論文の実物を読んでもらいたいのですが、ハイライトを少しご紹介します。


★残留農薬 基準違反の原因 第1位は?

ドリフト(飛散)です。

日本の畑は小さく、隣に別の農産物を作っていることが多いです。
そのため、ドリフトによる残留農薬基準違反が起きやすい環境なんですね。

欧米では、この環境が異なるので、ドリフトは原因の上位ではありません。

2位以下は、以下のリンクをごらんください。

https://x.com/takedayasuaki1/status/1901930112578433184


★17年間で、残留農薬基準違反の原因として増えているものは?

ドリフトと、適用外の使用と、農薬散布機の洗浄不足の3つです。

近年、農薬散布に利用されるようになったドローンで散布された薬剤がドリフトした超過事例も見出されるようになってきていることも背景にあるかもしれません。

適用外の使用は、農家がきちんと確認すれば100%防げるものだが、近年増えているというのは情けない。

*補足:農薬ごとに使ってよい作物が決められており、それを「適用」と言います。「適用外」使用とは、農家がその作物に使ってはいけない農薬を使っているということです。


他にも、論文には興味深い統計と分析がたくさん掲載されています。

農家と農業関係者とバイヤー企業の全員に読んでもらいたい学術論文です。


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